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【書評】
「心臓リハビリテーション室にとって“一家に一冊”ともいえる新時代の教科書」
本書は,心臓リハビリテーションの標準テキストとして1984年に刊行された『狭心症・心筋梗塞のリハビリテーション』(南江堂)の後継書として,タイトル・内容ともに全面的な刷新を行った書籍である.
心臓リハビリテーションは,身体デコンディショニングをきたしていることが明らかとなった急性心筋梗塞患者に対する早期離床の試みに端を発する.1960~1970年頃には早期離床をしても予後が変わらないことが明らかとなり,段階的に身体強度が増やされていった.その結果,1980年代になると急性心筋梗塞患者の入院期間は10日間にまで短縮され,外来型に移行していった.その後「包括的心臓リハビリテーション」という概念が生まれ,さらに心不全の心臓リハビリテーションへと拡大していった.このような心臓リハビリテーションの歴史が第1章に明快にまとめられており,心臓リハビリテーションが心不全を対象とするようになった必然性をよく理解できる.
心不全の心臓リハビリテーションには,心臓病に関するさまざまな知識が必要である.そのため,いままでの教科書のなかには心臓病に関する記述に多くの紙面を割いているものもあるが,本書では全体の1/6程度の分量でコンパクトに整理されており,非常にバランスがよい.リハビリテーションに関する内容は,運動負荷試験と運動療法の概説に始まり,急性心筋梗塞などの主要な心血管疾患,そしてフレイル合併超高齢患者のような特別な患者群(これはいまや特別ではなく主要な患者群のような気がするが)での実際の心臓リハビリテーションや運動療法が詳述されている.私の専門である重症心不全においても,強心薬の静脈内投与患者,補助人工心臓装着中あるいは心臓移植後の患者に対する心臓リハビリテーションについて,フロントランナーである国立循環器病研究センターでの実際のプロトコールや確認事項,中止基準が具体的に記載されており,大変参考になった.本書全体を通して,内容はエビデンスなど学術的記載が多いにもかかわらず,表や図を多用することでビジュアルで理解しやすいつくりになっているのも,読みやすさの理由であろう.本書は,これから心臓リハビリテーションを勉強しようと考えているスタッフがゆっくり通読するのにも,またすでに日常医療で専門的に心臓リハビリテーションを行っているスタッフが知識の確認のために辞書的に使うのにも耐えうる.まさに,心臓リハビリテーション室にとって“一家に一冊”ともいえる書籍である.
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- 資料種別
- 図書
- ISBN
- 978-4-524-22681-8
- タイトル
- タイトルよみ
- ホウカツテキ シンゾウ リハビリテーション
- 著者・編者
- 後藤葉一 編
- 出版事項
- 出版年月日等
- 2022.6
- 出版年(W3CDTF)
- 2022
- 数量
- 416p