響きあう東西文化 : マラルメの光芒、フェノロサの反影

• Material Type: 図書
• ISBN: 978-4-7842-1814-1
• Title: 響きあう東西文化 : マラルメの光芒、フェノロサの反影
• Title Transcription: ヒビキアウ トウザイ ブンカ : マラルメ ノ コウボウ フェノロサ ノ ハンエイ
• Author/Editor: 宗像衣子 著
• Author Heading: 宗像, 衣子, 1950- ムナカタ, キヌコ, 1950- ( 00728700 )Authorities
• Publication, Distribution, etc.: 京都 : 思文閣出版
• Publication Date: 2015.10
• Publication Date (W3CDTF): 2015
• Extent: 351,21p
• Size: 22cm
• Place of Publication (Country Code): JP
• Text Language Code: jpn
• Subject Heading: 芸術--日本--歴史--明治時代 ゲイジュツ ニホン レキシ メイジ ジダイ ( 001223004 )Authorities; 芸術--フランス--歴史--19世紀 ゲイジュツ フランス レキシ 19セイキ ( 001213268 )Authorities; Mallarmé, Stéphane, 1842-1898 ( 00448618 )Authorities; Fenollosa, Ernest, 1853-1908 ( 00439390 )Authorities
• NDC 9th ed.: 702.16 : History of arts
• NDLC: K111
• Target Audience: 一般
• Note (Bibliography): 文献あり 索引あり
• Price: 5400円
• Holding library: 国立国会図書館
• Call No.: K111-L85
• Data Provider (Database): 国立国会図書館 : 国立国会図書館蔵書; https://ndlsearch.ndl.go.jp
• Bibliographic ID (NDL): 026835762; http://id.ndl.go.jp/bib/026835762
• National Bibliography No. (JPNO): 22693939
• TOHAN MARC No.: 33365241
• Cataloging Rule: Nippon Cataloguing Rules 1987 Revised Edition
• Bibliographic Record Category (NDL): 111

• Contents: マラルメの"無"俳句とハイカイ"主体"の表現...
• Summary, etc.: 本書は、19世紀フランス象徴主義の巨匠・詩人ステファヌ・マラルメ（1842－98）について文学的考察を起点に進められた諸芸術（美術・音楽）の相関的研究から、明治近代化の黎明期に、日本の伝統芸術・文化を欧米に紹介してその価値を究めたアーネスト・フェノロサ（1853-1908）との関係へと至るものであり...
• Author introduction: 宗像 衣子 京都府生まれ。1973年京都大学文学部フランス文学専攻卒業，同大学院文学研究科同専攻修士課程修了，同博士課程単位取得退学， 新ソルボンヌ・パリ第三大学文学博士．現在，神戸松蔭女子学院大学文学部総合文芸学科教授．(Provided by: 出版情報登録センター（JPRO）)

Table of Contents

（目次）<br/><br/>〈Ⅰ 文芸に見る自然観〉 <br/>　一 マラルメの“無” <br/>　　１ 人工的自然と創造的無 <br/>　　２ 日本美術における時空間の一特質 <br/>　　３ 自然の描写に関わる相違性 <br/>　　４ “主体”をめぐる文芸の照らしあい <br/><br/>　二 俳句とハイカイ <br/>　　１ 俳句の仏訳が示す主体表現の異同 <br/>　　２ ハイカイとシュールレアリスム、断片と組合せ <br/>　　３ ことばによる絵、自然に融合する主体 <br/><br/>　三 “主体”の表現 <br/>　　１ マラルメの抽象的イマージュ、日常と非日常、創造と遊び <br/>　　２ 画人俳人・蕪村が描くことばとイマージュ <br/>　　３ 日本の絵、イマージュが現前させる非分析的“主体” <br/>　　４ ジャポニスムにおけるマラルメの位置 <br/><br/>　四 バルト再考 <br/>　　１『零度のエクリチュ－ル』、ことばの透明性 <br/>　　２『表徴の帝国』、俳句の無響性と「マラルメの住み処」 <br/>　　３ 芸術諸領域に通底する無目的性・遊戯性 <br/>　　４ 日本における俳句の展開 <br/>　　５ 言語と文化における自然 <br/><br/><br/>〈Ⅱ 創造における逆説性〉 <br/>　一 中枢としての音楽 <br/>　　１ マラルメの「骰子一擲」における“沈黙の楽譜” <br/>　　２ ドビュッシー“美しい嘘”と東洋への眼差し <br/>　　３ ブラックとクレーに共鳴する音楽、“事物の諸関係”と東洋的無 <br/>　　４ 九鬼周造とフェノロサ、西欧近代と日本文化における自然 <br/><br/>　二 世紀末芸術の錯綜 <br/>　　１ 西欧近代、社会の波乱と生成 <br/>　　２ 芸術文化の変貌 <br/>　　３ 西欧芸術の動向、東洋への注目 <br/>　　４ 明治日本の芸術事情 <br/>　　５ 芸術の本質、様々な両義性 <br/><br/>　三 ロダンが結ぶ社会と芸術 <br/>　　１ アール・ヌーヴォーおよび文学世界との交わり <br/>　　２ 自然讃美と日本芸術への感興、“花子”の動態表現 <br/>　　３ リアリズムと抽象、現代芸術へ <br/><br/><br/>〈Ⅲ 芸術表現の交流〉 <br/>　一 マラルメの「骰子一擲」から <br/>　　１ 図形詩「骰子一擲」、“偶然”の思索 <br/>　　２ ことばのあり方 <br/>　　３ 音楽の可能性と限界 <br/>　　４ 視覚芸術の可能性と限界 <br/>　　５「骰子一擲」に実現されたジャンル総合の意味 <br/><br/>　二 マチスの“余白”、現代へ <br/>　　１ マラルメの“空白”とマネ、東洋への傾倒 <br/>　　２ マチスの挿画『マラルメ詩集』と『画家のノート』、“余白”と日本版画への憧憬 <br/>　　３ フォション・カイヨワ・書家森田子龍、ジャンルと東西の架け橋 <br/><br/>　三 詩と絵と書における“空無” <br/>　　１ 書は文学か美術か <br/>　　２ マラルメ・アポリネールから具体詩ゴムリンガーへ <br/>　　３ バゼーヌにおける“白紙”の発展 <br/>　　４ 現代抽象芸術への道筋 <br/>　　５ 抒情と抽象における多様な表象 <br/><br/>　四 東山魁夷が紡ぐ東西芸術 <br/>　　１ 戦後の決意、自然への志向 <br/>　　２ 日本・ドイツ・北欧、自然の生成と衰滅 <br/>　　３ 自然の循環と人の命を描くイマージュとことば <br/>　　４ 写生から象徴・抽象・デザインへ、現代社会への思い <br/><br/><br/>〈Ⅳ 伝統文化の現代性〉 <br/>　一 九鬼周造とフランス象徴主義 <br/>　　１「文学の形而上学」、文学・音楽・美術を繋ぐ時間論 <br/>　　２ フランス講演「日本芸術における「無限」の表現」 <br/>　　３ フランス象徴主義の解釈、偶然性と“無”と“全” <br/><br/>　二 フェノロサの総合芸術観 <br/>　　１ 東西文化の意識、自然への畏敬 <br/>　　２ 芸術ジャンルの総合性と音楽の優先的位置“内在的諸関係の調和” <br/>　　３ 文学論「文学の理論に関する予備的講義」における“流動” <br/>　　４ 世紀末文化の共有、パリ“部屋の詩人”と大津“三井寺の僧” <br/><br/>　三 フェノロサ『漢字考』と「能楽論」の文芸価値 <br/>　　１ 遺作『漢字考』、自然に依拠する“思想絵画”、具体と普遍のハーモニー <br/>　　２ 遺稿　「能楽論」、ことばと舞における“無”、虚構と抽象 <br/>　　３ パウンドとイェイツの継承、フェノロサの象徴主義 <br/>　　４ 美術運動と支えあう文学的認識、現代を見晴らした文化史家 <br/><br/><br/>あとがき／初出一覧／参考文献／図版一覧／人名索引