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書誌情報
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- 資料種別
- 文書・図像類
- 著者・編者
- 高橋, 康子
- 著者標目
- 出版年月日等
- 2015
- 出版年(W3CDTF)
- 2015
- タイトル(掲載誌)
- 修士論文
- 本文の言語コード
- jpn
- 対象利用者
- 一般
- 一般注記
- type:text平成27年度修士論文要旨のみ【目的】 いじめ解決のためには,加害者,被害者以外の第三者の行動が鍵となっていることがこれまでの研究で明らかになっている。そこで,本研究では,第三者のいじめ対処行動のタイプによるフォーカシング的態度,共感性の特徴を明らかにすること,フォーカシング的態度,共感性が第三者のいじめに対する認識に与える影響を検討することを目的とする。 【方法】 大学生232名(男性130名,女性102名,平均年齢19.29±1.70歳)を調査対象とし,ⅰ)フェイスシートⅱ)DFMS(中谷・杉江2014)ⅲ)共感性プロセス尺度(葉山ら2008)共感性感情反応尺度(櫻井ら2011)ⅳ)傍観者認識尺度(岸,2014;渡部2001)ⅴ)第三者としていじめ場面に遭遇した際の対処行動に関する質問について調査した。 【結果と考察】 第三者のいじめ対処行動のタイプによるフォーカシング的態度,共感性の特徴を明らかにするために,対処行動を独立変数,各尺度の下位因子得点を従属変数として一要因の分散分析を行った。その結果,被害者を援助しようとする者は共感性の〈視点取得〉〈ポジティブな感情への好感・共有〉〈ネガティブな感情の共有〉〈ネガティブな感情の同情〉因子の特徴を持っていると示唆される。フォーカシング的態度と共感性及び第三者のいじめに対する認識の関連を検討するために,共分散構造分析を行った。フォーカシング的態度は〈注意〉因子を起点に他のフォーカシング的態度に影響を与えて共感性を高め,第三者のいじめ解決行動に繋がることが示された。特に〈行動〉因子の自己一致した態度をとれる者は,いじめ介入する行動を選ぶことが示唆される。 いじめ解決にあたって,学校現場では,いじめ被害者の立場に立ち被害者の気持ちを理解することの大切さを指導していることが多い。しかし,いじめ介入しようとすることと保身しようとすることで葛藤している者が介入する行動を選ぶためには,自己一致した態度を身につけることが必要だといえる。いじめ予防のためには,フォーカシング的態度を高めることが有効だといえる。