タイトルよみイリノテカン ドクセイ ト カンレン スル R3HCC1 イデンシ ニオケル イチエンキ タケイ
並列タイトル等Association between a single nucleotide polymorphism in the R3HCC1gene and irinotecan toxicity
一般注記背景:UGT1A1*28および*6遺伝子多型は、イリノテカンに関連する毒性の危険因子として知られている。しかし、UGT1A1*28および*6に遺伝子変異を持たない患者においても、イリノテカンによる重篤な副作用が認められている。我々は、UGT1A以外のイリノテカン毒性の有用なバイオマーカーを同定するために、全エクソームにおける遺伝子多型を調査した。方法:FOLFIRI療法、FOLFOX療法、FOLFOXIRI療法を投与された転移性大腸癌(mCRC)患者178例とmodified FOLFIRINOX療法、ゲムシタビン+ナブパクリタキセル療法を投与された膵臓癌患者87例を対象とした。ゲノムワイドスクリーニングは全エクソームシーケンス(WES)を用いて行い、バリデーション解析は加水分解プローブを用いたqPCRを用いて実施した。結果:FOLFIRI療法症例のWES(n = 15)により、7つの一塩基多型(SNP)がイリノテカン関連毒性である好中球減少のバイオマーカー候補として同定された。7つのSNPのうち、R3H domain and coiled-coil containing 1(R3HCC1; c.919G>A, rs2272761)のSNPは、検証サンプル症例のグレード3以上の好中球減少と有意な関連性を示した。mCRC患者に対するFOLFOXIRI療法(n = 23)または膵臓癌に対するmodified FOLFIRINOX療法(n = 40)といったイリノテカン含有の3剤併用化学療法患者でも、R3HCC1多型と好中球減少との間に有意な線形傾向がみられた(それぞれP = 0.017 および0.046 )。一方で、イリノテカンを含まないレジメン(mCRC患者に対するFOLFOX療法(n = 66)、膵臓癌に対するゲムシタビン+ナブパクリタキセル療法(n = 47))患者では、有意な関連は認められなかった。結論:R3HCC1多型は、mCRCと膵臓癌に対するイリノテカンを含む化学療法の毒性に関する有用なバイオマーカーとなる可能性がある。
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受理日(W3CDTF)2023-07-08T03:42:29+09:00
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