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目次
【序 文】
日本における新規抗がん薬の薬事承認数は年々多くなっており(図),それに後れを取らないよう本書は2年ごとの改訂としています.『がん最新の薬物療法2025-2026』では前版の編集方針と同様に,がん治療の標準的教科書である『新臨床腫瘍学』(日本臨床腫瘍学会編集)で扱いきれない,がん薬物療法を取り巻く最近の状況と注目を集めている薬剤を中心とした内容といたしました.
本書の特徴である「巻頭トピックス」では,保険適用となって5年が経過した包括的がんゲノムプロファイリング検査の現状,新しい標的分子とそれに対する治療薬開発の動向,新薬の臨床開発・薬事承認にまつわる話題を取り上げました.ドラッグ・ラグ/ドラッグ・ロスは特に抗悪性腫瘍薬で大幅な増加が認められ,2016~2020年にFDAで認められた抗悪性腫瘍薬の68%が日本未承認であると指摘されています(医薬産業政策研究所 2023).さらに,今後の運動腫瘍学(exerciseoncology)の発展を見据えて,がん患者のリハビリテーションにもページを割きました.
がんに対する分子標的治療薬の標的といえば,従来はキナーゼ活性を有するタンパクが主でしたが,最近はシャペロンタンパク,接着分子やクロマチン構造制御因子のサブユニットなど,様々な分子が標的となっています.そのため,作用機序をみても見当がつかない,今までに経験したことのないような有害事象が報告されています.したがって,それらの対処法に医療従事者が精通することに加えて,予防法と初期対応を患者さんに十分に説明しなければなりません.「Ⅰ章.近年承認された抗がん薬」では14剤を取り上げ,適応,禁忌,副作用,相互作用など,実践的な内容も多く記載しています.
Ⅱ章で取り上げた「臓器別がんの薬物療法」は,がん遺伝子変異のコンパニオン診断や新しい抗体医薬などを取り入れた近年進歩の著しい分野です.臨床試験に基づくエビデンスも豊富にありますので,一部図表を取り入れて結果を比較しやすいように視覚化するとともに,その解釈については専門家としての高度な考察とともに記載してもらいました.
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- 資料種別
- 図書
- ISBN
- 978-4-524-21145-6
- タイトル
- タイトルよみ
- ガン サイシン ノ ヤクブツ リョウホウ
- 巻次・部編番号
- 2025-2026
- 著者・編者
- 石岡千加史 監修関根郁夫, 安藤雄一, 伊豆津宏二 編集
- 著者標目
- 出版事項
- 出版年月日等
- 2025.3
- 出版年(W3CDTF)
- 2025