旧坑条件の調査研究報告書

• Material Type: 文書・図像類
• Title: 旧坑条件の調査研究報告書
• Author/Editor: 同和鉱業
• Author Heading: 同和鉱業
• Publication Date: 1979-02
• Publication Date (W3CDTF): 1979-02
• Alternative Title: None
• Periodical title: PNC TJ199 79-02
• Text Language Code: jpn
• Target Audience: 一般
• Note (General): 本報告では柵原鉱山で過去に実施された坑内湧水に関する調査結果,および今回あらたに実施した現地調査の結果から特に下部,深部鉱体(およそ海抜-100mから-300mの範囲)に分布する坑内湧水状況の概要を述べる。(1) 下部,深部鉱体の坑内湧水は降雨量や用水位の増減に影響されることなく湧水する裂か水と考えられる。(2) 水みちとしては断層,およびこれにともなう破砕帯や岩脈などに起因する裂かが考えられる。しかし,裂かの存在する岩体の種類によって水の湧出形態にはかなりの差異が認められる。たとえば,鉱床上盤の粘板岩と下盤を形成する輝緑岩中の湧水についてみると,これらはともに断層に関係したものであっても,粘板岩中ではクラックが発達しており,水が広い範囲に分散して湧出する傾向があるのに対し,輝緑岩中では断層を中心にしたごく狭い範囲から湧出する傾向を持つ。(3) 当鉱山における最大の湧水地帯は下部鉱体の南方を西北西-東南東に走る断層破砕帯である。過去に多量の出水を記録したB断層,A断層などと呼ばれる断層群からなるこのゾーンは張力による裂かと剪断力による裂かの性格をかさね持った断層破砕帯と推察される。(4) 当鉱山では昭和35年発生の異常出水事故を契機に種々湧水調査を実施したが,特に17年間継続測定された「出水箇所の密閉ダム内水圧と坑外試錐孔中の水位」との関係が注目される。この測定結果からa)ダム内水圧からの推定水位と試錐孔中の実測水位の値はほぼ一致し,また両者は概ね同様の挙動を示すことが認められる。b)坑内湧水量の変化と地下水位の変動の相互関係が読みとれる。下部鉱体の場合,昭和35年以降,水圧,水位が低下しつづけたが,昭和49年以降,下部坑内湧水量が減少するにつれて,その低下傾向は止まり最近はほぼ安定していることがわかった。(5) 湧水の水質,水温などに関する調査から,鉱体周辺には多量の地下水を貯留できる裂かが存在しうることが想定された。また,坑内湧水は断層などの裂かを通って上方から来る地下水ばかりでなく,湧水箇所より下位に貯留されていたものも湧出する可能性のあることが示唆された。今回の調査は既調査資料の収集を主体としたために,土壌,岩石の透水度,空隙率などの基礎データを得るには至らなかった。しかしながら,当鉱山には現在でも海抜-100mから-400mの範囲に50kmを越す入坑可; None
• Source: /PNC-TJ199-79-02.pdf （fulltext）; https://jopss.jaea.go.jp/pdfdata/PNC-TJ199-79-02.pdf
• Access Restrictions: 限定公開
• Data Provider (Database): 国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース（IRDB）（機関リポジトリ）; https://irdb.nii.ac.jp
• Original Data Provider (Database): 日本原子力研究開発機構 : JOPSS:JAEA Originated Papers Searching System

• Summary, etc.: 本報告では柵原鉱山で過去に実施された坑内湧水に関する調査結果,および今回あらたに実施した現地調査の結果から特に下部,深部鉱体(およそ海抜-100mから-300mの範囲)に分布する坑内湧水状況の概要を述べる。(1) 下部,深部鉱体の坑内湧水は降雨量や用水位の増減に影響されることなく湧水する裂か水と考え...