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韓国所在の植民地期日本関係資料の調べ方

ここでご紹介する植民地期日本関係資料は、主に日本の植民地期(1910-1945年)に朝鮮総督府図書館や京城帝国大学図書館などが所蔵し、現在の韓国の各機関が継承しているもので、それらに関する文献、所蔵目録・刊行物目録を中心にご紹介します。一部は、デジタル画像をインターネットで閲覧できます。
【 】内は当館請求記号です。

1. 文献

韓国にある植民地期日本関係資料については、歴史学・書物学等の方面で調査が行われてきました。その一部に、以下のような文献があります。

2. 主な所蔵機関

現在、植民地期日本関係資料を所蔵している主な機関について、所蔵目録、データベースを紹介します。

国立中央図書館

朝鮮総督府図書館の蔵書を引き継いでいます。

国史編纂委員会

朝鮮総督府朝鮮史編修会、朝鮮総督府中枢院の蔵書・関係書類を引き継いでいます。そのほか、収集資料にも日本関係資料が含まれます。

  • 한국사데이터베이스外部サイト(韓国史データベース)
    「통감부문서(統監府文書)」「주한일본공사관기록(駐韓日本公使館記録)」など、日本関係資料に特化したデータベースを複数収録しています。

ソウル大学校中央図書館

京城帝国大学附属図書館の蔵書を引き継いでいます。

ソウル特別市教育庁南山図書館・鍾路図書館

京城府立図書館の蔵書を引き継いでいます。

  • 『蔵書目録 日本図書』(I), (II), (III), 서울特別市立南山圖書館, 1980~1978年 【当館未所蔵】
    開館準備期から1945年の終戦までに収集した南山図書館所蔵日本語図書5万点余を収録。
  • 고문서/해방전일서 디지털아카이브外部サイト(古文書/解放前日書デジタルアーカイブ)
    南山図書館・鍾路図書館所蔵の日本語図書等をデジタルして公開。

仁川広域市ミチュホル図書館

仁川府立図書館の蔵書を引き継いでいます。

  • 『藏書目錄 韓國語圖書 日本語 및 西洋圖書 篇(1)』仁川直轄市立図書館, 1981 【当館未所蔵】
    1921年から1979年までに受け入れた資料のうち、韓国国内図書11,756点、日本語図書8,253点、洋書872点を収録(古書と逐次刊行物は除く)。

国債報償運動記念図書館(旧大邱広域市立中央図書館)

大邱府立図書館の蔵書を引き継いでいます。

  • 『『楽育斎』所蔵資料目録』大邱広域市立中央図書館, 2001 【当館未所蔵】
    2000年12月時点での、「楽育斎」(古典籍専門室)所蔵の楽育斎古書764点、一般古書1610点、日本古書636点、中国古書146点、戦前日本語図書5471点を収録。

釜山広域市立市民図書館

釜山府立図書館の蔵書を引き継いでいます。

  • 『장서목록(해방전 일본어 장서목록』부산시립도서관, 1971 【当館未所蔵】
  • 『藏書目錄 : 朝鮮關聯 解放前日書篇』釜山廣域市立市民圖書館、2005 【当館未所蔵】
    2005年10月1日時点で所蔵する戦前日本語図書のうち朝鮮関連資料1717種1857点を収録。

複数機関横断の目録・データベース

  • 『일제강점기 일본어 단행본 목록집』(日帝強占期日本語単行本目録集)(보고사 2007 【UP151-K4】)
    韓国6機関(国立中央図書館、国会図書館、釜山広域市立市民図書館、ソウル大・延世大・高麗大各図書館)および日本8機関が所蔵する、日本植民地期に朝鮮半島で発行された日本語図書の目録です。書名、著者、出版者、出版地、出版年、所蔵機関を掲載しています。
  • 『일제강점기 일본어 잡지자료집 : 목록과 목차』(日帝強占期日本語雑誌資料集 : 目録と目次)(보고사 2004 【UP54-K14】)
    第1部「図書館別日本語雑誌目録」に、韓国の国会図書館、国立中央図書館、ソウル大・延世大・高麗大各図書館と日本の国立国会図書館、東京大学図書館における日本語雑誌所蔵一覧が掲載されています。
  • 『한반도・만주 일본어문헌 목록집 : 1868-1945』(韓半島・満州日本語文献目録集 : 1868-1945)第1-13巻(문 2011 【UP151-K5】)
    1868年から1945年までに朝鮮半島と満州で刊行された日本語資料の目録集です。書誌事項と日中韓の所蔵館を掲載しており、朝鮮半島については「韓半島単行本」(1-2巻)、「韓半島・満州連刊物(定期刊行物)」(8巻)を収録、「書名索引」(11-12巻)と「著者名索引」(13巻)も収録しています。
  • 『한반도・만주 일본어문헌 목차집 : 1868-1945』(韓半島・満州日本語文献目次集 : 1868-1945)第1-27巻(문 2011 【GE1-K4】)
    上の資料を元に、韓国内で入手可能な資料の目次を掲載しています。朝鮮半島に関する目次は「韓半島単行本」(1-14巻)、「韓半島連刊物(定期刊行物)」(17-24巻)に収録、「索引」(27巻)は書名(各編ごと)と著者名をハングル字母順で排列しています。
  • 일본연구 아카이브外部サイト(日本研究アーカイブ)
    Global日本硏究院所蔵希求本、韓半島刊行日本語文献、滿洲刊行日本語文献、韓半島刊行日本傳統詩歌、滿洲刊行日本傳統詩歌のデータベースを提供しています。

そのほか、以下のような図書館・研究機関の横断検索システムでも、植民地期日本語資料を検索できることがあります。

3. 植民地期の目録

植民地期に刊行された目録について、当時の所蔵機関ごとに紹介します。
また、『旧植民地図書館蔵書目録』第1-14巻(ゆまに書房 2002-2004)に復刻版が収録されており、併せて紹介します。

朝鮮総督府図書館

朝鮮総督府図書館の資料は韓国国立中央図書館が引き継いでいます。

『旧植民地図書館蔵書目録』で以下の復刻版が刊行されています。

鉄道図書館(旧満鉄京城図書館)

『旧植民地図書館蔵書目録』で以下の復刻版が刊行されています。

京城帝国大学附属図書館

京城帝国大学附属図書館の資料はソウル大学校図書館が引き継いでいます。

『旧植民地図書館蔵書目録』で以下の復刻版が刊行されています。

蔵書閣・その他刊行図書目録

『旧植民地図書館蔵書目録』で以下の復刻版が刊行されています。

釜山府立図書館

『旧植民地図書館蔵書目録』で以下の復刻版が刊行されています。

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