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博士論文
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国立国会図書館デジタルコレクション
デジタルデータあり
環状型ペプチド性抗生物質の大環状化に関与するメタロプロテアーゼの構造的研究
- 国立国会図書館永続的識別子
- info:ndljp/pid/12970265
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資料に関する注記
一般注記:
- 【序論】Subtilosin A(サブチロシンA: 図)はBacillus subtilis 168株によって産生されるサクチペプチドと呼ばれるグループに分類されるバクテリオシンの一種である。サブチロシンはグラム陽性細菌に対して抗菌活性を示す。サブチロシンはサクチペプチドの特徴であるシステイン残基と...
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書誌情報
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デジタル
- 資料種別
- 博士論文
- タイトルよみ
- カンジョウガタ ペプチドセイ コウセイ ブッシツ ノ ダイカンジョウカ ニカンスル メタロプロテアーゼ ノ コウゾウテキ ケンキュウ
- 著者・編者
- 石田, 航基
- 著者標目
- 出版年月日等
- 2023-03-31
- 出版年(W3CDTF)
- 2023-03-31
- 授与機関名
- 学習院大学
- 授与年月日
- 2023-03-31
- 授与年月日(W3CDTF)
- 2023-03-31
- 報告番号
- 甲第310号
- 学位
- 博士(理学)Doctor of Science
- 本文の言語コード
- jpn
- 著者別名
- 対象利用者
- 一般
- 一般注記
- 【序論】Subtilosin A(サブチロシンA: 図)はBacillus subtilis 168株によって産生されるサクチペプチドと呼ばれるグループに分類されるバクテリオシンの一種である。サブチロシンはグラム陽性細菌に対して抗菌活性を示す。サブチロシンはサクチペプチドの特徴であるシステイン残基と対応するアミノ酸残基のα炭素間にチオエーテル架橋が形成されており、これに加えて他のサクチペプチドでは見られない、N末端とC末端の間でのペプチド結合によって全体として大環状化しているという特徴を有する。 この大環状化にはサブチロシン遺伝子クラスターに含まれるプロテアーゼであるAlbEおよびAlbFが関与していることが考えられているが、そのプロテアーゼに関する構造的情報あるいは環状化機構については不明である。 本研究においては、B. subtilis 168株のサブチロシン生合成遺伝子クラスターのアミノ酸配列に基づくBLAST検索によって、Bacillus属の種だけでなく、Staphylococcus属の細菌やその他の種においてもサブチロシン生合成遺伝子クラスターが保存されていることを見出した。また、サクチペプチドの中でも珍しいサブチロシンにおけるN末端とC末端の間でのペプチド結合による大環状化機構を明らかにするために、サブチロシン生合成遺伝子クラスターに含まれ、大環状化に関与すると考えられているプロテアーゼの野生型と活性部位変異体の結晶構造解析を目指した。【方法】組み換えタンパク質を得るために人工遺伝子を設計し、N末端にヘキサヒスチジンタグを融合した形で発現するようなプラスミドを用いて大腸菌BL21(DE3)株を形質転換した。1 LのTB培地を用いて37℃で発現誘導無しに24時間の培養を行うことで目的タンパク質を発現させた後、Ni-NTA Superflow樹脂を用いたアフィニティー精製とゲルろ過によって高純度に精製されたタンパク質を用いて、シッティングドロップ蒸気拡散法によって結晶化を行った。得られた結晶を用いて、放射光施設Photon Factoryのビームラインにおいて100 Kの窒素気流下でX線回折測定を行い、白金原子を含む重原子誘導体から得られた回折データを用いた単一波長異常分散法によって初期位相を決定し、構造精密化を行った。【結果・考察】BLAST検索の結果、見出されたサブチロシン前駆体、ラジカルSAM酵素、ABCトランスポーターは、高いアミノ酸配列同一性を示すことが明らかになった。またいくつかの種においては自己免疫膜タンパク質を欠いており、ABCトランスポーターなどが自己免疫膜タンパク質の役割を代替していることが示唆された。タンパク質の発現検討では、発現誘導無しで24時間の培養を行った時に最も多くの可溶性タンパク質を得ることができることがわかった。ゲルろ過による分析の結果、AlbEホモログおよびAlbFホモログはヘテロ二量体を形成していることが示唆された。野生型と変異体の結晶構造はそれぞれ1.98 Åならびに2.10 Å分解能で決定した。結晶構造はM16B亜鉛プロテアーゼファミリーにおけるオープン型構造と相同的であった。活性部位に結合した金属イオンはX線異常散乱の測定から亜鉛原子ではなく、ニッケル原子であることが示唆された。活性部位変異体ではヒスチジン残基がアラニン残基に置換されることで金属イオンは結合できなくなり、それにともなって活性部位周辺の二次構造が変化することが分かった。構造に基づく相同性検索の結果から、AlbEFホモログ複合体は他のM16B亜鉛プロテアーゼと相同性を示すことが明らかになった。他のM16B亜鉛プロテアーゼとの比較から、AlbEホモログについては全体的な三次構造は類似しているが二次構造のトポロジーが異なること、AlbFホモログについてはβストランドが一部欠失していることなどが明らかになった。加えて、基質結合ポケットは他のプロテアーゼと異なり、広く浅いポケットを形成し、AlbE側は正にAlbF側は負に帯電していることが判明した。これはサブチロシン前駆体における表面電荷の偏りと考え合わせ、静電的相互作用が酵素と基質との相互作用に重要な役割を果たす可能性が示唆された。今回、サブチロシン生合成に関与するプロテアーゼとして初めてAlbEFホモログ複合体の結晶構造を決定し、その構造情報から生体環境におけるプロテアーゼによるペプチド結合形成反応に対する新たな知見を得ることができた。application/pdf
- 国立国会図書館永続的識別子
- info:ndljp/pid/12970265
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- コレクション(障害者向け資料:レベル1)
- コレクション(個別)
- 国立国会図書館デジタルコレクション > デジタル化資料 > 博士論文
- 収集根拠
- 博士論文(自動収集)
- 受理日(W3CDTF)
- 2023-08-04T23:03:35+09:00
- 記録形式(IMT)
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