Search by Bookstore
ベルリオーズの『管弦楽法』(1844)は、名著として有名であり、また作曲家ベルリオーズが後代に及ぼした管弦楽法の影響を考えても、原著作物の歴史的な意義は、あらためて繰り返すまでもないだろう。本書は、これを、作曲者としてだけでなく指揮者としても活躍したR.シュトラウスがさらに補筆(1905)したものの邦訳。R.シュトラウスによる独語増補版では、ベルリオーズの原著に敬意を表しつつ、さらに当時の最新楽器事情や、自身の作曲語法などが丁寧に加筆されている。
本書の内容は非常に具体的で、各楽器の響きの特徴、楽器を活かすための使用箇所、使用方法、お奨めの調性などが記される。例えばヴァイオリンであれば、すべての調の響きの特長とその相対的な弾きやすさ(ニ長調は演奏が容易で、響きは陽気)などが記されている。
ベルリオーズとR.シュトラウスによる楽器解説は、当時の楽器の機能や限界などを知ることの手がかりともなっている。また、グルックからワーグナーまで、古今作曲家および自身のスコア150点以上を示しながら、各楽器を最大限に活かす作曲法を解説し、二人が過去の作曲家たちから学び取ったこと、自身の作品で試みていることが語られている。原書は、フランス語、ドイツ語ではもちろん、英語、イタリア語、スペイン語、ロシア語訳など、各国で翻訳され、多くの作曲家たちに影響を及ぼしている。ベルリオーズの執筆から約150年、R.シュトラウスの補筆から約100年が経った今、この著作が後代に与えた影響を振り返るとともに、再び光をあてることで、音楽が当時どのように奏され、解されていたかを知る資料としても貴重である。
Holdings of Libraries in Japan
This page shows libraries in Japan other than the National Diet Library that hold the material.
Please contact your local library for information on how to use materials or whether it is possible to request materials from the holding libraries.
Search by Bookstore
Publication bibliographic database Find a bookstore where you can purchase books from
Books is a database of the publishing industry with information provided by publishers. You can search for currently available paperbacks and eBooks.
Find by another way
Bibliographic Record
You can check the details of this material, its authority (keywords that refer to materials on the same subject, author's name, etc.), etc.
- Material Type
- 図書
- ISBN
- 4-276-10682-6
- Title
- Title Transcription
- カンゲンガクホウ
- Author/Editor
- エクトール・ベルリオーズ, リヒャルト・シュトラウス 著小鍛冶邦隆 監修広瀬大介 訳
- Author Heading
- 小鍛冶, 邦隆 コカジ, クニタカ ( 01036565 )Authorities広瀬, 大介 ヒロセ, ダイスケ ( 01036566 )Authorities
- Publication, Distribution, etc.
- Publication Date
- 2006.2
- Publication Date (W3CDTF)
- 2006
- Extent
- 575p