タイトルよみヒ トウニョウビョウシャ デハ ガイジツ トケイ ニ カンレン シテ タイシャ ジョウタイ ガ アサ ト ユウ デ キリカワル
並列タイトル等Metabolic state switches between morning and evening in association with circadian clock in people without diabetes
一般注記【目的】代謝状態の朝晩の変化を理解することは、代謝障害を管理するためには重要である。我々は、インスリン分泌とインスリン感受性の観点からこの朝晩の変化を解析し、さらに概日リズムとの関連性を含めて検討することを目的とした。【方法】非糖尿病成人男性14人と10人に対し、それぞれ75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)と高インスリン正常血糖(HE)クランプ実験を行った。各被験者に対し、午前8時と午後8時にOGTTまたはHEクランプを1回ずつ行った。ただし試験時間の順序は無作為とした。各試験直前に毛根を採取し、毛包における時計遺伝子発現量をリアルタイムPCR法で解析した。また、マウスの肝臓と筋肉でもAKTリン酸化をウエスタンブロット法により解析した。【結果】OGTTの結果から、耐糖能は午前8時の方が良好であることがわかった。これは、OGTTにおける負荷後60分までのインスリン早期分泌とHEクランプで説明される骨格筋インスリン感受性の違いに起因すると考えられた。一方、OGTTにおける肝臓のインスリン抵抗性指数によって推定される肝インスリン感受性は、午後8時の方が良好であった。60分までのインスリン分泌量と肝臓のインスリン抵抗性指数の朝晩の差は、Per2のmRNAの相対的発現量と有意に相関していた。ΔGIR(20時の値-8時の値)は、Δ非エステル化脂肪酸(NEFA)と有意に相関したが、時計遺伝子発現との相関は認められなかった。ΔNEFAは、E4bp4のmRNA発現量およびΔコルチゾールと有意に相関していた。マウスでは、ヒトの研究から予想されるように、AKTリン酸化は活動時間の初めに肝臓で減少し、筋肉で増加していた。【結語】各組織の糖代謝は朝と晩で大きく異なっており、脂質代謝、時計遺伝子およびコルチゾールの影響を受けていることがわかった。この関連性についてのより深い知見が代謝障害の新たな改善法の開発に寄与する可能性がある。
Metabolic state switches between morning and evening in association with circadian clock in people without diabetes
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受理日(W3CDTF)2023-03-03T17:22:18+09:00
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