防犯・防災産業について調べるには(統計・名鑑・インターネット情報源等)
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科学技術・経済情報室 作成
ここで取り上げる防犯・防災産業とは、日本標準産業分類の小分類923「警備業」、細分類2591「消火器具・消火装置製造業」、火災警報装置製造業、盗難警報装置製造業などを含む細分類3019「その他の通信機械器具・ 同関連機械器具製造業」におおむね準拠しています。なお、システムを中心に扱うITセキュリティは取り扱いません。
防犯・防災産業について調べるための資料には、以下のようなものがあります。
【 】内は当館請求記号です。請求記号が記載されていないものは、版によって請求記号が異なります。国立国会図書館サーチでタイトルを入力して検索してください。
『資料名』(書誌情報)の後ろに*が付いている資料は、国立国会図書館サーチの書誌詳細画面に目次があります。
1. 統計資料、名鑑類、調査・レポート等
『防犯設備機器に関する統計調査 : 統計調査報告書』(日本防犯設備協会 年刊)*
侵入者検知器、監視装置といった各種防犯設備機器の品目別売上高などが掲載されています。製造業事業所調査(旧:工業統計調査)
『経済構造実態調査』(経済産業省 年刊)
『経済センサス-活動調査報告』(総務省統計局 5年に1回刊)
日本の産業について調べる際に基本となる政府統計です。経済構造実態調査の一部として行われる製造業事業所調査の品目別統計表には、「消火器具・消火装置」、「消火器具・消火装置の部分品・取付具・附属品」、「火災報知設備」などの項目があり、出荷金額・産出事業所数などが掲載されています。経済産業省ホームページ内経済構造実態調査(製造業事業所調査)の結果 のページで公開されています。なお、経済構造実態調査は、経済センサス-活動調査が行われる年はセンサスに統合して実施されます。『警察白書』(国家公安委員会 : 警察庁 年刊)
警察の活動や犯罪情勢について解説しています。警備業者・警備員数の推移に関する図表が掲載されています。警察庁ホームページ内警察白書に最新号、バックナンバーが掲載されています。『災害と防災・防犯統計データ集』(三冬社 年刊)*
災害と防災、防犯に関する統計をまとめています。日本の災害史、世界の巨大地震史、被害状況、防災気象情報の満足度、消防に関する統計のほか、防災に関する意識調査、日本や世界の原子力事故、犯罪、交通事故等に関する幅広い情報が掲載されています。『建設物価』(建設物価調査会 月刊 【Z16-53】)*
『積算資料』(経済調査会 月刊 【Z16-122】)*
建設資材の価格や市場動向が掲載されています。火災報知機、消火設備などの防災用品も取り上げられており、製品ごとの価格や取引数量、流通ルートが掲載されています。『ベース設計資料』(建設工業調査会 年2回刊 【Z43-2601】)*
「建築編」と「土木編」に分冊刊行されていましたが、2021年から統合されました。ガス安全装置や避難用ハッチといった防災・避難用品について、市場規模・上位シェア・主要取扱企業などが掲載されています。巻末に品目ごとの基準価格一覧があります。『セキュリティ関連市場の将来展望』(富士経済 年刊)*
セキュリティ市場の業界動向を解説しています。セキュリティ関連機器・システムの普及状況、火災用報知設備やガス漏れ警報器、監視カメラシステムなどが取り扱われています。『画像処理システム市場の現状と将来展望』(富士経済 年刊)*
各種の画像処理システムの市場動向を解説しています。セキュリティ関連機器として赤外線カメラなどが取り扱われています。
このほか、防犯・防災産業について調べる資料には、以下のようなものがあります。
- 『警備業務に関する実態調査』(東京ビルメンテナンス協会 年刊)
東京ビルメンテナンス協会ホームページ内ライブラリで全文PDFを閲覧できます。 - 『消防装備便覧』(イカロス出版 隔年刊)*
2. 専門雑誌・新聞
『資料名』(書誌情報)の後ろに**が付いている資料は、雑誌記事索引の採録誌です。国立国会図書館サーチで目次を検索できる場合があります。
『Security time』(全国警備業協会 月刊 【Z24-601】)
全国警備業協会の機関誌です。警備業界の業界動向やニュース、全国警備業協会による研修情報が掲載されています。毎年6月号又は7月号に「警備業の概況」が掲載され、警備業者数の推移や売上高の年別推移がわかります。『セキュリティ研究』(JSN日本セキュリティ情報サービス 月刊 【Z74-B509】)**
セキュリティに関する専門情報誌です。行政や企業の動向を幅広く紹介しています。『消防時代』(消防時代 月刊 【Z2-2390】)
消防に関する専門誌です。「消防防災関係業HP案内」に関係業者のホームページアドレスが掲載されています。巻末に「検定・鑑定・認定・評定一覧」が掲載されており、火災通報装置や不活性ガス消火設備等の消防防災用設備の認定・性能評定の合格数がわかります。『防犯設備』(日本防犯設備協会 季刊 【Z2-B711】)
日本防犯設備協会の機関誌です。協会の事業報告や業界情報が掲載されています。『火災報知機』(日本火災報知機工業会 季刊 【Z16-48】)
日本火災報知機工業会の機関誌です。業界のニュースや新製品情報が掲載されています。 『火災報知機』公式ページ『警備新報』(警備保障新聞新社 旬刊 【Z85-1273】)
警備業・セキュリティ関連機器産業の専門紙です。警備業の業界動向、セキュリティ関連機器に関する記事が掲載されています。『セキュリティ産業新聞』(プロスコープ 月2回刊 【Z85-1472】)
セキュリティ産業の専門紙です。業界動向やニュース、新製品紹介が掲載されています。
3. 国立国会図書館サーチで検索するには
ここに紹介する以外の資料は、国立国会図書館サーチで検索することができます。タイトルや編者・出版者名に含まれるキーワードから探してください。キーワードには「防犯」、「防災」などのほか、「市場」や「調査」、「報告」、「名簿」、「統計」のように形式を示すキーワードがあります。
ここでは、国立国会図書館件名標目表(NDLSH)による件名から検索する代表的な方法を紹介します。
件名
「警備保障業」、「保安装置」、「「火災報知機」、「火災予防」、「消防機械・器具」、「消火設備」、「犯罪予防」、「災害予防」などが代表的な普通件名として挙げられます。
Web NDL Authorities(国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)のキーワード検索において、「警備保障業」、「保安装置」などの上記に紹介する件名から検索し、さらに関連する普通件名も探すことができます。
4. インターネット情報源
警察庁
「統計」のページ内「その他の統計等」に、「事業統計(探偵業、古物営業・質屋営業、警備業)」が掲載されています。WEB防災情報新聞
全国の災害情報や防災関連の行政の動向、防災催事情報が掲載されています。全国警備業協会(AJSSA)
「警備業について」のページ内「警備業の概況」に統計が掲載されています。「警備業とは?」、「教育と資格」など警備業に関する解説が掲載されています。日本防犯設備協会(JSSA)
「出版物・資料」のページに、「防犯設備推定市場の推移」が掲載されています。Security Online News(セキュリティスペシャリスト協会(SSA))
セキュリティ産業に関するニュースが掲載されています。日本保安用品協会(JSAA)
ヘルメットや防護服、ガス検知警報器といった品目ごとに製品と業界団体を紹介しています。会員一覧も掲載されています。日本自動認識システム協会(JAISA)
「最新の市場調査結果概要」のページに、バイオメトリクス関連を含む自動認識機器の市場規模が簡潔に掲載されています。「会員リスト」のページに会員企業一覧も掲載されています。日本防炎協会(JFRA)
「防炎品取扱店検索」のページで、防炎製品の取扱店を品目別に調べることができます。全国避難設備工業会(FEAN)
「業務情報」のページに、避難器具用ハッチ個別認定・認証証票月別交付数などの統計が掲載されています。
このほか、防犯・防災産業について調べるためのインターネット情報源には、以下のようなものがあります。
- 日本火災報知機工業会
- 日本防火・防災協会
- 日本消火装置工業会
- 全国消防機器販売業協会
- 日本消火器工業会
- 日本消防放水器具工業会
- 全国消防機器協会(NFES)
- 日本消防ポンプ協会(JFPA)
- 日本消防ホース工業会
- 日本消防設備安全センター
- 調査及び立法考査局刊行物(国立国会図書館)
「国土・建設・運輸」の分野に防犯・防災産業に関連する当館作成刊行物が掲載されている場合があります。