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Bibliographic Record
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- Material Type
- 文書・図像類
- Author/Editor
- 髙木, 翔太
- Author Heading
- Text Language Code
- jpn
- Target Audience
- 一般
- Note (General)
- type:text平成23年度修士論文 指導教員 丑木幸男要旨 従来の自由民権運動研究は、反政府的な側面である明治政府に対する抵抗や反抗などが強調されてきた。しかし、稲田雅洋氏は、立憲政体思想の展開過程に視点を置けば言論活動の方が中心であったと指摘し、自由民権運動を「革命運動」と捉えるのではなく、「立憲政体の早期樹立を目指した運動」であると主張している。そして、自由民権運動は演説会や新聞などといった新しい政治文化によって行われたと評価している。 修士論文は、この稲田雅洋氏の主張を大分県で検討するものである。論文の目的は、大分県でも自由民権運動が言論の力で行われていたということを明らかにすることである。主に、演説会や新聞などがどのように運動を支え、運動を担っていたのか確認している。 史料は、大分県立公文書館の公文書と大分県立先哲史料館の『田舎新聞』・『田舎新報』を用い、規制した側と規制された側の双方から自由民権運動の実態に迫ろうと試みた。 公文書からは、主に大分県下での自由民権運動に対する規制や警察や県側が自由民権運動を当時どのように捉えていたのかを挙げた。 また、「統計表」の新聞の発行年月日や発行部数などが分かるものから表Ⅰを作成し、演説会の回数などが分かるものから表Ⅱを作成した。特に、従来の研究による新聞の発行年月日の誤りを訂正している。 新聞からは、演説会や新聞や国会開設に関する投書や社説などを挙げた。特に、国会開設に関する賛否両論があったことを評価している。 また、新聞の各地での演説会などに関する広告や景況などから大分県下での演説会などの状況を史料Ⅰとしてまとめた。特に、明治15年の偽党撲滅運動時に大分県では、自由党と立憲改進党が対立するのではなく、自由党員が大分県下に少なかったためか、自由党と立憲改進党の「民権派」と保守帝政党の「官権派」が対立していたという特色が分かり得た。 双方の史料などを比較することにより、大分県下では、早くて明治12年遅くても明治14年には、運動の政治文化である新聞や演説会により、政治的公共性が創出されたと言え、大分県下でも言論の力で自由民権運動は行われていたということが確認できた。
- Data Provider (Database)
- 国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)
- Original Data Provider (Database)
- 別府大学 : 別府大学機関リポジトリ