主要食糧の業務用配給実施要領

昭和25年5月9日 閣議決定

収載資料:食糧管理史 V 制度篇 各論(下) 食糧庁食糧管理史編纂室・統計研究会食糧管理史研究会編 統計研究会 1958 pp.52-53 当館請求記号:611.31-Sy9576s-T

主要食糧の業務用配給の実施については、本要領による。
一 配給の対象
業務用主要食糧の配給の対象は、左に掲げるものとする。
(一)社会事業を目的とする給食施設(以下厚生食堂という)
(二)労務加配を受けない勤労者、学生、生徒を対象とする会社官庁及び学校等に附属する給食施設(以下職域食堂と云う)
(三)飲食営業臨時規整法(以下規整法という)により許可を受けた飲食営業者
(四)鉄道駅構内又は車内において旅客に食事を提供し販売する業者
二 都道府県別割当
(一)食糧庁は、毎月都道府県別の業務用主要食糧の配給割当を定め、これを各都道府県に指示する。
(二)前項の都道府県別割当は、左の各項を基準としてこれを行う。
(イ) 各都道府県の都市人口
(ロ) 規整法により許可をうけた飲食営業者の数及びその届出した来客予想数
(ハ) 外食券の回収数量
(ニ) 都道府県よりの申請
(三)旧歩留小麦粉及び配給不適品は、これに充当することとする。
三 業者に対する割当
(一)業務用主食の配給を希望する者は、毎月各都道府県に申請するものとし、各都道府県は、食糧庁の割当数量の範囲内で、一に該当する者に対し配給割当を行う。
但し、割当に当つては左に掲げる事項を条件とする。
受配者は、割当をうけた主要食糧を調理加工した食品をその場で食事せしめる目的を以て販売することとし、それ以外の目的を以て販売してはならないものとする。
(二)前項の配給割当は左の基準によりこれを行う。
(イ) 割当に際しては、業態別に左の優先順位によりこれを行う。
(1) 厚生食堂及び職域食堂
(2) 規整法により営業の許可をうけた旅館、外食券食堂及び麺類外食券食堂及び一の(四)に該当する業者
(3) 規整法により許可をうけた軽飲食店及び喫茶店
(ロ) (イ)の各区分内における割当は、厚生食堂及び職域食堂については、給食者の数、その他のものについては、外食券の回収数量、前月中の来客実績等によりこれを行う。
四 配給方法
業務用主要食糧の配給は、食糧配給公団を通じ、主要主糧特別購入切符(乙)と引換にこれを実施する。
五 配給品目
配給品目は、米を除く主要食糧とし、小麦粉を主とするが、受配者の希望等を勘案して都道府県においてこれを定める。
六 実施の時期
昭和二十五年六月よりとする。
(注)二五食糧第四四九七号(二五年六月二日)で都道府県知事宛通達