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重症心身障害看護師認定者の育成と成果

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重症心身障害看護師認定者の育成と成果

Material type
記事
Author
藤島 信也
Publisher
Japanese Society on Severe Motor and Intellectual Disabilities
Publication date
2022
Material Format
Digital
Journal name
日重障誌 47 1
Publication Page
p.39-40
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Detailed bibliographic record

Summary, etc.:

Ⅰ.はじめに 重症心身障害児(者)は意思の疎通が難しく、反応が見えにくいなどの特徴から実践する看護の評価が難しい。また、日々の看護も食事介助、入浴、排泄介助、更衣などが主体で、処置が少なく、入退院が少ない事から同じ援助を繰り返し実践することが多い。そのような現状の中で日本重症心身障害福祉協会認定重症...

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Bibliographic Record

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Digital

Material Type
記事
Author Heading
Publication Date
2022
Publication Date (W3CDTF)
2022
Periodical title
日重障誌
No. or year of volume/issue
47 1
Volume
47
Issue
1
Pages
39-40
Publication date of volume/issue (W3CDTF)
2022
ISSN (Periodical Title)
13431439
Publication (Periodical Title)
Japanese Society on Severe Motor and Intellectual Disabilities
Text Language Code
ja
Target Audience
一般
Data Provider (Database)
国立情報学研究所 : CiNii Research
Original Data Provider (Database)
Japan Link Center

Digital

Summary, etc.
Ⅰ.はじめに 重症心身障害児(者)は意思の疎通が難しく、反応が見えにくいなどの特徴から実践する看護の評価が難しい。また、日々の看護も食事介助、入浴、排泄介助、更衣などが主体で、処置が少なく、入退院が少ない事から同じ援助を繰り返し実践することが多い。そのような現状の中で日本重症心身障害福祉協会認定重症心身障害看護師(以下、福祉協会認定看護師)として重症心身障害看護をどのように考え「やりがい」をどう感じているか、福祉協会認定看護師制度、活動状況も交え述べる。 Ⅱ.日本重症心身障害福祉協会認定重症心身障害看護師制度について 日本重症心身障害福祉協会認定重症心身障害看護師の認定制度は、重症心身障害の看護分野において、水準の高い看護実践のできる看護師を育成し看護の質の向上を図る目的で2011年より開始された。専門性・ 個別性の高い看護を実践する事や看護・療育スタッフに対し教育的支援を行う事、重症心身障害児(者)を取り巻く課題に積極的に取り組む事などが求められている。受講者の申請条件として看護師の実務経験が5年以上、そのうち3年以上は重症心身障害児(者)看護の実務経験を有し、所属先の施設長の推薦を受け認定教育機関の受講審査を通過する事で研修の受講資格を得る事ができる。その後、教育機関研修を所定期間内に修了し、さらに認定申請に必要なポイントを取得したうえで、日本重症心身障害福祉協会の審査会から認定される制度となっている。認定資格は5年ごとに更新が必要で研究発表や研修の企画実施、講義など福祉協会認定看護師として活動して、所定のポイントを取得すると更新資格を得ることができる。現在、全国7地区に認定教育機関があって、2021年までに577名の看護師が認定されている。 Ⅲ.九州地区重症心身障害研修の受講から現在の活動について 重症心身障害児(者)は運動障害や知的障害など、もともとある障害に加齢や基礎疾患などによる二次的に発生した障害が複雑に絡み合っている。またコミュニケーションの困難さや反応が見えにくいなどの特徴がある。このような特徴においても実践している看護の評価が難しく、日々の看護の振り返りも、十分にできていない現状があり、重症心身障害看護の難しさを感じていた。また後輩や看護学生の指導にも携わっていて、職場での役割においても、重症心身障害への知識を広げ、深める必要があると考えていた。2013年に九州地区の認定教育機関が開校し九州地区重症心身障害研修を受講し認定資格を得る。現在、福祉協会認定看護師としての活動は看護学校、看護大学、訪問看護ステーション、事業所などへの講義、施設内の研修の企画、実践現場の指導、看護研究に対する教育的支援などを行う。また、定期的にミーティングを設定し年間目標や活動計画を決定する。教育の企画や依頼されている講義の担当者の決定、講義内容の検討、福祉協会認定看護師としての立場のあり方や今後の方向性などについても、この時間を利用して検討している。日常の看護業務と福祉協会認定看護師の活動を兼務しているので、多忙ではあるが、日々の活動を通じて知識が増え、学習がさらに深まっている。このように福祉協会認定看護師として専門性を高める事は重要で、その専門性を発揮できる事が、福祉協会認定看護師の今後の活力につながると考える。福祉協会認定看護師が活躍するのには、施設側の協力も必要不可欠である。 Ⅳ.九州地区研究会について 福祉協会認定看護師の知識、技術は、日本重症心身障害福祉協会の審査会から認定される事である程度の水準は満たしている。しかし、認定取得後、その知識・技術をどのように伸ばし広げていくかは個人に委ねられている。認定取得後も組織的に継続して学習する場を設定する事や福祉協会認定看護師同士の情報交換を図る事、連携を強化する事などを目的に、2015年から九州地区研究会という組織が発足した。12名の会員から始まった研究会が現在は66名の会員となる。1年に1回、研修や研究発表会、施設の見学会、グループ学習などを行う。講義は重症心身障害に携わる医師やコメディカルによって実施され、受講者の知識の向上を目的に計画される。組織の発足当初は、講師を招いて講義に参加する研修が多かったが、研究発表やグループワークなど、会員が主体となって実施する研修もプログラムに含まれるようになった。また、福祉協会認定看護師も規定の条件の中で講義を実施すると認定更新に関するポイントが取得できるため、会員自ら、講義する場面も多くなっている。施設の見学会では施設ごとの取り組みや工夫などを見る事ができ、グループ学習ではテーマについて意見交換し、互いの情報交換を図る。このような取り組みは、参加者の視野を広げ、業務改善の動機や新たな取り組みへのきっかけになる事が多い。現在は新型コロナウイルス感染の影響でオンライン開催となっていて、施設見学や親睦会などが中止となり、直接、会員同士が会って交流を図れないという報告がある一方で、移動がないので費用や時間の調整が容易である事も報告されている。どのような形で開催するにしても、福祉協会認定看護師が意欲的に継続して活動するには、より多くの福祉協会認定看護師が、ネットワークを作り、情報交換することで視野を広げ、悩みや不安・疑問をより多くの人たちと共有する事で会員同士の絆を作り、今後の意欲や活力にしていく必要がある。 Ⅴ.日本重症心身障害福祉協会認定重症心身障害看護師としての成果 福祉協会認定看護師として活動する事で、学習する場面が多くなった。福祉協会認定看護師同士のネットワークもでき様々な情報を得る事や様々な人との関わりで、様々な考え方ができるようになり、利用者の一部しか見えなかった事も全体を見る事ができるなど視野も広がった。このような事から病態の理解や根拠に基づいた思考ができるようになり、以前より実践している看護にも自信が持てるようになる。指導場面においては、これまでの習慣・慣習にとらわれず、根拠のある指導ができるようになる。実践の中で迷いや不安は多くあるが、福祉協会認定看護師として、専門的な知識や情報を使い、様々な看護を検討し追求していく必要がある。前述したが、重症心身障害看護は評価が見えにくい、見えにくいから答えを探し続け、利用者にとって何がいいのか考え続ける必要がある。その結果、利用者にとって最善な看護を見つける。その看護が実践できた時の喜びや楽しさが、重症心身障害看護の魅力であると考える。以前は、実践の中で疑問や不安が大きく、利用者に必要な看護や目指すべき看護を考える事ができなかった。福祉協会認定看護師として様々な学習、体験を経て、誰も気づく事ができない利用者の反応や訴えに気づいた時や、根拠に基づいた看護を実践し成果が見えた時、家族から感謝の言葉を聞いた時などは、専門性を発揮した看護が実践できた事を実感する。その実感の中で不安や疑問が軽減し、必要な看護や目指すべき看護を考える事ができるようになった。このように、様々な学習を経て専門的な看護を実践し利用者の反応や家族の反応が見えた時の喜びや達成感、安堵感が重症心身障害看護に対する「やりがい」と考える。福祉協会認定看護師の認定取得は自身のキャリア形成になったとともに、自身が「やりがい」を感じるような思考や必要な看護や目指すべき看護を改めて考え整理する過程だったと考える。今後は福祉協会認定看護師として、看護する上で不安や疑問が解消できるよう根拠のある指導を行う。より多くの看護師に「やりがい」を感じてもらうように重症心身障害看護やその魅力を語っていく事、また語れる人をより多く育てる事が重要と考える。そのために今後も継続的に学習し自己研鑽を重ねる必要がある。
DOI
10.24635/jsmid.47.1_39
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