料理店、飲食店等緊急対策

昭和22年6月24日 閣議決定

収載資料:内閣制度百年史 下 内閣制度百年史編纂委員会 内閣官房 1985.12 pp.310-311 当館請求記号:AZ-332-17

当面の緊迫した食糧需給事情に対処し国民総耐乏の姿勢をととのへる為めの一環としてしばらく料理店、飲食店の休業を求める等の措置を講ずる。
一、料理店、飲食店、カフエー、バー、キャバレー、飲食露店、待合、芝居茶屋等設備を設け客に飲食物を供し又は供する慣行のある営業で二に掲ぐるもの以外の一切のものに就ては此の七月一日から六ケ月間営業を休止せしめる。
二、外食券食堂、宿屋、喫茶店等に就ては新に都道府県知事の許可営業とする。但し現に営業中のこれ等営業に就ては夫々新しい許可申請を提出せしめ之に対し許否処分の決定あるまではなお従前の通り営業することができるものとする。
三、各官庁、会社等で寮、クラブ等の名目で専ら客の接待用の設備を設けておるものに就ても此の七月一日からこれを閉鎖せしめる。
四、本措置による休止、閉鎖設備の利用者はこれを取締り得ることとし、違反罰則の対象とする。
五、本措置は公共の福祉保持の見地に基き新にポツダム政令を制定して之を実施する。尚右政令の有効期間はさしあたり此の七月一日から六ケ月間とし爾後その効力を延長するかどうかはそのときの情勢によつて之を決定することとする。
六、右政令の制定、改廃に関する企画は経済安定本部之に当りその事務は農林省より発議し内務省、厚生省、司法省に合議することとする。
(備考)
厚生省は本措置の実施に伴つて生ずる失業者対策について至急具体案を攻究するものとする。