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【書評】
本書は2023年12月に出版された.本書の初版は,トレーニングボックスを用いたトレーナーによる直接指導で縫合・結紮手技の基本動作を教習することにより,若手外科医が内視鏡手術の基礎となるhand-eye coordinationや両手の協調運動を習得することを目的に,2005年3月~2016年3月に150回開催された日本内視鏡外科学会の内視鏡下縫合・結紮手技講習会のテキスト内容をベースとしたものである.詳細な説明,講習会では説明しきれなかった部分の動画,エキスパートによる縫合・結紮のコツの解説が盛り込まれたたいへん魅力的で実用的なもので,当時の日本内視鏡外科学会教育委員会委員長である黒川良望先生の編集により作成された.初版の出版から7年を経て,内視鏡手術は手術支援ロボットなど医療機器のめざましい開発・導入により新たな時代を迎えた.一方で,2020年に世界を襲った新型コロナウイルス感染症の影響により,内視鏡下縫合・結紮手技講習会の開催が不可能となり,新たに遠隔での講習会も開催された.
本書(改訂第2版)では,同講習会の担当理事である笠間和典先生と内藤剛先生のお二人が編集に加わり,ロボット支援手術での縫合など,その間新たに必要になった技術,遠隔でのトレーニング法,縫合・結紮技術を用いたトラブルシューティングに関する記載を加え,webでの動画閲覧を提供している.ChapterⅡ「縫合・結紮手技トレーニング」の「F.ロボット支援手術における縫合・結紮操作練習」の章では,組織損傷を起こさない運針の軌道,術者の手・腕の動きの原則が詳述され,運針,糸の手繰り,結紮それぞれの手順,動作要領,コツが文章と動画により非常にわかりやすく提示されている.この章は胸部領域のロボット支援手術術者・指導者も必読と考える.練習方法のセクションの骨盤モデル連続縫合の両手の協調動作・運針はとりわけ素晴らしく,ロボット支援下に気管支吻合や血管吻合を手がけようとする術者には,ぜひ一度ご覧いただきたい.
ChapterⅢ「実臨床での縫合・結紮」の「A.領域別・術式別の縫合・結紮」の中の「4.呼吸器外科領域における体外結紮法」は,岩﨑正之先生が執筆され,動画をお示しくださっているが,糸送りのコツなどがとてもわかりやすく解説されており,若手呼吸器外科医のトレーニング,指導に際し有用である.同じくChapterⅢ「B.応用:特殊な状況における縫合・結紮」の中の「2.トラブルシューティング(止血縫合など)」では,消化管手術,肝胆膵手術,泌尿器科手術,婦人科手術におけるトラブルシューティングが,文章と写真,動画で詳しく提示されている.胸部外科領域とは状況が異なるが,初期対応の基本的な考え方やトラブル時の縫合手技のコツなど,私たちの手術にも通ずる示唆に富む内容である.胸部領域の外科医にもぜひお読みいただきたい.
胸部外科77巻9号(2024年9月号)より転載
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- 資料種別
- 図書
- ISBN
- 978-4-524-20238-6
- タイトルよみ
- ナイシキョウカ ホウゴウ ケッサツ シュギ トレーニング
- 著者・編者
- 日本内視鏡外科学会教育委員会 監修黒川良望, 笠間和典, 内藤剛 編集
- 版
- 改訂第2版
- 著者標目
- 出版事項
- 出版年月日等
- 2023.12
- 出版年(W3CDTF)
- 2023