NFTを活用した市民による文化財サポート制度の提案

• 資料種別: 文書・図像類
• タイトル: NFTを活用した市民による文化財サポート制度の提案
• 著者・編者: 早坂, 若子; 野本, 和正; 本田, 新九郎
• 著者標目: 早坂, 若子; 野本, 和正; 本田, 新九郎
• 出版事項: 慶應義塾大学 博士課程教育リーディングプログラム オールラウンド型「超成熟社会発展のサイエンス」事務局
• 出版年月日等: 2022
• 出版年（W3CDTF）: 2022
• 並列タイトル等: NFT オ カツヨウシタ シミン ニ ヨル ブンカザイ サポート セイド ノ テイアン; NFT o katsuyōshita shimin ni yoru bunkazai sapōto seido no teian
• タイトル（掲載誌）: 超成熟社会発展のための政策提言書
• 掲載ページ: [1]-19
• 本文の言語コード: jpn
• 対象利用者: 一般
• 一般注記: type:text; 文化財の保存、活用を経済的に支援すること、そして、人々の文化財に対する関心を高め、文化財と市民の関係性構築を推進することを目的として、本書では「文化財サポートNFT」を発行する機関を文化庁主導で設立することを提言する。 国による登録、指定、選定するものの他に、地方自治体が独自に定めるものを含めると、我が国には多数の文化財が存在する。近年の文化財政策では、まちづくりとの連携を含め、地方自治体が文化財保護に尽力できる様々な制度が整備されつつある。文化財政策を担う文化庁は、未指定を含めた文化財に対し、その価値を共有した上で地域社会が総がかりで文化財保護に取り組む体制を整備することが必要だとしている。地域における包括的な保護、活用が求められている一方、我が国の数ある文化財に対して、それを所有、維持、管理する団体、所有者の経済的負担に対する支援策としては、認定条件のハードルの高さなど課題も残る。今日、文化庁が様々な資金調達の方法を発信しているように、これまでの地方交付税等に頼る文化財政策のあり方を再検討し、新しい経済策を考慮することが求められている。 そもそも文化財は、文化財保護法第1条において、文化財の保存、活用によって、国民の文化的向上、世界文化の進歩に貢献することと明記される。文化財政策の出口は、よって文化財保護、活用それ自体にのみ限定されるわけではない。文化財を保護、活用するその営みの中で、人々の文化的向上を図ることも必要である。 本提言では、以上のような背景より、文化財政策にNFT (Non-Fungible Token) を活用することを提案したい。NFTはブロックチェーン技術により、デジタルデータに唯一無二な資産的価値を付与できる技術である。文化庁管轄の独立行政法人を新設し、同法人が「文化財サポートNFT」の発行を担う。加えて、市民が発行されたNFTの概要を確認、購入するためのプラットフォーム「NFT文化財マップ」、「NFT文化財アプリ」の作成をデジタル庁と連携して行う。自治体は任意で管轄内の文化財をNFT化することが可能とし、NFT発行を取り決めた文化財を、NFTの販売価格や購入者へのインセンティブなどの情報とともに、上記の法人に申請する。承認を受けた文化財は「NFT文化財マップ」「NFT文化財アプリ」に情報が追加、公開される。NFT販売で生まれた利益は、自治体の文化財保護、活用費用とする。アプリ内では購入者同士のコミュニティーページも用意するなど、NFT購入者には特典が用意される。 以上の仕組みは、文化財保存、活用のための新たな資金源となるのみならず、国内外を問わず、多くの人々からの文化財への関心をあつめ、地方活性化、インバウンドにも貢献できる。さらに文化財を通した新たなコミュニティー形成へとつながることも期待される。 提言先：文化庁、デジタル庁; 2022年度発表者 政策提言書01
• 一次資料へのリンクURL: https://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php?koara_id=KO12005001-00002022-0026
• オンライン閲覧公開範囲: 限定公開
• 連携機関・データベース: 国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース（IRDB）（機関リポジトリ）; https://irdb.nii.ac.jp
• 提供元機関・データベース: 慶應義塾大学 : 慶應義塾大学学術情報リポジトリ