反復配列がヘテロクロマチン形成を促進するメカニズムの研究
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2026-01-09 再収集
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書誌情報
この資料の詳細や典拠(同じ主題の資料を指すキーワード、著者名)等を確認できます。
- 資料種別
- 博士論文
- 著者・編者
- 浅沼, 高寛
- 著者標目
- 出版年月日等
- 2023-12-25
- 出版年(W3CDTF)
- 2023-12-25
- 寄与者
- 坂口, 和靖村上, 洋太髙岡, 晃教松本, 謙一郎
- 授与機関名
- 北海道大学Hokkaido University
- 授与年月日
- 2023-12-25
- 授与年月日(W3CDTF)
- 2023-12-25
- 報告番号
- 乙第7191号
- 学位
- 博士(理学)
- 本文の言語コード
- jpn
- NDC
- 対象利用者
- 一般
- 一般注記
- 出版タイプ: VoR(主査) 教授 坂口 和靖, 教授 村上 洋太, 教授 髙岡 晃教, 教授 松本 謙一郎総合化学院
- DOI
- 10.14943/doctoral.r7191
- 国立国会図書館永続的識別子
- info:ndljp/pid/13520718
- コレクション(共通)
- コレクション(障害者向け資料:レベル1)
- コレクション(個別)
- 国立国会図書館デジタルコレクション > デジタル化資料 > 博士論文
- 収集根拠
- 博士論文(自動収集)
- 記録形式(IMT)
- application/pdf
- オンライン閲覧公開範囲
- 国立国会図書館内限定公開
- デジタル化資料送信
- 図書館・個人送信対象外
- 遠隔複写可否(NDL)
- 可
- 連携機関・データベース
- 国立国会図書館 : 国立国会図書館デジタルコレクション
- 要約等
- 真核生物のゲノムDNAは、ヒストン蛋白質に巻きついてヌクレオソームと呼ばれる構造を形成し、それが連なったクロマチンと呼ばれる高次構造をとって核内に収められている。クロマチンは、その性質に基づいてユークロマチンとヘテロクロマチンの2種類に大別される。ユークロマチン領域では遺伝子の発現が活発に行われる一方、ヘテロクロマチン領域では遺伝子の発現が強制的に抑制される。この2つの対照的な状態はヒストンの化学修飾によって決まり、例えばヘテロクロマチンの場合、そのヒストンH3の9番目のリジンのメチル化修飾(H3K9me修飾)によって特徴づけられることが知られている。真核生物は、H3K9me修飾酵素とその修飾を除去する酵素の両方を持っており、ヒストンの修飾を介してクロマチン状態の制御を行なっていると考えられている。 興味深いことに、ヘテロクロマチンはDNAが反復配列となっている領域で形成される傾向があることが知られている。その代表的な例は、セントロメア近傍領域に存在するヘテロクロマチンである。セントロメア近傍領域のヘテロクロマチンは染色体分配において重要な役割を果たしていると考えられており、多くの真核生物の染色体で共通してみられる特徴である。しかし、その領域のDNA配列は生物種間で保存されておらず、それぞれの種特異的な反復配列で構成されている。この事実は、真核生物にはDNAが反復配列になっていること自体を認識して、その領域のヘテロクロマチン形成を促進する機構が存在すること示唆している。しかし、その仕組みは未だ明らかになっていない。 モデル生物である分裂酵母において、セントロメア近傍領域は高等真核生物で見られるような反復配列ではなく、dg/dhと呼ばれる特定の塩基配列で構成されている。過去の研究から、dg/dh配列からはnon-coding RNA(ncRNA)が転写され、これがRNA干渉(RNA interference, RNAi)経路の標的となることで、ヘテロクロマチン形成が誘導されることが明らかになっている。RNAi経路は、二十数塩基のsmall interfering RNA(siRNA)と、siRNAを介してと結合しそれと相補的な標的RNAを認識するArgonaute蛋白質を中心に構成されている。これまでの研究から、Argonaute蛋白質がsiRNAを介して核内で転写されているncRNAを認識・結合する際に、H3K9me修飾酵素をその領域にリクルートすることで、ヘテロクロマチン形成が促進されることが明らかになっている。しかし一方で、人工的なsiRNAを用いることで、通常のmRNA遺伝子をその標的として認識させても、ヘテロクロマチン形成は殆ど誘導されないことが明らかになっている。この結果はRNAi 経路を介したヘテロクロマチン形成にはsiRNAによる認識以外の要因があることが示唆していたが、その実体はこれまで不明であった。 本研究ではまず、dg/dh配列中には沢山の転写開始点が偏在していることを明らかにする。次にこの特徴こそが、dg/dh ncRNAをRNAi経路を介したヘテロクロマチン形成の標的たらしめているという仮説を立て、通常のmRNA遺伝子を用いてこの特徴を人為的に模倣することを試みる。その結果、タンデムリピートに配置したmRNA遺伝子を用いることで、dg/dh配列と同様、RNAi経路を介したヘテロクロマチン形成が確立できることを示す。最後に、Repeat-induced RNAi と名付けたこの系を用いることで、H3K9me除去因子Epe1 が、リピートの数に応じて、「H3K9me修飾の除去」と「RNAi経路活性化によるH3K9me 修飾の維持」という相反する二つの役割を果たしていることを明らかにする。この結果は、なぜ真核生物では反復配列においてヘテロクロマチン形成が促進されているのか、という問いに対する1つの解答を示すものである。
- DOI
- 10.14943/doctoral.r7191
- 記録形式(IMT)
- application/pdf
- 一次資料へのリンクURL
- ASANUMA_Takahiro.pdf (fulltext)
- オンライン閲覧公開範囲
- インターネット公開
- 参照(URI)
- HDL
- 連携機関・データベース
- 国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)
- 提供元機関・データベース
- 北海道大学 : 北海道大学学術成果コレクション