タイトル(掲載誌)平成11(1999)年度 科学研究費補助金 特定領域研究(A) 研究概要 = 1999 Research Project Summary
一般注記金沢大学がん進展制御研究所
ダツクB型肝炎ウィルス(DHBV)の宿主レセプターgp180について以下の知見を得た。(1)DHBV初期感染におけるgp180の役割を理解するため、gp180上のDHBVpreS結合領域を決定した。ヒト・ダックgp180キメラを各種作製し、DHBVpreSとのbinding assayを行った。その結果、すでにニワトリ・ダックgp180キメラとのbinding assayから得られていたC末端側サブドメイン内の結合領域の他に、N末端側カルボキシペプチダーゼドメインに結合領域があることがわかった。(2)ダックgp180ドメインCのC末端側サブドメイン内のアミノ酸Tyr1250が、DHBVpreSとの結合に重要である。アルカリフォスファターゼ等の処理によってもgp180のpreSに対するアフィニティに変化はないことからこのアミノ酸残基への修飾は、preS結合に関与しないと結論した。(3)ダックgp180を強制発現させた293T細胞の粗抽出液を用い、多量のDHBVpreS存在下、FA-Ala-Lysを基質としてカルボキシペプチダーゼの活性を測定した結果、DHBVpreSの結合は、gp180の酵素活性に影響を与えないことがわかった。また、DHBV感染に関わる第二の宿主因子をダック肝臓cDNA発現ライブラリィより単離するための簡便で効果的な方法として、セレクティブマーカーとなるGFP DNAをウィルスゲノムに組み込んだDHBVウィルスベクターを構築した。
研究課題/領域番号:11138224, 研究期間(年度):1999
出典:「ダックB型肝炎ウイルスレセプター;B型肝炎ウイルス感染のモデルとして」研究成果報告書 課題番号11138224(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所))(https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-11138224/)を加工して作成
関連情報https://kaken.nii.ac.jp/ja/search/?kw=20178122
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-11138224/
連携機関・データベース国立情報学研究所 : 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)(機関リポジトリ)