博士論文
水中パフォーマンスの時間的・空間的評価
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国立国会図書館デジタルコレクション
デジタルデータあり
水中パフォーマンスの時間的・空間的評価
- 国立国会図書館永続的識別子
- info:ndljp/pid/9921953
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一般注記:
- 本論文は、これまでに明らかにされなかった水中パフォーマンスを時間的・空間的に評価することを主目的とした。この主目的を達成するため、本論文は3つの基礎論文を基に5章で構成された。第1章は序論、第2章は競泳競技におけるバタフライのゴールタッチ動作の特徴、第3章は、モノフィン着用歴のない競泳選手におけるフ...
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書誌情報
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デジタル
- 資料種別
- 博士論文
- 著者・編者
- 谷川, 哲朗
- 出版年月日等
- 2014-09-25
- 出版年(W3CDTF)
- 2014-09-25
- 授与機関名
- 京都工芸繊維大学
- 授与年月日
- 2014-09-25
- 授与年月日(W3CDTF)
- 2014-09-25
- 報告番号
- 甲第721号
- 学位
- 博士(学術)
- 博論授与番号
- 14303甲第721号
- 本文の言語コード
- ja
- 一般注記
- 本論文は、これまでに明らかにされなかった水中パフォーマンスを時間的・空間的に評価することを主目的とした。この主目的を達成するため、本論文は3つの基礎論文を基に5章で構成された。第1章は序論、第2章は競泳競技におけるバタフライのゴールタッチ動作の特徴、第3章は、モノフィン着用歴のない競泳選手におけるフィンスイミング競技の動作の特徴、第4章は、モノフィン着用歴のない競泳選手におけるフィンスイミングの指導介入、第5章では総括を述べた。第2章では、競泳競技におけるバタフライのゴールタッチ動作を時間的・空間的に評価した。実験参加者(男子10名)が行ったバタフライのゴールタッチをグライドタッチ(水中でゴールタッチ)とダイレクトタッチ(水上でゴールタッチ)に分類し、さらにドルフィンキック動作の回数とうねり動作(身体全体が曲線を動くように上下する動作)の有効性を検証した。ゴールタッチの評価方法は、ストローク(泳ぎ)の泳速度に対するゴールタッチ動作時の泳速度の比(GVr)によって示された。その結果、ドルフィンキック動作やうねり動作の有効性は認められなかったが、ストローク長に対するゴールタッチに要する距離の比(GLr)とGVrとの間に有意な正の相関関係が認められた(うねり動作がなく、ドルフィンキックを2回行うダイレクトタッチ:r = .726,p<.05,うねり動作がなく、ドルフィンキックを1回行うグライドタッチ:r = .611,p<.01)。このことから、グライドタッチはGLrが40%から50%程度、ダイレクトタッチはGLrが90%から100%程度になるようにストローク頻度(1秒あたりのストローク数)を、ゴールタッチを行う前に調節する必要があることが示された。第3章では、モノフィン着用歴のない競泳選手におけるアプニア泳法の時間的・空間的パラメータの相互関係を検証した。実験参加者(男子81名、女子26名)にモノフィンを着用させ、水中でドルフィンキックを行うアプニア泳を最大努力で25m泳がせた。その様子を側方から水中ビデオカメラで撮影した。ビデオ動作解析システムを用いて、撮影画像の身体部位およびモノフィンの先端をデジタイズし、2次元DLT法を用いて実長換算した。身体部位の実座標とその時刻から、3サイクル以上の波形を対象に、身体部位の鉛直成分の時系列データについて最適化分析を行い、正弦波近似させた。実験参加者107名の身体部位およびモノフィン先端の7点、計749の波形を対象に正弦波近似した結果、近似式で示した波形が実際の波形をどの程度説明できるのかを示す決定係数r2の平均値は0.93±0.07であった。このことから、アプニア泳動作の鉛直成分の時系列データを正弦波近似式で示せると考えられた。得られたデータから、外踝の振幅と泳速度との間(男子:r = .497,p<.01,女子:r = .591,p<.01)およびフィンの先端と泳速度との間(男子:r = .409,p<.01,女子:r = .594,p<.01)に正の相関関係があることが認められた。さらに、全ての身体部位およびモノフィンの先端の振幅とキック頻度(1秒あたりのキック数)の間に負の相関関係が認められた(フィンの先端の振幅とキック頻度 男子:r = -.367,p<.01,女子:r = -.270,p<.05)。第4章では、モノフィン着用歴のない高校女子競泳選手を対象に、フィンスイミング泳動作の指導介入を行い、時間的、空間的な動作の変容と課題を明らかにすることを目的とした。実験参加者は、高等学校のスポーツ総合演習(水泳)の授業を受講しているモノフィン着用歴のない高校女子競泳選手(12名)であった。指導介入は1時間の指導を週1回の頻度で5回行われた。1回目はモノフィンの取り扱い方、2回目は上肢の動作に関する指導、3回目は2回目の復習、4回目は下肢の振幅に関する指導、5回目は4回目の復習とした。各指導介入後、実験参加者には25mアプニア泳を最大努力で行わせた。その結果、1回目(14.21±2.48s)、2回目(14.25±1.93s)および3回目(13.74±1.66s)までのアプニア泳の記録に変化が認められなかったものの、4回目(12.52±1.37s)および5回目(11.83±1.42s)は1回目、2回目および3回目と比較して有意に速かった(p<.01)。一方、Kicking Rateは1回目(1.57±0.25Hz)と比較して2回目(1.34±0.19Hz)は有意に遅くなり(p<.05)、モノフィンの先端の振幅は1回目(0.26±0.06m)と比較して、2回目(0.33±0.04m)および4回目(0.33±0.04m)で有意に増大した(p<.05)。また、尺骨頭に対する外踝の位相差を示すことによって、手足を動かすタイミングを評価することができ、1回目(391.7±34.7deg.)と比較して4回目(365.3±28.8deg.)は小さいことが示された(p<.05)。本論文の成果として、競泳競技で今まで評価が困難であったバタフライのゴールタッチ動作を評価する方法と正弦波近似を利用したアプニア泳動作の新たな評価方法が提案された。これにより、これまでに明らかにされなかった水中パフォーマンスを時間的・空間的に評価できる。
- 国立国会図書館永続的識別子
- info:ndljp/pid/9921953
- コレクション(共通)
- コレクション(障害者向け資料:レベル1)
- コレクション(個別)
- 国立国会図書館デジタルコレクション > デジタル化資料 > 博士論文
- 収集根拠
- 博士論文(自動収集)
- 受理日(W3CDTF)
- 2016-04-01T14:32:40+09:00
- 記録形式(IMT)
- application/pdf
- オンライン閲覧公開範囲
- 国立国会図書館内限定公開
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- 可
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