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生活・消費に関する統計

生活・消費に関する統計には、以下のようなものがあります。

【 】内は当館請求記号です。記載がないものは、版によって請求記号が異なります。国立国会図書館サーチでタイトルを入力して検索してください。
『資料名』(書誌情報)の後ろに*が付いている資料は、国立国会図書館サーチの書誌詳細画面に目次があります。

目的から統計を探す

家族・世帯の構成を調べる

国民生活基礎調査の「世帯数と世帯人員の状況」で、世帯数・平均世帯人員のほか、世帯構造(単独世帯、核家族世帯など)別の世帯数やその構成割合を調べることができます。 → 1-1-1. 国民生活基礎調査

世帯に関する統計を調べたい内容から探す場合は、総務省統計局作成の「統計データFAQ-分野」>「02 人口・世帯外部サイト」が参考になります。

収入を調べる

以下のような統計で、1世帯当たりの「実収入」や「可処分所得」を調べることができます。
「実収入」とは、いわゆる「税込み収入」(勤め先収入や事業・内職収入)を指します。
「可処分所得」とは、いわゆる「手取り収入」(実収入から非消費支出(税金、社会保険料など)を差し引いた額)を指します。

収入に関する統計を調べたい内容から探す場合は、総務省統計局作成の「統計データFAQ-分野」>「19 家計外部サイト」が参考になります。

調べられること統計名調査周期解説
1世帯当たりの月間の実収入・可処分所得など家計調査>「家計収支編」毎月1-1-2
勤労者世帯(世帯主が雇用者の世帯)の月間の実収入・可処分所得など全国家計構造調査5年に1回1-1-3
1世帯当たりの年間の平均所得金額、平均可処分所得金額など国民生活基礎調査>「各種世帯の所得等の状況」毎年1-1-1
貧困率
学生の収入学生生活調査・高等専門学校生生活調査・専門学校生生活調査外部サイト(独立行政法人日本学生支援機構)2年に1回なし
消費支出(生活費)を調べる

「消費支出」とは、いわゆる「生活費」のことで、日常生活の上で必要な商品やサービスを購入して実際に支払った金額を指します。

調べられること統計名調査周期解説
1世帯当たりの月間の消費支出家計調査>「家計収支編」毎月1-1-2
全国家計構造調査5年に1回1-1-3
1世帯(二人以上世帯)当たりのネットショッピング支出金額、電子マネー利用金額、通信・通話使用料、インターネット接続料など家計消費状況調査毎月1-2-1
学生の生活費学生生活調査・高等専門学校生生活調査・専門学校生生活調査外部サイト(独立行政法人日本学生支援機構)2年に1回なし

このほか、民間の出版物・調査でも生活費を調べることができます。

生活費に関する統計を調べたい内容から探す場合は、総務省統計局作成の「統計データFAQ-分野」>「19 家計外部サイト」が参考になります。

生活意識を調べる
調べられること統計名調査周期解説
消費者意識(暮らし向き、収入の増え方など)、物価の見通し消費動向調査毎月1-2-2
生活、健康、消費生活、社会問題・環境問題などに関する意識・行動消費者意識基本調査毎年1-2-3
特定の世代の生活意識縦断調査(パネル調査)外部サイト(厚生労働省)毎年なし
生活意識(生活が苦しい/ゆとりがある)国民生活基礎調査>「各種世帯の所得等の状況 」毎年1-1-1
健康に対する意識国民生活基礎調査>「世帯員の健康状況」3年に1回(大規模調査年のみ)

このほか、民間の調査・出版物や、世論調査でも生活意識を調べることができます。

幸福度を調べる

幸福度については、以下の資料で調べることができます。

  • 地域幸福度(Well-Being)指標の活用外部サイト(デジタル庁)
    ダッシュボードで、全国の集計値による幸福度・生活満足度の経年比較や、分野別の主観指標の経年比較を行うことができます。
  • OECD"How's Life?" → 3. 海外の統計
    幸福度指標の「Better Life Index(より良い暮らし指標)」を分析した報告書です。OECD加盟国などの幸福度を調べることができます。
生活時間・生活行動を調べる
統計名調べられること調査周期解説
社会生活基本調査睡眠時間、通勤・通学時間、介護・看護時間など5年に1回1-1-4
生活行動(学習・自己啓発・訓練、スポーツ、趣味・娯楽、旅行・行楽など)の行動者数、行動者率、平均行動日数など
国民生活時間調査睡眠時間、通勤・通学時間、家事時間など5年に1回2-1
縦断調査(パネル調査)外部サイト(厚生労働省)特定の世代の生活行動毎年なし
学生生活調査・高等専門学校生生活調査・専門学校生生活調査外部サイト(独立行政法人日本学生支援機構)学生の生活時間
※民間の調査でも調べることができます。
 →2-5. 大学生・高校生の生活・消費
2年に1回なし

生活時間・生活行動に関する統計を調べたい内容から探す場合は、総務省統計局作成の「統計データFAQ-分野」>「23 文化外部サイト」が参考になります。

消費者トラブルについて調べる

消費者意識基本調査の「世帯数と世帯人員の状況」で、消費者事故・トラブルの被害の経験に関する統計を調べることができます。 → 1-2-3. 消費者意識基本調査

このほか、民間の調査でも消費者トラブルの実態を調べることができます。 → 2-4. 消費者問題

1. 公的統計

国の機関や地方公共団体などが作成する統計のことを公的統計といいます。大規模な調査が多く、客観性・信頼性が高いことが特徴です。調査結果の多くは、それぞれの府省庁や地方公共団体などのホームページで公開されています。

1-1. 基幹統計

国の行政機関が作成する統計のうち、特に重要な統計は総務大臣によって「基幹統計」に指定されています。この基幹統計を中心として、公的統計の体系的整備が図られています。
生活・消費に関する基幹統計には、以下のようなものがあります。調査結果は、政府統計の総合窓口(e-Stat)外部サイト、各府省庁ホームページなどで公開されます。

1-1-1. 国民生活基礎調査

ウェブサイト

国民生活基礎調査外部サイト(厚生労働省)

概要

全国の世帯および世帯員の、保健、医療、福祉、年金、所得など国民生活の基礎的事項を把握するための調査です。以下の調査票により、調査が行われています。

調査票と調査事項(「※」が付いている調査票での調査は3年に1回の「大規模調査」でのみ実施)
調査票名調査事項
世帯票5月中の家計支出総額、世帯主との続柄、出生年月、配偶者の有無、医療保険・公的年金の加入状況、公的年金・恩給の受給状況、就業状況など
健康票※自覚症状の状況、通院の状況、健康意識、こころの状態、がん検診の受診状況など
介護票※要介護度の状況、介護が必要となった原因、介護サービスの利用状況など
所得票前年1年間の所得の種類別金額・課税等の状況、生活意識の状況など
貯蓄票※貯蓄現在高、借入金残高など
調査頻度

3年ごとに「大規模調査」が、中間の各年に「簡易調査」が実施されます。

報告書

1-1-2. 家計調査

ウェブサイト

家計調査外部サイト(総務省統計局)
総務省統計局ウェブサイトでは、以下のような解説ページも作成されています。

概要

全国の世帯の、国民生活における家計収支の実態を把握するための調査です。
調査結果には、大きく「家計収支編」と「貯蓄・負債編」に分かれています。

  • 家計収支編:家計の日々の収入・支出、購入数量などを集計しています。
    「二人以上の世帯」、「単身世帯」、「総世帯」の3つの区分に分かれています。
  • 貯蓄・負債編:貯蓄・負債の状況などを調査しています。二人以上の世帯のみ調査・集計しています。
調査頻度

毎月実施されます。

統計表・報告書

統計表は、政府統計の総合窓口(e-Stat)に収録されています。分析に用いられることの多い統計表には、以下のようなものがあります。

報告書は、国立国会図書館サーチで「家計調査」と「総務省」「総理府」をキーワードにして検索することができます。

参考資料

過去の家計調査の結果を調べるための資料には、以下のようなものがあります。


1-1-3. 全国家計構造調査

ウェブサイト
令和6年全国家計構造調査外部サイト(総務省統計局)
全国家計構造調査に関するQ&A外部サイト」のページから、解説を読むことができます。
概要
全国の世帯の所得分布および消費の水準、構造などを全国的・地域別に明らかにするための調査です。家計の消費、所得、資産、負債の実態を総合的に調査しています。
調査頻度
昭和34(1959)年以降5年に1回実施されています。平成26(2014)年までは「全国消費実態調査外部サイト」として実施されていました。
報告書
国立国会図書館サーチで「全国家計構造調査」をキーワードにして検索することができます。

1-1-4. 社会生活基本調査

ウェブサイト
令和3年社会生活基本調査外部サイト(総務省統計局)
概要
国民生活の実態(暮らしぶり)を明らかにするための調査です。主に、次の2つを調査しています。
  • 1日の生活の時間配分(仕事、家事、地域での活動などに費やす時間)
  • 過去1年間の自由時間での活動状況(スポーツ、趣味・娯楽、ボランティア活動などの行動者数、行動者率、平均行動日数など)
調査頻度
昭和51(1976)年以降、5年に1回実施されています。
報告書
国立国会図書館サーチで「社会生活基本調査」と「総務省」「総理府」をキーワードにして検索することができます。
関連するレファレンス事例(レファレンス協同データベース)へのリンク

1-2. その他の公的統計

基幹統計のほか、生活・消費に関する公的統計には、以下のようなものがあります。調査結果は、政府統計の総合窓口(e-Stat)外部サイト、各府省庁ホームページで公開されます。

1-2-1. 家計消費状況調査

ウェブサイト
家計消費状況調査外部サイト(総務省統計局)
概要
世帯を対象として、購入頻度が少ない高額商品・サービスの消費や、ICT関連消費の実態を毎月調査しています。調査事項は「家計消費状況調査 調査事項の解説外部サイト」のページで解説されています。
調査頻度
平成13(2001)年から毎月実施されています。
報告書
国立国会図書館サーチで「家計消費状況調査」をキーワードにして検索することができます。

1-2-2. 消費動向調査

ウェブサイト
消費動向調査外部サイト(内閣府)
よくある質問:消費動向調査外部サイト」のページから、解説を読むことができます。
概要
暮らし向きの見通しに関する消費者の意識(いわゆる「消費者マインド」)や物価の見通し、耐久消費財の保有状況などを調査しています。
調査頻度
調査対象により月次、年次と調査頻度が異なります。
  • 月次:消費者の意識(今後の暮らし向きの見通しなど)、物価の見通し、世帯の状況
  • 年次(3月のみ):主要な耐久消費財などの保有・買い替え状況
報告書
国立国会図書館サーチで「消費動向調査」と「内閣府」「経済企画庁」をキーワードにして検索することができます。冊子体の報告書の刊行は、2021年をもって終了しました。

1-2-3. 消費者意識基本調査

消費者意識基本調査外部サイト(消費者庁)

概要
消費者の日頃の消費生活での意識や行動、社会問題や環境問題に関する意識や行動、消費者事故・トラブルの経験などについて調査しています。
調査頻度
平成25(2013)年から毎年実施されています。
報告書
国立国会図書館サーチで「消費者意識基本調査」をキーワードにして検索することができます。

2. 民間統計

公的統計のほか、民間団体が作成する代表的な統計には、以下のようなものがあります。

2-1. 生活時間

  • 国民生活時間調査外部サイト(NHK放送文化研究所)
    NHK放送文化研究所が日本人の生活実態を時間の面から明らかにすることを目的として行っている調査です。昭和35(1960)年からは原則として5年ごとに実施しています。
    ホームページ上では、1995年以降の調査結果を公開しています。2015年までの調査結果は『国民生活時間調査 : データブック』や『国民生活時間調査報告書』として刊行されています。

2-2. 生活費

2-3. 生活意識

  • 『勤労者短観 : 勤労者の仕事と暮らしについてのアンケート調査報告書』(連合総合生活開発研究所 年2回刊)*
    全国の民間企業の被雇用者に対して、生活、仕事、賃金や労働に関する意識を調査しています。
    報告書は、連合総研ホームページ内「勤労者短観外部サイト」のページにも掲載されています。

  • 『都市生活者意識調査』(ハイライフ研究所 年刊)*
    分析編・データ編に分かれ、東京30km圏内に居住する満18歳~79歳の一般男女に対する暮らし・働き方などの調査結果をまとめています。
    ハイライフ研究所外部サイトホームページ内「研究報告」のページにも全文が掲載されています。

  • 『ライフプランデータ集』(セールス手帖社保険FPS研究所 年刊)*
    出生、死亡、医療、結婚、教育、介護、相続などに関するデータが収録されています。

  • 『少子高齢社会総合統計年報』(三冬社 年刊 【Z71-H173】)*
    就労、結婚や子育て、高齢者に関する統計やアンケート調査の結果を掲載しています。

  • 『女性の暮らしと生活意識データ集』(三冬社 1-2年に1回刊)*
    女性の社会、仕事、家族、消費者意識、生活意識などに関する統計やアンケート調査の結果を掲載しています。

2-4. 消費者問題

  • 『消費生活年報』(国民生活センター  年刊 【Z6-2799】)*
    国民生活センターや全国の消費生活センターによせられた消費生活相談情報に基づく統計・分析などが掲載されています。2022年版をもって刊行を終了しました。
    国民生活センターホームページ外部サイト内「相談事例」>「各種相談の件数や傾向」>「消費生活相談関連情報」のページに、2014年版~2022年版のバックナンバーが掲載されています。
  • 『『消費者相談室』報告書』(日本通信販売協会  年刊 【Z72-M339】)*
    通信販売のトラブルに関する事例や統計をまとめています。2019年度版までは、『「通販110番」報告書』というタイトルで刊行されていました。

2-5. 大学生・高校生の生活・消費

3. 海外の統計

  • 『OECD幸福度白書』(OECD編著 不定期刊)*
    OECD加盟国およびその他主要国を対象に、所得、住居など生活の質に関して調査した報告書"How's Life?"の訳書です。
    原著の"How's Life?"はOECDホームページ内「How's Life?外部サイト」のページで公開されています。

4. 国立国会図書館サーチで検索する

国立国会図書館の蔵書は国立国会図書館サーチで検索することができます。生活や消費に関するキーワードや分野名などに「統計」、「調査」などを組み合わせて探してください。

ここでは、国立国会図書館分類表(NDLC)による分類や国立国会図書館件名標目表(NDLSH)による件名から検索する代表的な方法を紹介します。

分類

これらの分類記号に、件名「統計」やキーワード「調査」や「報告」などを掛け合わせて絞り込むことができます。「厚生労働省」や国名、地方自治体名を追加することもできます。
雑誌の場合、キーワード「統計 生活」、「調査 消費」のように、分野を示すキーワードを追加すると効果的です。キーワードには、下記に説明する件名が便利です。
分類記号は、詳細検索で「NDLC」の欄に入力して検索してください。

図書

  • 社会調査 EC37
  • 社会調査(日本) EC39
  • 生活問題・生活改善 EF11
  • 生計費 EF12
  • 生計費(日本) EF13
  • 生計費(外国) EF15
  • 消費者問題 EF61

雑誌

  • 社会問題・社会保障 ZE5

件名

生活・消費に関する統計を検索するための代表的な普通件名には、「社会指標」、「生活時間」、「生活問題」、「生計費」、「消費者」などがあります。これらの用語とキーワード「統計」や「調査」を組み合わせると効果的に検索できます。
また、Web NDL Authorities(国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)の分類記号検索において「NDLC」を選択し「EF11」、「EF61」などで検索をすると、生活・消費に関する統計について、そのほかの普通件名も探すことができます。