国立国会図書館の歴史を調べる
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人文総合情報室 作成
書誌事項末尾の【 】内は当館請求記号です。
1. 概略
国立国会図書館(以下、当館と呼びます)は1948(昭和23)年に設立されました。
あらましは以下のウェブサイトなどにまとめられています。
- 当館ホームページ>国立国会図書館について>沿革
「国立国会図書館小史」(略年表)へのリンクがあります。 - 国立国会図書館百科編集委員会 編『国立国会図書館百科』(出版ニュース社 1989 【UL214-E6】)
2刷(事実上の第2版)です。
2. 館史
当館は今までに以下のような館史を編纂しました。
「資料編」には年表、組織変遷図、幹部職員リストなどがあります。
- 『国立国会図書館三十年史』(国立国会図書館 1979 【UL214-7】)
前史も含みます。 - 『国立国会図書館三十年史 資料編』(国立国会図書館 1980 【UL214-7】)
- 『国立国会図書館五十年史 本編』(国立国会図書館 1999 【UL214-G10】)
『国立国会図書館三十年史』以降を中心に書かれています。 - 『国立国会図書館五十年史 資料編』(国立国会図書館 2001 【YH231-679】)
- 『デジタル時代の国立国会図書館 : 1998-2018 : 国立国会図書館七十年記念館史』(国立国会図書館 2021 【UL214-M1】)
『国立国会図書館五十年史』以降を中心に書かれています。資料編を含めたオンライン版も閲覧できます。
当館ホームページ「国立国会図書館の館史」も参照してください。
3. 当館史の関連文献を見つける
3-1. 主題書誌
- 稲村徹元 編『国立国会図書館に関する文献目録 1948-1958』(稲村徹元 1962 【016.11-I387k】)
『国立国会図書館三十年史 資料編』に掲載されている書誌より多くの文献を採録しています。 - 平川千宏「国立国会図書館に関する新聞・雑誌記事索引(附 事項索引 執筆者索引)1946-1976新聞記事索引」1,2(『図書館研究シリーズ』18号, 19号 1977年3月, 1978年3月 pp.115-149, pp.161-212 【Z21-127】)
- 渡辺幸秀「国会会議録から見た国立国会図書館--国立国会図書館関係国会会議録索引」(『参考書誌研究』39号 1991年3月 pp.21-83 【Z21-291】)(国立国会図書館デジタルコレクション)
1947年から1965年までの議題一覧です。 - 『図書館情報学研究文献要覧』全4冊(日外アソシエーツ 1983-2009)
項目「国立図書館>国会図書館>歴史」に文献が列挙されています。
3-2. ウェブサイト
- 国立国会図書館サーチ
絞り込み条件を開き、項目追加をクリックし、追加した件名欄に「国立国会図書館」を入力して検索すると、当館についての図書(一部、雑誌記事)が多数検索できます。 - 国会会議録検索システム
当館の議事の多くは、衆参両院の議院運営委員会図書館運営小委員会、過去には図書館運営委員会で審議されました。 - 同志社大学学術リポジトリ 竹林文庫(記録文書類)
初代帝国図書館長田中稲城の文書が含まれており、「帝国図書館設立ノ議」草稿、構想メモ、帝国図書館の「開館式々辞」原稿などを閲覧できます。当館は関係する文書のマイクロフィルムを所蔵しています(詳細は「田中稲城関係文書(MF:同志社大学図書館蔵)」)。
4. 関係記事が載りやすい媒体
4-1. 当館刊行物・研究紀要
- 『参考書誌研究』(国立国会図書館 年刊 【Z21-291】)
国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧できます。 - 『国立国会図書館月報』(国立国会図書館 月刊 【Z21-146】)
1号~201号、202号~405号の総索引がそれぞれ刊行されています。
190号以降は、国立国会図書館サーチの雑誌記事索引で検索できます。
424号~516号の目次、517号以降の全文および目次は、当館ホームページ>報告書・刊行物>国立国会図書館月報で閲覧できます。 - 『図書館研究シリーズ』(日本図書館協会 【Z21-127】)
部分的に、カレントアウェアネス・ポータル>図書館研究シリーズで閲覧できます。 - 『びぶろす』(国立国会図書館図書館協力部 月刊 【Z21-114】)
平成10(1998)年10月号以降は国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧できます。
4-2. 年次報告書・各種統計
- 『国立国会図書館年報』(国立国会図書館 年刊 【Z45-218ほか】)
平成14年度版以降は国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧できます。 - 『国立国会図書館の経営及び財政状態報告書』(国立国会図書館 【Z72-R123】)
平成28年度から平成30年度に刊行されました。
4-3. その他
- Web NDL Authorities(国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)
キーワード検索で「国立国会図書館」を入力して検索すると、関連団体(制度上は直接関連のない団体も含む)が検索できます。それらの団体名から「著者名検索」もしくは「件名検索」すると関連文献が見つかることがあります。例えば『国立国会図書館野球部三十年史』(国立国会図書館野球部 1978 【FS35-218】)には当館史に関係する記述が見つかります。ただし、典拠データからたどれない団体が一部あり、その場合は上記の主題書誌からたどります。
5. FAQ(よくある質問)
- 「真理がわれらを自由にする」(国立国会図書館法前文の文言)
- 稲村徹元, 高木浩子「「真理がわれらを自由にする」文献考」(『参考書誌研究』通号35 1989年2月 pp.1-7 【Z21-291】)
- 納本制度
- 当館ホームページ>資料の収集>納本制度
- 「国立国会図書館の内務省交付本」>2.戦前期の納本制度に関する参考文献
- 支部図書館制度
- 『国立国会図書館支部図書館外史』(支部図書館館友会 1970 【UL314-1】)
- 当館ホームページ>行政・司法各部門の職員(府省等職員)の方へ>国立国会図書館行政・司法各部門支部図書館及び分館一覧
- 蔵書印
- 資料群の来歴・請求記号の成り立ち
- 国立国会図書館百科編集委員会 編『国立国会図書館百科』(出版ニュース社 1989 【UL214-E6】)
「NDL請求記号一覧」(pp.79-100)に記述があります。 - 岡田温「旧上野図書館の収書方針とその蔵書 (国立国会図書館の収書 第二部 歩み・研究))」(『図書館研究シリーズ』(5) 1961年12月 pp.199-212 【Z21-127】)
- 斉藤毅, 小林宗三郎, 植村長三郎, 山下信庸, 岡田温「国立国会図書館草創期の収集 (共同研究) (国立国会図書館の収書 第二部 歩み・研究)」(『図書館研究シリーズ』(5) 1961年12月 pp.213-230 【Z21-127】)
- 齋藤ひさ子, 辻佑果, 曽木颯太朗「洋書を追いかけて(前編)帝国図書館時代、洋書はどのように集められたか」(『国立国会図書館月報』726号 2021年10月 pp.5-15 【Z21-146】)
- 庄野新「国立国会図書館の洋書-その成り立ちのあらまし-」(『国立国会図書館月報』300号 1986年3月 pp.2-13 【Z21-146】)
- 陶山国見「蔵書構成の実態調査およびその評価計画について」(『図書館研究シリーズ』(16) 1974 【Z21-127】)
- 中林隆明「上野図書館における洋書の形成について」(石井敦先生古稀記念論集刊行会 編『転換期における図書館の課題と歴史 : 石井敦先生古稀記念論集』 緑蔭書房 1995 pp.143-155 【UL51-G2】)
- 馬場萬夫「国立国会図書館所蔵コレクションの紹介」(『図書館協力セミナー. 昭和62年度 (国立国会図書館のレファレンス・サービスを中心に)』2 [1987] pp.23-48 【UL21-E3】)
- 山下和「国内寄贈図書について (国立国会図書館の収書 第一部 現状と問題点)」(『図書館研究シリーズ』(5) 1961年12月 pp.37-42 【Z21-127】)
- 国立国会図書館百科編集委員会 編『国立国会図書館百科』(出版ニュース社 1989 【UL214-E6】)
- 建築
6. 衆議院・貴族院図書館(前史1)
当館の前身には、文部省設置の帝国図書館(前史2)のほかに、衆議院図書館、貴族院(参議院)図書館があります。
蔵書のほとんどは当館に引き継がれています。
6-1. 館史
- 衆議院, 参議院 編『議会制度七十年史 第7資料編』(大蔵省印刷局 (印刷者) 1962 【314.2-Sy996g】)
pp.672-673に当館の前史として簡単な説明があります。 - 衆議院,参議院 編『議会制度百年史 資料編』([衆議院] 1990 【AZ-241-E19】)
pp.505-506に当館の前史として簡単な説明があります。
6-2. その他
- 外垣豊重「国会分館おぼえがき」(『国立国会図書館月報』124号 1971年7月 pp.2-9 【Z21-146】)
「衆議院図書館沿革」メモの紹介があります。 - 森田康之助「帝国議会における議会図書館像の展開」(『レファレンス』40(11) 1990年11月 pp.153-162 【Z22-554】)
- 相馬民子「帝国議会衆議院図書館における久保七郎の活動について」(『びぶろす』45(2) 1994年2月 pp.22-32 【Z21-114】)
- 「帝国議会の"図書館"はどこにあったのか? (特集 国会議事堂の中の図書館)」(『国立国会図書館月報』741号 2023年1月 pp.16-25 【Z21-146】)
7. 帝国図書館(前史2)
1872年に文部省が書籍館(しょじゃくかん)を設置してから当館設立までの間、日本の国立図書館は改称、移管、移転など数回の変遷をたどりました(詳細は当館ホームページ「国立国会図書館小史」参照)。その間の名称については、便宜的に「帝国図書館」もしくは「旧帝国図書館」と総称することがあります。1885年に湯島から上野へ移転してからは、「上野図書館」もしくは「上野の図書館」とも呼ばれていました。
蔵書のほとんどは当館に引き継がれています。
7-1. 館史
- 『上野図書館八十年略史』(国立国会図書館支部上野図書館 1953 【016.11-Ko5488u】)
- 『上野図書館八十年略史 別冊(アンケート集)』(国立国会図書館支部上野図書館 [1953] 【016.11-Ko5488u】)
7-2. その他
- 第15回常設展示 文学にあらわれた上野図書館(PDF: 138KB)
- 第125回常設展示 帝国図書館の誕生(PDF: 232KB)
- 国際子ども図書館ホームページ>国際子ども図書館について>建物の紹介>建物の歴史
- 「特集 上野図書館」(『国立国会図書館月報』427号 1996年10月 pp.2-20 【Z21-146】)
- 「上野の図書館―夢見る帝国図書館によせて」(『国立国会図書館月報』710号 2020年6月 pp.7-23 【Z21-146】)
- 『帝国図書館報』(帝国図書館 【540-95】)
- 『帝国図書館年報』(国立国会図書館 1974 【UL214-3】)
- 『国際子ども図書館事業記録集 : 明治の煉瓦建築「旧帝国図書館」の保存と再生』(国土交通省関東地方整備局営繕部 2002 【UL521-H5】)
7-3. 帝国図書館文書
帝国図書館文書は帝国図書館の平面図や年報草稿、閲覧統計、寄贈・購入書目など、当時の図書館で作成されたさまざまな記録が含まれています。
国立国会図書館デジタルコレクションで利用できます。