計算化学の援用による高度分離材料の創製; 高レベル放射性廃棄物の高度処理を目指して

• Material Type: 文書・図像類
• Title: 計算化学の援用による高度分離材料の創製; 高レベル放射性廃棄物の高度処理を目指して
• Author/Editor: 後藤 雅宏; 上江洲 一也
• Author Heading: 後藤 雅宏; 上江洲 一也
• Publication Date: 2002-05
• Publication Date (W3CDTF): 2002-05
• Alternative Title: None
• Periodical title: JNC TY8400 2002-010
• Text Language Code: jpn
• Target Audience: 一般
• Note (General): 本研究では、計算化学の手法を駆使した新しい分離材料(抽出剤および吸着剤)の創製を、抽出法ならびに吸着法といった核燃料リサイクルで中核をなす分離操作を例として検討した。具体的には、計算化学の手法を駆使して、ランタニドとアクチニドを高選択的に分離する新規の抽出試薬を設計合成した。さらに、吸着剤の表面に、ランタニドイオンの大きさや形状を精密に記憶させた高選択性の吸着樹脂(金属鋳型樹脂)を開発した。本研究の成果は、大きくわけて二つある。一つは、計算化学の手法を活用して、アクチニドおよびランタニド元素を高選択的に分離できるような抽出試薬を分子設計し、それに基づき新しいタイプの抽出試薬を合成した。本研究では、従来の抽出試薬の概念とは異なる新規抽出剤を計算化学の手法に基づき分子設計し、核廃液中に存在するランタニド元素に対して高い選択性を有する新しい抽出試薬を開発した。合成した新規抽出剤に対し、計算化学の手法を用いてスペーサー構造の及ぼす影響について理論的解析を行った。結果は、それぞれの分離性能について計算結果と実験事実とが比較的良い相関関係を示していており、計算化学的手法が、超ウラン元素のリサイクル技術を確立するための新しい抽出剤の分子設計に有効であることが示された。二つめの研究では、吸着剤の表面にランタニドイオンの大きさと配位形態を精密に記憶させた高選択性の吸着樹脂を開発した。鋳型樹脂の調製においては、界面分子Imprint法(分子刷り込み法)を利用した。この場合、油水界面におけるランタニド錯体の分子配向が、選択性の発現に極めて重要な因子となった。つまり、樹脂内部に埋め込む機能性分子が、大きな界面吸着特性を示す場合にのみ、優れた鋳型樹脂が得られた。Imprint法によって樹脂表面にランタニド元素の最適配位空間を記憶させ(錯体形状を表面に刷り込んで)、高選択的なイオン交換樹脂を調製することに成功した。具体的に、この分子Imprintの手法を用いて、ネオジム(Nd)錯体を刷り込んだ結果、樹脂の表面には抽出剤とNdの最適配位空間が記憶され、Ndの選択性が飛躍的に向上した。本手法は核燃料廃棄物からの超ウラン元素のリサイクルプロセスを確立する上で、今後非常に有効な手法となると期待される。
• Source: /JNC-TY8400-2002-010.pdf （fulltext）; https://jopss.jaea.go.jp/pdfdata/JNC-TY8400-2002-010.pdf
• Access Restrictions: 限定公開
• Data Provider (Database): 国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース（IRDB）（機関リポジトリ）; https://irdb.nii.ac.jp
• Original Data Provider (Database): 日本原子力研究開発機構 : JOPSS:JAEA Originated Papers Searching System

• Summary, etc.: 本研究では、計算化学の手法を駆使した新しい分離材料(抽出剤および吸着剤)の創製を、抽出法ならびに吸着法といった核燃料リサイクルで中核をなす分離操作を例として検討した。具体的には、計算化学の手法を駆使して、ランタニドとアクチニドを高選択的に分離する新規の抽出試薬を設計合成した。さらに、吸着剤の表面に、...