FBI Files on Tokyo Rose (Iva Toguri d'Aquino) Released under the Japanese Imperial Government Disclosure Act
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憲政資料室 作成
- 資料群名(日本語)
- FBIファイル トウキョウ・ローズ関係文書
- 請求記号
- YF-A40
- 資料形態
- マイクロフィルム
- 数量
- 13巻
- 主言語
- 英語
- 主な内容
- ナチ戦争犯罪開示法及び日本帝国政府開示法に基づき開示された司法省文書。NARAにおいてSelect Subject Files Relating to the Treasonable Utterances of Iva Toguri d'Aquino (a.k.a. Tokyo Rose) Released Under the Nazi War Crimes and Japanese Imperial Government Disclosure Acts, 1942-1967として整理されている。初期の陸軍による捜査資料と裁判のために作成された資料及び裁判資料等。内容は、反逆罪実行の有無、裁判地の選定、ダキノの米国への連行方法、放送の録音資料・原稿の探索、放送の聴取者の探索、証人の身元調査及び証言、世論の反応など。
- 旧蔵機関名
- Department of Justice
- 歴史
- 1941年7月から日本を訪れていた日系二世アメリカ人 Iva Ikuko Toguri D'Aquino(アイヴァ・郁子・戸栗・ダキノ)(1916‐2006)は、開戦で帰国の機会を逃し1943年11月から日本放送協会の対連合国向けプロパガンダ放送番組「ゼロ・アワー」のアナウンサーを務めた。日本が東京とアジア各地から発したプロパガンダ放送を担当した女性アナウンサーのなかに、連合国将兵から「東京ローズ」と呼ばれ、人気を博したアナウンサーがいた。占領開始とともにアメリカ人記者2人が、ダキノがアナウンサーだったことをつきとめ、ダキノを「東京ローズ」だとして報道した。しかし、実際の放送を聞いた連合国将兵からは、「東京ローズ」とダキノの声質は全く違うと疑問を呈する声があったといわれる。
報道直後、ダキノは1945年9月5日第8軍憲兵の取り調べを受け、1945年10月17日反逆罪容疑で逮捕され、11月16日には巣鴨プリズンに移監された。だが、米連邦捜査局(FBI)と米太平洋陸軍の防諜隊(CIC)は捜査の結果、証拠不十分として1946年10月25日には釈放した。
ところが、1947年になりダキノが帰国を希望していることを知ったアメリカの退役軍人団体と当時影響力のあったコメンテーターのウォルター・ウィンチェルが米国への再入国反対、反逆罪での逮捕要求運動を起こした。これに司法省が呼応して「新証拠」が得られたとして、1948年8月26日ダキノは世田谷の自宅から軍によりサンフランシスコに連行され、同地でFBIに逮捕された。1948年10月8日サンフランシスコの大陪審で起訴が決定され、1949年7月からサンフランシスコの連邦地方裁判所で裁判が開始された。同裁判所は、1949年10月6日、反逆罪により禁錮10年及び罰金1万ドルの刑並びに市民権剥奪の判決を言い渡し、控訴も棄却され(D'Aquino v. United States, 192 F.2d 338 (9th Cir. 1951))、ダキノは6年2か月間服役した。1974年以降、全米日系市民協会が特赦運動を起こし、1977年にフォード大統領の特赦を勝ち得、市民権が回復された。 - 原所蔵機関
- 米国国立公文書館(RG 60)
- 受入
- ProQuest社から購入(2011年発行)
- 検索手段
- マイクロフィルム付属の目録(憲政資料室内備付冊子目録)注記
収録されている文書のうち「Serial」の3から5まではNARAに所蔵がないため、このマイクロ資料にも収録がない。 - 関連資料
- Tokyo Rose Case Files(憲政資料室所蔵 YF-A12)
極東軍総司令部憲兵監部犯罪捜査課(CID)のウッズ(James R. F. Woods)の事件の捜査関係のファイル(File No. 70-13)(RG389)。ダキノ関係の各種証明文書、証人の供述書、新聞記事、放送設備・施設の写真、恒石重嗣書簡、などを含む。 - Select Field Office Case Files From Classification 61 (Treason) Released Under the Nazi War Crimes and Japanese Imperial Government Disclosure Acts, 1942-2004.(RG65)
※ナチ戦争犯罪開示法及び日本帝国政府開示法に基づき開示された米国国立公文書館(NARA)所蔵FBI文書。ダキノと同じくプロパガンダ放送に協力したことを理由に起訴されたプロボー(John D. Provo)及びインス(Wallace E. Ince)の反逆罪容疑捜査資料。戦時中の日本側文書、陸軍による捜査に係る文書、FBIによる放送の録音・原稿の探索及び証人の探索・尋問に係る捜査の詳細な記録を含む。 - Records Related to Criminal Case 31712, U.S. v. Iva Ikuko Toguri D'Aquino, Treason ("Tokyo Rose Case"), 1942-1969. (RG118)
※NARA所蔵カリフォルニア北部裁判官区連邦検事局の合衆国対ダキノ事件関係文書。一部の文書、写真、書簡の画像はNARAサイトのトップページ から Research Our Records > Research in the National Archives Catalog > Advanced Searchへ入り、Search Termに"d'aquino 31712"、Record Group Numberに"118"と入力して検索し、検索結果を「Available Online」で絞り込むと閲覧できる。
- Tokyo Rose Case Files(憲政資料室所蔵 YF-A12)