ファッション・服飾について調べる(地域・時代別)
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科学技術・経済情報室 作成
この記事は2017年3月7日で更新を停止しました。
ファッション・服飾について、地域別や時代別に調べることができる代表的な資料には、以下のようなものがあります。ここでは、通史的な資料を中心に紹介します。
【 】内は当館請求記号です。請求記号が記載されていないものは、版によって請求記号が異なります。国立国会図書館サーチでタイトルを入力して検索してください。『資料名』(書誌情報)の後ろに*が付いている資料は、国立国会図書館サーチの書誌詳細画面に目次があります。
1. 和書
『図説服装の歴史』(国書刊行会 2001 【GA36-G68】)*
ドイツで出版された原著(エルンスト・ヴァスムート書店(Ernst Wasmuth Verlag) 1905年-1923年刊)のほぼ全てを翻訳したものです。8章で構成され、主にヨーロッパの服装を取り扱っています。『服装の書』(関西衣生活研究会 1992-1993 【GG77-E12】)
服装の変遷を文化史的、時代史的に要約した"The Book of Costume"の翻訳書で、図版形式の服飾辞典です。2,782点の図版を掲載し、歴史的解説を添えています。古代オリエントから19世紀まで主にヨーロッパの服装を取り扱っています。『服飾の世界史』(白水社 1985 【GA36-76】)* (国立国会図書館デジタルコレクション)
「本編」で、服飾を様式史の観点から体系づけて、それがどのように社会的背景と関連して形成されるかについて解説しています。「資料編」には、外国の博物館や資料館で撮影された衣装の写真が掲載されています。『世界の民族衣装の事典』(東京堂出版 2006 【G185-H85】)
世界各地を東アジア、ヨーロッパ、北アメリカなど9つの地域に区分し、国名、地域名、民族名などの項目を立てて「歴史と風土」、「男性の服飾」、「女性の服飾」について解説しています。カラー写真、図版が多数掲載されています。巻末には衣装名を主とする五十音順索引があります。『世界の民族衣装文化図鑑. 1 (中東・ヨーロッパ・アジア編)』(柊風舎 2011 【G185-J68】)
『世界の民族衣装文化図鑑. 2 (オセアニア・南北アメリカ・アフリカ編)』(柊風舎 2011 【G185-J69】)
"The worldwide history of dress"(2007年刊)【EF25-B36】の全訳です。先史時代から現代まで、世界の服飾・衣服の歴史を、関連小物や身体装飾も含めて概観し、生活習慣、歴史的背景まで解説しています。約1,000点の図版、写真が掲載されています。各巻末に、「図版出典」があります。『日本服飾史辞典』(東京堂出版 1969 【GB8-4】)(国立国会図書館デジタルコレクション)
国文学・歴史書に登場する服飾関係の用語について、名称・沿革・用途・着衣法などを解説しています。巻末に、女房装束重袿色目一覧、男女装束重色目一覧、有職文様集、各種の袖形などが掲載されています。『日本のファッション : 明治・大正・昭和・平成』(青幻舎 2007 【EF25-H380】)
明治以降140年間の日本人の衣服を、カラーのイラストに解説をつけて掲載しています。衣服だけではなく、髪型や小物類、着こなしなどの変遷も分かります。巻末に日本の流行色一覧が掲載されています。『エスカイア版20世紀メンズ・ファッション百科事典』(洋装社 1981 【EF25-E1047】)*
アメリカの雑誌"Esquire"誌が編纂した"Esquire's encyclopedia of 20th century men's fashions"の翻訳版です。20世紀のアメリカ男性が着用した衣類について考察しています。巻末に、ファッションに影響を与えた事項、デザイナー、用語解説などがあります。『メンズウェア100年史』(ブルース・インターアクションズ 2010 【EF25-J193】)
過去100年にわたるメンズウェアの革命についてまとめた、"One hundred years of menswear"(2009年刊)の翻訳本です。Suit(スーツ)、 Peacock(ピーコック革命)、Mediastar (映画とファッション)、Designer(デザイナー)など、いくつかの異なるテーマごとに、肖像写真、ファッション写真やイラストを示して、メンズウェアを検証しています。巻末に参考文献と索引があります。『文化女子大学図書館所蔵服飾関連雑誌解題・目録』(文化女子大学図書館 2005 【E1-H36】)
文化女子大学図書館所蔵の内外服飾関連雑誌を編集した書誌です。服飾関係の代表的な文献目録です。ファッション測情報誌、服飾文化系学術誌、ファッション業界紙等の変遷と特徴を解説する「特集編」、主要なファッション誌、服飾文化研究誌80点に解題を付し、国内誌および海外誌を創刊年順に排列した「解題編」、国内誌573誌、海外誌631誌を数字、アルファベット、五十音順に収録した「目録編」から構成されています。
2. 洋書
"Fashion, costume, and culture : clothing, headwear, body decorations, and footwear through the ages" (U-X-L 2004 【EF25-B11】)
"The Greenwood encyclopedia of clothing through world history" (Greenwood Press 2008 【E2-B137】)
第1巻では主にエジプトやギリシャの流行について、第2巻ではイタリアのルネッサンスや、日本の江戸時代等、第3巻では、19世紀と、20世紀の10年ごとに焦点をあてて代表的な写真を載せて解説しています。各巻の巻末に、コスチュームや靴の博物館、図書館のリストが掲載されています。"The design and development of costume, from prehistoric times up to the 20th century" (Hon-no-Tomosha 2000 【EF25-A88】)
『図説服装の歴史』に掲載された図版のみを集めて刊行しています。1巻から5巻までの図版400枚と、第6巻から抜粋したカラー図版を掲載しています。"Contemporary fashion" (St. James Press 1995 【E2-A143】)
1945年から1992年頃までの世界各国の有名デザイナーとブランドを取り上げて、その業績とスタイルを紹介しています。
3. 国立国会図書館サーチで検索するには
国立国会図書館の蔵書は国立国会図書館サーチで検索することができます。
「ファッション」、「服装」、「衣料品」、「衣装」、「服飾」、「衣服」などの包括的な用語のほか、「サリー」、「キルティング」、「和装」、「洋服」などの具体的な用語で検索してください。件名「歴史」や件名「風俗・習慣」と組み合わせることができます。具体的な用語の探し方は、下記の件名の項目で説明しています。また、「服飾」、「ファッション」などのキーワードに、国名、「ヨーロッパ」や「アジア」などの地域名を組み合わせて検索することもできます。
ここからは、国立国会図書館分類表(NDLC)による分類や国立国会図書館件名標目表(NDLSH)による件名から検索する代表的な方法を紹介します。
分類
これらの分類記号に、キーワードを掛け合わせて検索できます。
図書
- 服飾・裁縫・手芸 EF25
- 繊維製品製造業 DL654
件名
ファッション・服飾に関する資料を検索するための代表的な普通件名には、「ファッション」、「衣服」、「服装」、「服飾」、「デザイナー (ファッション)」などがあります。
また、Web NDL Authorities(国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)の分類記号検索において「NDLC」を選択し「EF25」、「DL654」で検索をすると、ファッション・服飾について、そのほかの普通件名も探すことができます。