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中央アジア,天山山脈北部地域の氷河・モレーンコンプレックス(GMC)の形成環境

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中央アジア,天山山脈北部地域の氷河・モレーンコンプレックス(GMC)の形成環境

Material type
記事
Author
水野 向陽ほか
Publisher
The Association of Japanese Geographers
Publication date
2025
Material Format
Digital
Journal name
地理要旨集 2025s 0
Publication Page
p.301-
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Detailed bibliographic record

Summary, etc.:

<p><b>1.はじめに</b></p><p>天山山脈北部地域の氷河前面には,氷河・モレーンコンプレックス(以下,GMC)やモレーンが形成されている.GMCとは,氷河の後退過程で取り残された氷河氷と岩屑からなり,明瞭なモレーンリッジを持たない氷河前面に形成される岩屑地形であり,水資源としても注目され...

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Bibliographic Record

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Digital

Material Type
記事
Publication Date
2025
Publication Date (W3CDTF)
2025
Periodical title
地理要旨集
No. or year of volume/issue
2025s 0
Volume
2025s
Issue
0
Pages
301-
Publication date of volume/issue (W3CDTF)
2025
Publication (Periodical Title)
The Association of Japanese Geographers
Text Language Code
ja
Target Audience
一般
Date/Time and Place of an Event
2025年日本地理学会春季学術大会
Data Provider (Database)
国立情報学研究所 : CiNii Research
Original Data Provider (Database)
Japan Link Center

Digital

Summary, etc.
<p><b>1.はじめに</b></p><p>天山山脈北部地域の氷河前面には,氷河・モレーンコンプレックス(以下,GMC)やモレーンが形成されている.GMCとは,氷河の後退過程で取り残された氷河氷と岩屑からなり,明瞭なモレーンリッジを持たない氷河前面に形成される岩屑地形であり,水資源としても注目されている.また,一部のGMCには,その末端部に明瞭な畝溝構造と前縁斜面をもつ岩石氷河が形成されているものもある.岩石氷河は山岳永久凍土の指標地形として知られており(Barsch,1996),岩屑と内部氷の供給源の違いから「崖錐起源型」と「氷河起源型」に分類される.「崖錐起源型」は背後の岩盤から供給された礫で形成された崖錐に残雪や地下水が氷の供給源となり発達するタイプである.「氷河起源型」は岩石氷河の上流部に氷河が存在し,氷河の縮小過程で堆積した岩屑や氷河氷や,氷河からの融氷水が供給源となり発達するタイプである.GMCの一部が岩石氷河化したものは「氷河起源型」岩石氷河である.天山山脈北部地域では,ほとんどの氷河末端部にGMCが形成されているが,いくつかは明瞭なモレーンリッジをもつ氷河も存在する.GMCは氷河縮小の際に氷を維持できるが,どのような環境でGMCが形成されるかは明らかでない.そこで,本研究では,天山山脈北部地域のテスケイ山脈とキルギス山脈において,衛星画像解析とGISを用いて,GMCとモレーンの空間分布や形成環境の違いを調べた.</p><p><b>2.地域概要</b></p><p>研究地域はキルギス共和国領の天山山脈の一部を構成するテスケイ山脈とキルギス山脈である.テスケイ山脈はイシク・クル湖南側に東西に延びる標高3000〜5000mの山脈である.キルギス山脈は首都ビシュケクの南に東西に延びる標高3500〜5000mの山脈である.氷河やGMCの融解水は,下流地域において生活用水や灌漑農業に利用されており,天山山脈はこの地域の給水塔として重要な役割を担っている(Sorg et al.,2012).</p><p><b>3.研究手法</b></p><p>ALOS-2/PALSAR-2を用いた差分干渉SAR(DInSAR)解析により地表面変化がみられ,明瞭なモレーンリッジを持たない岩屑地形を,埋没氷を含むGMCと分類した.また,PlanetScope衛星画像とGoogleEarth Proの衛星画像を用いて,前縁斜面,表面の畝溝,横断プロファイル,表面水流の有無などを判読し,GMCをtype-A(岩石氷河の形態が明瞭)とtype-B(岩石氷河の形態が不明瞭)に分類した.明瞭なモレーンリッジを持ち,河床に水流がある地形をモレーンに分類した.次に,氷河への岩屑供給をおこなう岩壁面積を抽出した.本研究では,GMCが小氷期の氷河拡大期から現在までの縮小過程で形成されたことから,岩壁の抽出範囲は,現在の氷河上端から小氷期の氷河拡大範囲までとした.小氷期の氷河面積は,小氷期にGMCやモレーンの末端位置まで氷河が拡大したと仮定し,その範囲を用いた.上記の手法で抽出されたGMC(type-A・type-B),モレーン,氷河,岩壁について,Arc GIS上でポリゴンデータを作成した.</p><p><b>4.結果</b></p><p>テスケイ山脈で,43個のGMC(type-A),225個のGMC(type-B),137個のモレーンを確認した.キルギス山脈で,112個のGMC(type-A),74個のGMC(type-B),27個のモレーンを確認した.テスケイ山脈において,氷河氷と岩屑の供給割合に着目し,GMC type-A,GMC type-B,モレーンに対して,小氷期の氷河面積と岩壁面積の割合を調べた結果,小氷期の氷河面積に対して岩壁面積が大きい環境でGMC(type-A and type-B)が形成されており,岩石氷河を持つGMC type-Aの岩壁割合が最大であった. 同様の分析をキルギス山脈でも実施した結果,テスケイ山脈と同様に,GMC-Aの岩壁割合が最も大きく,モレーンの岩壁割合が小さかった.</p>
DOI
10.14866/ajg.2025s.0_301
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インターネット公開
Data Provider (Database)
科学技術振興機構 : J-STAGE