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肥料の輸出に関する件

昭和25年5月10日 閣議決定

収載資料:農林行政史 第6巻 農林大臣官房総務課編 農林協会 1972 pp.921-922 当館請求記号:611.1-N955n4
 今回米国経済協力局が左記数量の韓国向肥料を購入するに当り、G、H、Qより政府に対し、之が入札に参加するよう従慂があった。
 硫安    約一〇六、〇〇〇トン
 過燐酸    八、〇〇〇〃
 配合肥料   一五〇、〇〇〇〃 (窒素五パーセント、燐酸一二パーセント)
 本件に関しては差当り硫安約一〇六、〇〇〇トンについて左記の措置を講じ輸出に応ずるものとする
    記
 一、肥料の輸出は、原則として国内需要の優先的充足を前提とし、価格については生産者加重平均価格を基礎として算出する。
 二、二十五肥料年度の窒素肥料の需給推算は現在の電力配当案に基けば次のごとく推定される(供給は、二十五年七月~二十六年六月)
  供給
   繰越      一九三千トン
   生産 硫安   一、三五〇〃
      石灰窒素 三八〇〃
   輸入硫安    八四〃
   計       二、〇〇七〃
  需要       二、〇〇〇〃
三、肥料の生産状況及び需要の推移によって右実施の調整を計り、万一需給に支障を来す場合は必要量の硫安を必要な時期において輸入する。
 したがって硫安のみの輸出を遂行する為に約一〇万トンの窒素肥料の増産を必要とすることをもって右の増産に必要な電力の増配および硫化鉱の確保を図る。