<中国語>『第13次五カ年計画期間中における中国対外貿易発展報告』:アジア情報室の社会科学分野の新着資料紹介(2023年6月公開)

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アジア情報室 作成

海关总署统计分析司 编著『"十三五"期间中国对外贸易发展报告 = China's foreign trade development report during the 13th five-year plan period (第13次五カ年計画期間中における中国対外貿易発展報告)』 北京 : 中國海關出版社, 2021.10, 1, 2, 2, 525 p【DE315-C194

キーワード

中国、国際貿易、第13次五カ年計画

著者情報[1]

本書編著者の中国海関総署統計分析司は、物品等の輸出入管理及び税関事務を司る中国の政府機関である中国海関総署の一部署であり、税関業務の統計制度の構築や、税関と国際貿易に関する情報公開、中国の国際貿易政策の研究などを担当している。

出版の背景・目的[2]

第13次五カ年計画(以下「十三五」とする。)は2016年から2020年までの期間における中国の中長期発展計画である。当該計画期間の5年間には、米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの感染拡大など、中国の国際貿易に大きな影響を与える出来事があった。本書は、そうした「十三五」期間中の国際貿易を総括し、次期の第14次五カ年計画における貿易政策の策定に資することを目的に出版された。

本書のポイント

本書は貿易相手国別、国際貿易に参加する企業の類型別、貿易方式別、貿易品目別など様々な視点から、「十三五」期間における中国の国際貿易の状況について、概況、特徴、制約・課題、提言、将来の展望などをまとめている。本書では論点を補強するためにデータと図表が多用されており、海関総署自身が作成した統計に加え、他国関連のものについてはWTO DataやGlobal Trade Atlas等の信頼性の高い情報源のデータを採用している。そのため、当該期間における貿易データ集としても利用できる。2007年以降、中国は日本の貿易相手国1位の座を占めており[3]、中国の貿易動向は日本の輸出入、ひいては産業そのものにも大きな影響を与えている。本書で提供される中国の国際貿易に関する包括的な情報は、日本における産業政策の策定の参考になりうる。

目次

・総論
・貿易パートナー編
・貿易主体編
・貿易方式編
・地域編
・商品編
・付録

(アジア情報課 中山 正義)


[1] 中华人民共和国海关总署统计分析司「工作职责」より
http://www.customs.gov.cn/tjs/外部サイト

[2]本書「前言」より

[3]貿易相手国上位10カ国の推移(輸出入総額:年ベース)(財務省貿易統計)
https://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/data/y3.pdf外部サイト