外邦図(一覧)

外邦図とは、戦前に旧陸軍参謀本部陸地測量部(現在の国土地理院)が主に軍事目的で作成した満州や中国、東南アジアなどの地図です。同時期に作成されたインド、シベリア、蒙古、太平洋地域や日本の統治下にあった台湾、朝鮮半島、樺太南部などの地図も広義では外邦図とされます。当館の外邦図コレクションには便宜上、民間出版の都市地図、水路部による機密海図なども含まれています。

1. 国立国会図書館の所蔵

約1.9万枚所蔵しています。所蔵地域のうち台湾、朝鮮半島、樺太南部、満州は比較的よくそろっていますが中国は部分的にしか所蔵していません。縮尺は大・中縮尺(1:50000~1:200000)のものが主ですが小縮尺(1:1000000など)の航空図等もあります。当館の外邦図は帝国図書館時代から引き継いだものや、外部機関、個人からの移管、寄贈などによって集まったものです。

下記のページでは、主な所蔵資料を紹介しています。主なシリーズについては索引図も掲載しています。

2. 資料の利用方法

東京本館地図室でご利用になれます。
すべて地図室閉架資料のため、資料を閲覧する際は、国立国会図書館サーチからお探しの資料を検索してお申し込みください。
主な検索方法を以下にご案内します。

2-1. 分類記号から探す

国立国会図書館サーチにてキーワード欄へ上記の分類記号を入力して検索してください。
スペースを空けて図名やシリーズ名を入力すると検索結果を絞り込むことができます。

検索方法

2-2. 索引図から探す

主なシリーズの索引図については、地図室内に備え付けているほか、地域ごとのページに掲載しており、索引図をクリックすると索引図を見ることができます。

1. 索引図で色がついている箇所が当館の所蔵範囲です。

2. 国立国会図書館サーチにてキーワード欄へ索引図に記載されている請求記号を入力していただくと検索することができます。

(例)下の図の赤枠の地図を検索する場合

中国はYG821という分類で、図の番号が2222ということで、【YG821-2222】がこの図の請求記号になります。

索引図の見方

3. 国内の主な所蔵機関

外邦図は終戦直後に連合国軍によって処分されるはずでした。しかしその資料的価値を認識していた学者らの手によって各大学に渡ったという経緯があるため、大学での所蔵が多くなっています。