地球温暖化について調べる
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科学技術・経済情報室 作成
ここでは、地球温暖化や気候変動について、よく参照される科学的事実を体系立てて掲載している事典類などの資料やその探し方を紹介します。
『資料名』(書誌情報)の後ろに*が付いている資料は、国立国会図書館サーチの書誌詳細画面に目次があります。
【 】は当館請求記号です。請求記号が記載されていないものは、版、巻によって請求記号が異なります。国立国会図書館サーチでタイトルによる検索を行ってください。
1. 基礎的な事典類
- 『環境年表 第8冊(2023-2024) 』(丸善出版 2023.11 【E2-M163】)(目次例: 第8冊(2023-2024))
地球全体、局所的地域、生活環境などに関する科学データを取りまとめた資料です。第2章で気候変動、地球温暖化を扱っています。出版者のホームページで正誤表を確認できます。 - 『地球温暖化の事典』(丸善出版 2014.3 【ME181-L28】)*
地球温暖化について幅広い項目を解説した事典です。温室効果ガスや気候変化の予測と解析、地球表層環境、生物圏、人間社会への地球温暖化の影響、その緩和策、条約・法律などが取り扱われています。 - 『気候変動の事典』(朝倉書店 2017.12 【ME2-L33】 )*
気候変動について解説した資料で、第Ⅱ章「地球温暖化の実態」と第Ⅲ章「地球温暖化などの気候変化の諸影響」で地球温暖化を取り上げています。巻末に事項索引と欧文索引のほか、西暦1801年以降の気候変動・気候災害に関する年表があります。なお、出版者のホームページに西暦600年以降の全データ(PDF:669 KB)を閲覧できます。 - 『地球温暖化 : そのメカニズムと不確実性』(朝倉書店 2014.12 【ME181-L46】)*
日本気象学会地球環境問題委員会が編纂した、地球温暖化に関する教科書です。地球温暖化現象の観測的知見と不確実性、解決すべき課題を説明しています。出版者のホームページに正誤情報(PDF:381KB)があります。 - 『地球温暖化&エネルギー問題総合統計』(三冬社)*
地球温暖化の影響、自然環境の変化、温室効果ガスの排出量の推移などの図表データを多数掲載しています。官庁統計に加えて、企業や団体が行った意識調査なども掲載しています。2015年版までのタイトルは『地球温暖化統計データ集』です。 - 『気候変動監視レポート』(気象庁 年刊 【Z15-794】)
気候変動に関する観測・監視結果を掲載する資料ですが、冊子体の刊行は2020年版で終了しています。なお、気象庁ホームページ内の「気候変動監視レポート」で2018年版以降を閲覧できるほか、国立国会図書館デジタルコレクション(インターネット公開)で2001年以降のレポートを閲覧できます。 - 『地球温暖化予測情報』(気象庁 不定期刊)(第5巻-第9巻は国立国会図書館デジタルコレクション:インターネット公開)
地球温暖化の影響の評価や緩和策および適応策の検討などを目的として行われる地球温暖化予測モデルの実験結果をまとめた資料です。気象庁のホームページ内の「地球温暖化予測情報」に第8巻と第9巻が掲載されています。 - 『日本国温室効果ガスインベントリ報告書』(国立環境研究所 年刊)(2020年版までは国立国会図書館デジタルコレクション:インターネット公開)(目次例:2022)
日本の温室効果ガス排出量および吸収量の推移、各分野における温室効果ガスの排出量の算定方法などが掲載されています。国立環境研究所 地球環境研究センター 温室効果ガスインベントリオフィス(GIO : Greenhouse Gas Inventory Office of Japan)のホームページ内の「温室効果ガスインベントリ」にも同報告書が掲載されています。 - "WMO WDCGG data summary : GAW data"(Japan Meteorological Agency 年刊)(No.22、No.26-No.42は国立国会図書館デジタルコレクション:インターネット公開)
気象庁と世界気象機関(World Meteorological Organization)の共同刊行資料です。毎年の温室効果ガスの大気中濃度の解析結果とその経年変化がグラフで掲載されています。付録に世界の温室効果ガスの観測所一覧などが付されています。温室効果ガス世界資料センター(WDCGG)のホームページ内の「WMO WDCGG Data Summary」にも同報告書が掲載されています。
2. 国立国会図書館サーチで検索するには
ここに紹介する以外の資料は、国立国会図書館サーチで検索できます。タイトルや編者・出版者名に含まれるキーワードから探してください。
科学技術振興機構が提供するJ-GLOBALにて別名や同義語を調べ、キーワードを広げることも有用です。
国立国会図書館サーチの検索結果を所蔵場所「科学技術・経済情報室」で絞り込むと、科学技術・経済情報室で開架している参考図書類を検索できます。
ここでは、国立国会図書館分類表(NDLC)による分類や国立国会図書館件名標目表(NDLSH)による件名から検索する代表的な方法を紹介します。
分類
以下のような分類記号に、キーワードとして「地球温暖化」、「温室効果ガス」などを掛け合わせて検索します。
- 気候 ME181
- 公害 EG281 ※地球温暖化を含みます。
- 公害(日本) EG283
- 公害(欧米諸国) EG285
- 公害(その他の諸国) EG295
件名
「地球温暖化」、「環境問題」、「気候変化」、「温室効果」などが普通件名として挙げられます。
また、Web NDL Authorities(国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)の分類記号検索において「NDLC」を選択し、「ME181」や「EG281」などで検索すると、地球温暖化に関するほかの普通件名を探すことができます。
3. インターネット情報源
- 環境省
「地球温暖化対策」のページで、地球温暖化の現状、地球温暖化対策への国内外の取組などを解説しています。 例えば、「温室効果ガス排出量」では、日本の温室効果ガス排出量の算定結果などを公表しています。
また、「気候変動の科学的知見」では、IPCCが発表した評価報告書について、解説資料や政策決定者向け要約の翻訳などを掲載しています。 - 気象庁
「地球温暖化情報ポータルサイト」のページで、「日本の気候変動2020」、「気候変動監視レポート」などを公表しています。また、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」のページに、評価報告書の翻訳などを掲載しています。 - 経済産業省
「温暖化対策」のページで、地球温暖化に対する国際交渉、エネルギー政策などの個別対策について紹介しています。 例えば、「国際的取り組み」では、IPCC第6次評価報告書の政策担当者向け要約の翻訳などを掲載しています。 - 国立環境研究所 地球環境研究センター
地球環境研究センターは、地球環境の継続的モニタリングの実施、地球環境データベースの整備、地球環境研究の支援を通じて、地球環境研究の基盤となる情報を提供しています。 「地球環境データベース」や「ココが知りたい地球温暖化」を掲載しています。 - 全国地球温暖化防止活動推進センター(地球温暖化防止全国ネット)
地球温暖化の情報として、「温暖化とは?地球温暖化の原因と予測」、「日本の動向」、「世界の動向」などのコンテンツを掲載しています。 - 気候変動に関する政府間パネル(IPCC : Intergovernmental Panel on Climate Change)
気候変動に関する政府間パネルは、世界気象機関(WMO : World Meteorological Organization)と国際連合環境計画(UNEP : United Nations Environment Programme)が1988年に協同で設立した機関です。 IPCCは気候変動にかかわる科学的知見を提供しています。2023年3月に第6次評価報告書統合報告書が公表されました。また、IPCCホームページ内の「Reports」には第5次以前の統合報告書も掲載されています。 - 地球温暖化観測推進事務局(OCCCO) ※2023年7月で公開終了
地球温暖化観測推進事務局(OCCCO : Office for Coordination of Climate Change Observation)は、平成18年4月、関係府省・機関間の観測の連携を推進させることを目的として、環境省と気象庁によって設置されました。 国立国会図書館インターネット資料収集保存事業(WARP)によって収集されたホームページ(2023年4月13日時点のページ)を閲覧できます