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海外博士論文(総論)

国立国会図書館では、海外の大学等の研究機関が授与する学位のうち、日本の「博士」に相当する学位を受けるために提出される学位請求論文を「(海外)博士論文」として収集しています。 博士論文は、最高学府における研究成果をとりまとめたものであり、研究者にとって重要な研究業績のひとつです。ただし学位のしくみや学位に対する社会的な価値観は国によってさまざまです。 博士の学位をあらわす呼称としては、Doctor of Philosophy (Ph.D.)が広く用いられていますが、Doctorate、Doctratなど、国や言語によって表記が異なります。 2000年前後から、インターネットで全文閲覧が可能な電子学位論文(Electronic theses and dissertations:ETD)として公開されるものが増えてきています。

博士論文の書誌には、学位論文を意味する「Thesis(複数形:Theses)」や「Dissertation(短縮形:Diss.)」などの文言が含まれています。また、博士の学位を意味する「Ph.D.」や「Doctoral」などの表示が見られることもあります。

【】内は当館請求記号です。

1. 国立国会図書館の所蔵範囲

1950年代後半から、主に科学技術分野の欧米博士論文を収集しています。形態は冊子、マイクロフィルム、マイクロフィッシュなど多様です。これらの博士論文は基本的に関西館で所蔵しています。

1-1. 北米の大学等(主に米国。カナダも含む)

北米では、ProQuest(旧称:UMI)社がほとんどの大学から博士論文を集め、その頒布を担っています。当館では、ProQuest社が発行する博士論文のうち、分野を指定して購入しています(1958年以降)。また、マサチューセッツ工科大学(MIT)の博士論文は1959年から2007年まで、カリフォルニア工科大学(Caltech)の博士論文は1958年から1962年まで別途購入しています。検索方法や利用方法については「海外博士論文(北米の大学の博士論文)」および「海外博士論文(MIT、Caltech)」をご覧ください。
なお、政府系の研究機関(軍付属の大学など)で学位が授与された場合は、テクニカルリポートとして流通することがあります。その場合の探し方については「海外博士論文(その他)」をご参照ください。

1-2. ヨーロッパの大学等

主に、海外の国立図書館や大学図書館との国際交換によって収集しています。国や大学ごとに所蔵年代、分野、所蔵件数は大きく異なります。詳しくは「海外博士論文(ヨーロッパ博士論文)」をご覧ください。
なお、ヨーロッパの博士論文は、雑誌やシリーズとして取り扱われることがあります。その場合の探し方については「海外博士論文(その他)」をご参照ください。

1-3. 東京大学寄贈コレクション

1994年に主に基礎化学分野に関する海外学位論文約4,000件の寄贈を受けました。19世紀末から20世紀中頃のドイツ、スイス、米国の博士論文が中心です。

1-4. 日本関係の北米博士論文

人文・社会科学分野の学位論文のうち、日本関係の主題を扱ったものをProQuest社から購入しています。東京本館の所蔵資料です。詳しくは「国立国会図書館所蔵の海外博士論文(日本研究)」をご覧ください。

2. インターネットで全文を入手するには

近年の博士論文は、インターネットで全文が公開されることが増えてきています。詳しくは「海外博士論文(インターネット情報源)」をご覧ください。

3. 書誌事項を確認するための情報源

国立国会図書館では、以下の情報源をご利用いただけます。

3-1. データベース

3-2. 代表的な抄録誌

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