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博士論文
中小製造業のサービス・イノベーション : 製造業におけるサービス事業の進化と中小製造業におけるサービス事業の実態に関する考察
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DOI[info:doi/10.24561/00010224]のデータに遷移します
中小製造業のサービス・イノベーション : 製造業におけるサービス事業の進化と中小製造業におけるサービス事業の実態に関する考察
- 国立国会図書館永続的識別子
- info:ndljp/pid/9921967
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一般注記:
- メンテナンス、修理、ソリューション、レンタルなど、製造業におけるサービス事業のうち、とくに中小製造業のサービス事業の実態とその役割について考察する。サービスに関する研究は、サービス・マーケティング、マネジメント、およびサイエンスの各分野を中心に研究が積み重ねられており、こうした研究成果は、製造業のサ...
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書誌情報
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デジタル
- 資料種別
- 博士論文
- 著者・編者
- 奥山, 雅之
- 出版事項
- 出版年月日等
- 2015
- 出版年(W3CDTF)
- 2015
- タイトル(掲載誌)
- 博士論文(埼玉大学大学院経済科学研究科(博士後期課程))
- 授与機関名
- 埼玉大学
- 授与年月日
- 2015-03-24
- 授与年月日(W3CDTF)
- 2015-03-24
- 報告番号
- 甲第99号
- 学位
- 博士(経済学)
- 博論授与番号
- 甲第99号
- 本文の言語コード
- jpn
- 件名標目
- 一般注記
- メンテナンス、修理、ソリューション、レンタルなど、製造業におけるサービス事業のうち、とくに中小製造業のサービス事業の実態とその役割について考察する。サービスに関する研究は、サービス・マーケティング、マネジメント、およびサイエンスの各分野を中心に研究が積み重ねられており、こうした研究成果は、製造業のサービス事業展開を議論する上でも有効である。しかしながら、これらは、サービス業におけるサービス事業が中心的課題であり、製造業のサービス事業を中心に据えた研究は少ない。そのうち、とくに中小製造業のサービス事業に限ると、その実態を明らかにしたものは少ない。「S―D ロジック」は、製造業のサービス事業展開の際のマインドセットとして有効であるが、製品事業とサービス事業との関係性には踏み込んで言及してはいない。そこで、本研究では、こうした問題意識に基づき、中小製造業におけるサービス事業展開の役割及び諸問題に踏み込んで検討し、サービス専業あるいはサービス主体の企業のサービス事業とは異なる、製造業全般ないし中小製造業におけるサービス事業の役割や進化プロセス、および実態や課題を検討していく。本研究では、統計の加工・再編・整理、事例研究、アンケート調査、ヒアリング調査を用いて、以下の点を明らかにした。第一に、マクロ統計や大手製造業の各種データから、我が国の製造業におけるサービス事業がどの程度進展しているかを考察する。これによれば、マクロの統計によれば、製造業の事業全体に占めるウェイトは小さいものの、個別企業でみれば、機械産業を中心に、サービス事業のウェイトが高い企業がみられることを明らかにした。第二に、製造業における製品事業とサービス事業との相互関係から、両者をあわせ持つことの相乗効果と減殺効果を整理するとともに、製造業のサービス事業の展開について、その理論的枠組みを「進化フレームワーク」として整理した。製造業が製品事業とサービス事業とを併せ持つ synergy(相乗効果)としては、差別化の自由度の拡大や範囲の経済性の獲得、製品とサービスによるワンストップの提供、財提供の最適選択、anergy(減殺効果)としては、製品優先のマインドによる障壁、二重管理、マルチベンダーとしての事業構築の困難性、顧客事業への影響を通じたcannibaraizationの発生、などを挙げた。また、製造業のサービス事業をその役割の観点から分類し、製造業のサービス事業の方向性を示した「進化フレームワーク」を提示し、「製品事業への戦略的活用」と「製品事業との統合化」という2つの概念を示した。「製品事業への戦略的活用」とは、サービス事業を戦略的に位置づけ、各サービス事業を製品事業に戦略的に活用することである。具体的には、サービス事業によって、顧客接点の拡大、価値共創、製品開発の学習の場の確保、多様化対応、差別化要因の強化などを企図することである。一方、「製品事業との統合化」とは、製品主体の考え方から脱却し、顧客を起点とし、サービスと製品をベストミックスして顧客に提供することである。製品とサービスを主従関係なく、統合的に顧客に提供することである。製造業のサービス事業展開について、製品事業を中心におきながらサービス事業を付随的な位置づけにとどまらせるのではなく、製品とサービスを主従関係なく統合的に顧客に提供するのである。第三には、中小製造業のサービス事業展開の実態を明らかにするため、サービス事業に関するアンケート調査および定性的補完のためのヒアリング調査を実施し、上記進化フレームワークと関連させて分析し、中小製造業のサービス展開において、大手製造業と比べて強く認識される諸問題を明らかにした。最も大きな問題は経営資源の不足である。時間・空間の限定があるサービス事業の特性が影響する場合、たとえば客先に出向くようなメンテナンスサービスが典型的であるが、顧客の広がりに応じた拠点の設置が必要となるなど、人・拠点・資金の問題が付きまとう。これに加え、サービス事業に関わるノウハウの不足、サービス事業に対する問題意識・マインドの低さなどが影響し、サービス事業の展開がより困難になる。また、取引交渉力の弱さも問題点として挙げられる。取引パワーの相対的劣位の中で、「サービス」の取引慣習も相俟って、サービス事業の収益事業化が困難になる場合が多いのである。こうしたサービス事業に関する諸問題を克服しながら「製品事業への戦略的活用」や「製品事業との統合化」を進める中小製造業のサービス事業展開として、代理店を活用しながら戦略的にサービス事業を展開していく事例、大企業にはない人材配置の柔軟性を活かして経営資源問題に対処している事例、サービス機能をモノに体化し効率的なサービス事業を展開している事例、顧客ターゲットの設定を工夫し、製品事業とサービス事業とで顧客の事業立ち上げ全体をサポートしながら取引交渉力を高めていく事例、などをみることができた。また、アンケートの結果からは、自社のサービス事業展開の強み、製品事業とサービス事業とのsynergyのうち、とくに製品事業を展開していることがサービス事業展開に与えるプラスの影響を活用することが重要であり、「製品事業との統合化」へのプロセスには、製品の製造が主体という意識を変革することで、顧客の価値を起点として製品事業とサービス事業とを統合的に提供していくことが可能であることを示した。中小製造業では、サービス事業の展開に際して経営資源の不足や、これに伴う取引交渉力の弱さからの収益化の困難性といった諸問題に直面するが、中小製造業が発揮しえる柔軟性や、ターゲットの設定の工夫などによって、サービス事業を製品付随的な位置づけではなく、製品事業に戦略的に活用し、あるいは製品事業と統合して展開することが重要である。序章 はじめに............................................................................................................................. 1第1節 本研究の背景と問題意識 ............................................................................................ 1第2節 先行研究と本研究の目的・意義 ................................................................................. 3第3節 本研究の方法と構成 ................................................................................................... 6第1章 産業のサービス化と製造業のサービス化 ..................................................................... 8第1節 経済・産業のサービス化の3つの局面 ...................................................................... 8第2節 製造業のサービス化 ................................................................................................. 18第2章 サービス事業の定義およびサービス財の特性............................................................. 25第1節 サービス事業の定義 ................................................................................................. 25第2節 サービス事業の類型化.............................................................................................. 29第3節 サービス財の特性 ..................................................................................................... 33第4節 サービス財の特性に基づくサービス事業の詳細検討 .............................................. 35第3章 サービスの特性と諸問題~サービス業を中心としたサービス事業~........................ 40第1節 サービス・マネジメント研究の生成とサービス業を中心とした諸問題................. 40第2節 内生化・外生化理論とアウトソーシングビジネス理論 .......................................... 45第3節 小括~サービス事業の特性と諸問題の構造~ ......................................................... 48第4章 製造業におけるサービス事業展開〜事業モデルと大手製造業の状況〜 .................... 50第1節 製造業におけるサービス事業とその事業モデル ..................................................... 50第2節 日本の大手製造業におけるサービス事業の状況 ..................................................... 70第5章 製造業におけるサービス事業展開の役割・諸課題および進化................................... 77第1節 製造業におけるサービス事業展開の背景 ................................................................ 77第2節 モノとサービスの経営問題に関する先行研究 ......................................................... 79第3節 サービス拡大を図る大手製造業等の事例 ................................................................ 83第4節 製造業における製品事業とサービス事業の相互作用〜synergy と anergy〜 ....... 89第5節 製造業におけるサービス事業展開の進化フレームワーク〜「製品事業への戦略的活用」および「製品事業との統合化」〜................................................................................. 100第6章 中小製造業におけるサービス事業の実態と展開~中小製造業のサービス事業~.... 110第1節 中小製造業のサービス事業展開の実態 .................................................................. 110第2節 中小製造業におけるサービス事業展開の課題 ....................................................... 135第3節 中小製造業等のサービス事業展開事例 .................................................................. 138終章 まとめ〜中小製造業のサービス事業展開に向けて ....................................................... 146第1節 アンケートによる進化フレームワークへの当てはめと分析 ................................. 146第2節 中小製造業におけるサービス事業展開の諸問題への対処..................................... 150第3節 結論〜本研究の到達点と今後の課題...................................................................... 152参考文献一覧............................................................................................................................. 157付録(資料)............................................................................................................................. 161指導教員 : 主指導 加藤秀雄 教授
- DOI
- info:doi/10.24561/00010224
- 国立国会図書館永続的識別子
- info:ndljp/pid/9921967
- コレクション(共通)
- コレクション(障害者向け資料:レベル1)
- コレクション(個別)
- 国立国会図書館デジタルコレクション > デジタル化資料 > 博士論文
- 収集根拠
- 博士論文(自動収集)
- 受理日(W3CDTF)
- 2016-04-01T14:32:40+09:00
- 作成日(W3CDTF)
- 2015-12-16
- 記録形式(IMT)
- application/pdf
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