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博士論文
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国立国会図書館デジタルコレクション
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ミストCVD法による準安定相強誘電体酸化物の薄膜形成技術に関する研究
- 国立国会図書館永続的識別子
- info:ndljp/pid/12263431
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資料に関する注記
一般注記:
- type:Thesis近年、情報化社会の進展に欠かせないキーデバイスである半導体メモリやパワーデバイスにおける電力損失の低減による半導体デバイスの省エネ化に対する期待が高まっている。本研究では、超省エネ社会の実現と次世代通信システムに適用するための低消費電力・高周波・大電流制御が可能な次世代のヘテロ...
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書誌情報
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デジタル
- 資料種別
- 博士論文
- 著者・編者
- 田原, 大祐
- 著者標目
- 出版年月日等
- 2020-03-25
- 出版年(W3CDTF)
- 2020-03-25
- 並列タイトル等
- Design, growth and characterization of metastable phase ferroelectric oxide thin films by mist chemical vapor deposition
- 授与機関名
- 京都工芸繊維大学
- 授与年月日
- 2020-03-25
- 授与年月日(W3CDTF)
- 2020-03-25
- 報告番号
- 甲第957号
- 学位
- 博士(工学)
- 博論授与番号
- 甲第957号
- 本文の言語コード
- jpn
- 対象利用者
- 一般
- 一般注記
- type:Thesis近年、情報化社会の進展に欠かせないキーデバイスである半導体メモリやパワーデバイスにおける電力損失の低減による半導体デバイスの省エネ化に対する期待が高まっている。本研究では、超省エネ社会の実現と次世代通信システムに適用するための低消費電力・高周波・大電流制御が可能な次世代のヘテロ接合パワーデバイスを実現することを目的として、準安定相強誘電体酸化物に焦点を当て、ミストCVD法による薄膜形成とそれらの基礎物性について調査した。本博士論文は大きく分けて3つの研究により構成される。まずε-Ga2O3薄膜のHEMT応用に向けた研究を第2章から第4章に渡って記述する。第5章では準安定相酸化物をキーワードとして、Ga2O3系酸化物薄膜のミストCVD法の特性を利用した形成技術について述べる。そして、第6章では、強誘電体相HfO2薄膜の作製について述べる。最後に、第7章で本論文の総括と今後の展望を述べる。第1章では本論文の序論として,研究背景や目的について述べた。第2章では、ミストCVD法によるε-Ga2O3薄膜のヘテロエピタキシャル成長技術について述べ、結晶成長法として使用したミストCVD法の特徴とその有用性について述べる。ヘテロ接合デバイスへの応用において、高い表面平坦性を有するε-Ga2O3薄膜は急峻なヘテロ接合界面を得るのに必要である。そこで、ミストCVD法による薄膜成長におけるストイキオメトリー制御により、薄膜の表面平坦化を実現し、その結果として、ミストCVD法の薄膜成長としての制御性高さを示した。更に、成長用基板の格子不整合度と結晶面の形に着目したε-Ga2O3薄膜のヘテロエピタキシャル成長技術についても調査した。第3章では、ミストCVD法により成長したε-Ga2O3薄膜の強誘電性を実証した。先行研究よりも低い最大印加電圧(10 V)および高い測定周波数(1 kHz)で強誘電体特性評価を実施し、強誘電性を示すヒステリシスループを観察することができた。更に、高い表面平坦性と改善された結晶品質がヒステリシスループの形状を改善することを示し、ε-Ga2O3を使用した将来の強誘電体デバイスへの応用に繋がる結果を見出した。第4章では、ミストCVD法によりε-(AlxGa1-x)2O3混晶薄膜を作製し、その基礎物性について評価した結果を示す。本研究の成果として、Al組成はx = 0 ~ 0.395、光学バンドギャップは、5.0~5.9 eVの範囲で制御できた。また、ε-(AlxGa1-x)2O3/ε-Ga2O3ヘテロ接合を想定したバンドアライメント評価では、バンド不連続性はタイプIであり、十分な伝導帯バンドオフセットが得られる可能性が明らかになった。本検討で得られた成果はε-(AlxGa1-x)2O3/ ε-Ga2O3ヘテロ接合デバイス応用の指針となるものである。第5章では、Ga2O3のパワーデバイス応用を見据えた準安定相Ga2O3系薄膜の形成技術について述べる。ミストCVD法の利点の一つである「原料溶液に前駆体原料を混ぜるだけで混晶化が可能である」という特徴を生かして、Ga2O3薄膜のp形導電性制御の実現に向けた新しいアプローチとしてGa2O3薄膜成長におけるBi添加の効果について検証した。低温成長したα-Ga2O3薄膜には0.9 %のBiの膜中への取り込みが確認され、また光学的特性評価の結果から、バンド内の準位形成を示唆する実験結果が得られた。一方、高温成長したε-Ga2O3薄膜においては、Bi前駆体原料を使用することで結晶品質や表面平坦性を向上させることができ、先行研究と比較して高い結晶品質及び表面平坦性を有していること示した。その他の検討として、α-(AlxGa1-x)2O3/α-Ga2O3ベースのHEMTデバイス応用における大きな格子不整合や緻密な制御を必要とする変調ドーピング技術の問題を解決できる新しい完全格子整合系α-(InxAl1-x)2O3/α-Ga2O3 HEMTの実現に向けたα-(InxAl1-x)2O3薄膜の結晶成長と基礎物性について評価した。その結果、α-(In021Al0.79)2O3/α-Ga2O3ヘテロ接合のバンドアライメントがタイプⅡとなり、1.4 eVの大きな伝導帯バンドオフセットが得られることを明らかにした。第6章では、ミストCVD法による高密度の不揮発性メモリデバイスの将来の応用に対して注目を集めている強誘電体相のHfO2薄膜の作製と評価について述べる。特に、従来技術のALD法と比較して低装置コストで環境負荷が小さく、成膜レートがALD法の10倍以上でハイスループット化が期待できるミストCVD法の優位性は大きい。本成果として、結晶化のためのポストアニールを必要とせずに、強誘電体/高ドープn+-Si (100)基板の積層型のキャパシタ構造での強誘電相ノンドープHfO2薄膜のP-Eヒステリシスループを観察することに成功した。この強誘電特性は、薄膜の表面形態と密度に関連しており、アニール処理なし条件のHfO2薄膜の微結晶構造は、低酸化状態によって生じる酸素空孔の存在や炭素を含む中間化合物による影響を受けていることが示唆された。第7章では、本論文の結論を述べる。本研究を通して得られた知見をまとめ、これからの課題や研究指標について提案し、本論文の結論とした。
- 国立国会図書館永続的識別子
- info:ndljp/pid/12263431
- コレクション(共通)
- コレクション(障害者向け資料:レベル1)
- コレクション(個別)
- 国立国会図書館デジタルコレクション > デジタル化資料 > 博士論文
- 収集根拠
- 博士論文(自動収集)
- 受理日(W3CDTF)
- 2022-05-09T11:57:37+09:00
- 記録形式(IMT)
- application/pdf
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