母親が重症心身障害児と共に生きる経験の軌跡を辿る

• Material Type: 博士論文
• Title: 母親が重症心身障害児と共に生きる経験の軌跡を辿る
• Author/Editor: 根本, 順子
• Author Heading: 根本, 順子
• Publication Date: 2018-11-28
• Publication Date (W3CDTF): 2018-11-28
• Alternative Title: Tracing the Trajectory of Experiences of Mothers Living with Their Children with Severe Motor and Intellectual Disabilities
• Degree grantor/type: 武庫川女子大学
• Date Granted: 2018-11-28
• Date Granted (W3CDTF): 2018-11-28
• Dissertation Number: 乙第79号
• Degree Type: 博士(臨床教育学)
• Conferring No. (Dissertation): 乙第79号
• Text Language Code: jpn
• Target Audience: 一般
• Note (General): 本論文は、重症心身障害児（以下、重症児）と共に生きる二名の母親の「人生の語り（narratives）」について解釈分析し、重症児とその家族、とくに母親に関与する援助職の今日的課題について考察したものである。これまで研究対象としては取り上げられていても、重症児を巡る諸問題の中では療育の実践者として副次的に扱われてきた重症児の母親に焦点を当て、自らの人生を生きる主体であるという視点をもって、その語りの考察を行ったことは、本研究の特徴である。 第1章では、重症児と母親への支援の開拓的実践者である小林提樹の足跡を辿り、その思想と実践がどのように重症児の母親を支えたのかについて検討を行った。小林は、指導的立場にありながらも母親への共感と連帯の姿勢をもち、障害をもつ我が子と生きる人生の主体的な選択の支えとなっていたことが明らかとなった。 第2章では、第一子と第二子が同じ障害をもって生まれた母親、第3章では双子の障害児と共に生きる母親の語りの解釈分析を行った。その結果、重症児と共に生きる二名の母親は子どもの世話以外にも、社会に根付く価値観や母親自身に潜在する障害観との葛藤、親子の愛情に関することなど、様々な問題を抱えながらそれぞれの人生を懸命に生きていることがわかった。そして、二人の母親が直面した問題や苦悩には、社会に根付いている母性意識や援助職の障害受容論も影響を及ぼしていた。文化的土壌と深く関連するこのような意識や価値観は、重症児とその家族への援助の必要性が社会に十分認知されていなかった時代においても、問題の重要な要因として存在していたといえる。 第4章では、第1章において検討した小林提樹の実践と思想、及びその今日的意義をもとに、二人の母親の語りへの解釈をさらに深め、重症児と共に生きる母親に対する支援の在り方について考察した。重症児の母親に関わる援助職に最も求められているものは、援助職としての専門性と役割にとらわれず、専門性を超えて一人対一人の人間関係を形成すること、そして母親がありのままの「私の人生」を語ることを受けとめ、短い時間の中で得たわずかな言葉であっても、母親の生活史と脈略をつけながら理解を深めることだと考える。; 2018
• DOI: 10.14993/00001368; https://doi.org/10.14993/00001368
• Persistent ID (NDL): info:ndljp/pid/11239133; https://dl.ndl.go.jp/pid/11239133
• Collection: 障害者向け資料
• Collection (Materials For Handicapped People:1): テキストデータ
• Collection (particular): 国立国会図書館デジタルコレクション > デジタル化資料 > 博士論文; https://dl.ndl.go.jp/collections/A00014
• Acquisition Basis: 博士論文（自動収集）
• Date Accepted (W3CDTF): 2019-02-03T04:35:56+09:00
• Date Created (W3CDTF): 2019-01-07
• Format (IMT): application/pdf
• Access Restrictions: 国立国会図書館内限定公開
• Service for the Digitized Contents Transmission Service: 図書館・個人送信対象外
• Availability of remote photoduplication service: 可
• Periodical Title (URI): https://doi.org/10.14993/00001368; http://id.nii.ac.jp/1479/00001368/
• Data Provider (Database): 国立国会図書館 : 国立国会図書館デジタルコレクション; https://dl.ndl.go.jp

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