朝鮮半島の地図(1945年以前発行)
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アジア情報室 作成
1945年以前に発行された朝鮮半島の地図を収録する資料・情報源をご紹介します。なお、当館が所蔵する各種地図資料や検索方法は、 リサーチ・ナビ「地図」もご参照ください。
(【】内は当館請求記号、ウェブサイトの最終アクセス日は2021年12月16日です。)
1. 日本統治期の地図(朝鮮総督府、陸軍参謀本部陸地測量部作成)
1-1. 冊子体の地図
- 『舊韓末 韓半島 地形圖』(1권-4권)(成地文化社 1996.11序 【G71-K21】)関西館アジア情報室開架
- 『朝鮮半島地図集成』(科学書院 1997-99 【YG17-K2-1】)東京本館地図室開架、関西館アジア情報室開架
陸軍参謀本部陸地測量部作成の地図です。地名は漢字とカナ読みの併記です。アジア情報室では、合冊製本された資料を所蔵しています(1/2巻にA-C、2/2巻にD-Fを収録)。 - 『一万分一朝鮮地形図集成』(柏書房 1985-1986 【YP7-137】)東京本館地図室開架、関西館アジア情報室開架
朝鮮総督府作製で、朝鮮半島全域56都市の大縮尺実測地図66葉を集成したものです。当時の町名や主要建物・施設の形状がわかります。地名は漢字とカナ読みの併記です。 - 『朝鮮半島五万分の一地図集成』(学生社 1981 【YP7-152】)東京本館地図室開架、関西館アジア情報室開架
陸軍参謀本部陸地測量部作成の地図です。地名は漢字とカナ読みの併記です。
1-2. 一枚もの地図(外邦図)
当館ではいわゆる「外邦図」と呼ばれる一枚ものの地形図などを所蔵しており、東京本館地図室で閲覧可能です(関西館アジア情報室では所蔵していません)。
外邦図とは、戦前に旧陸軍参謀本部陸地測量部(現在の国土地理院)が、おもに軍事目的で作成した満州や中国、東南アジアなどの地図です。同時期に作成されたインド、シベリア、蒙古、太平洋地域や日本の統治下にあった台湾、朝鮮半島、樺太南部などの地図も広義では外邦図とされます。 当館が所蔵する外邦図の図幅、発行年、請求記号などは、国立国会図書館サーチを検索してください(地図にチェックを入れ、分類記号欄にYG815と入力)。
詳細は、リサーチ・ナビ>「外邦図(朝鮮)」をご参照ください。
2. 古地図
2-1. 主要な地図
- 『東輿備攷』(慶北大學校出版部 1998 【GE16-K2】)関西館アジア情報室開架
17世紀後半頃に作成された地図です。 - 서울大學校奎章閣編『海東地圖』(上・下・解説)(서울大學校奎章閣 1995 【G71-K5】)関西館アジア情報室開架
18世紀中頃の地図です。330余枚の郡縣地図を収録するほか、地誌的な記述もあります。 - 『東輿圖』(서울大學校奎章閣 2003 【G72-K23】)関西館アジア情報室所蔵
地理学者金正浩が作成した地図です。詳細な解説・索引巻があります。 - 『大東輿地図』(草風館 1994 【G72-E33】)東京本館所蔵、関西館アジア情報室開架
1861年、1864年に金正浩が作成した地図です。 - 국립중앙박물관 역사부 편저『朝鮮圖 = Joseondo : territorial map of Joseon』(국립중앙박물관 2007 【G71-K24】)関西館アジア情報室開架
19世紀に作成された地図です。
2-2. 地図集成
- 李煥著『韓國의 古地圖(韓国の古地図)』(汎友社 1991 【GE16-K1】)関西館アジア情報室開架
古地図の写真図版を、天下圖、關防地圖、朝鮮全圖 및 道別圖、都城圖、群縣圖、絵画地圖に分類して掲載しています。 - 『韓國의 옛 地圖 : 嶺南大博物館 所藏(韓国の古地図)』(嶺南大學校博物館 1998 【G71-K10】)関西館アジア情報室開架
- 『朝鮮後期地方地圖』(서울大學校奎章閣 1997-2002 【G71-K51, G72-K26】)関西館アジア情報室所蔵
朝鮮時代に作成された地方図を集成したものです。 - 『奎章閣所藏朝鮮全圖』(서울大學校奎章閣 2004 【G72-K25】)関西館アジア情報室所蔵
ソウル大学校奎章閣が所蔵する16世紀から19世紀にかけて作成された地図を収録しています。 - 李燦, 楊普景著『서울의 옛 地圖(ソウルの古地図)』(서울시립대학교부설서울학연구소 1995 【G71-K2】)関西館アジア情報室開架
ソウルの古地図の写真図版を、都城圖、群縣圖、宮闕圖、官衙圖に分類して掲載しています。 - 부산광역시립중앙도서관 [編]『부산근대지도 모음집(釜山近代地図集)』(부산광역시립중앙도서관 2012 【G72-K35】) 関西館アジア情報室所蔵
1894年から1960年代までの釜山の市街図28図を収録しています。
3. インターネット情報源
- 国立国会図書館デジタルコレクション
当館所蔵の、電子化された明治期刊行図書に掲載されている地図を見ることができます。タイトルに「朝鮮」「地図」などの検索語を入れて検索してください。 - 한국근대지도자료(韓国近代地図資料)(국사편찬위원회)
国史編纂委員会が運営する「한국사데이터베이스(韓国史データベース)」の収録コンテンツです。1916年から1927年にかけて、陸地測量部が発行した地図722枚のデジタルデータが公開されています(原本はソウル特別市立鍾路図書館が所蔵)。 - 서울지도(ソウル地図)(서울특별시)
『서울지도(ソウル地図)』【G71-K26】に収録されている地図のデジタルデータを含む、ソウルの古地図と近現代地図を多数収録しています。画像を拡大して表示できるので、冊子体では判読できない町名等まで確認できることがあります。
4. 参考文献
「外邦図(一覧)」
当館の所蔵状況や国内他機関の情報を掲載しています。鈴木純子著『地図資料概説 : 国立国会図書館所蔵資料を中心に』(国立国会図書館 1996 【ME61-G13】)東京本館人文総合閲覧室開架、【ME61-G11】 関西館総合閲覧室開架
第2章(5)で、外邦図を紹介しています(pp.48-52)。『測量・地図百年史』(国土地理院 1970 【ME51-3】)東京本館地図室開架、関西館所蔵
「第4編外邦図」(pp.437-495)に、「第3章朝鮮」(pp.456-462)が掲載されています。「外邦図研究プロジェクト」
大阪大学人文地理学教室ホームページ内。
5. 他機関の紹介
1945年以前に発行された朝鮮半島の地図を比較的多く所蔵している機関をご紹介します。