並列タイトル等The Study on Influence of Learning Environment and Learning Method on the Formation of Problem Solving Ability
一般注記学習者にとって、学習しやすい快適な学習環境と学力向上に効果的な学習方略を検討することは、学力向上を実現するために必要不可欠である。 そこで本研究では、学習環境について、学習者(小学生・中学生・高校生)が成績向上を実現するために、長時間学習できる快適な学習空間として有効な壁面素材を検討することとし、室内における壁面素材を様々な素材に変化させることで学習者の学習時における印象や学習効果に与える影響ついて、検証実験を行った。 壁面素材として注目したのが、消臭効果・調湿効果・電磁波遮断効果などを持つ竹炭である。竹炭は、様々な効果を持つため,環境、医療など様々な分野において使用されており、その竹炭を含有した竹炭形成パネルや竹炭板紙を用いた室内空間を学習者が学習する室内で使用した場合、竹炭の様々な効果から学習する際に学習しやすい快適な学習空間になるのではないかと考え、学習者の多くが通塾している学習塾の自習室の壁面(天井を除く)を囲み、学習者が学習をした際における成績の推移や印象評価、また脳波測定を行い、竹炭のある環境が学習に与える影響について検証を試みた。 次に、学習方略について、人間が情報処理を行う際の認知過程に着目した。その中で、全ての学習者にとって、容易でストレスなく実践可能な学習方略が必要であると考え、学習者が学習する際に使用する筆記用具である蛍光マーカーペンに焦点を当てた。学習者は与えられた問題を解くが、問題文中の重要箇所を見抜き認知することは、問題を解くために必要なことであり、正答を導くことができるか否かの最も重要な過程であると考える。 つまり、蛍光マーカーペンでマーキングをすることによる学習方略が,重要箇所を見抜き、認知させるために大きく貢献するのではないかと考え、本論文では、一般的に文字を目立たせることを目的に使用される蛍光マーカーペンが、学習時に与える影響を明らかにすることを目的とし、小学生、中学生を対象に蛍光マーカーペンでのマーキングを用いた学習方法における正答率や記憶量に対する影響を検証した。また、蛍光マーカーペンでマーキングをすることによる学習効果に影響を与える要因として、マーキングをするという作業をすることが,重要語句やキーワードに対する視線停留時間や視線移動回数に影響を与えるのではないかと考え、重要箇所への視線停留時間及び問題解答時における視線移動回数などの分析を行った。さらに,現在,学習者の学習時における視線の動きについて、ストレスなく容易に計測するための評価システムはほとんどない。そこで、視線停留時間や視線移動回数などを計測できる視線移動システムの開発も目的とし、システムの構築を行った。
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受理日(W3CDTF)2019-10-04T14:36:02+09:00
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