三次元積層実装に向けた微細円錐金バンプ熱圧着接合の機械・電気特性

• Material Type: 博士論文
• Title: 三次元積層実装に向けた微細円錐金バンプ熱圧着接合の機械・電気特性
• Author/Editor: 根本, 俊介
• Author Heading: 根本, 俊介
• Publication, Distribution, etc.: 埼玉大学大学院理工学研究科
• Publication Date: 2018
• Publication Date (W3CDTF): 2018
• Periodical title: 博士論文（埼玉大学大学院理工学研究科（博士後期課程））
• Degree Grantor: 埼玉大学
• Date Granted: 2018-09-21
• Date Granted (W3CDTF): 2018-09-21
• Dissertation Number: 甲第1115号
• Degree Type: 博士(工学)
• Conferring No. (Dissertation): 甲第1115号
• Text Language Code: jpn
• Target Audience: 一般
• Note (General): 近年、IT 社会の急速な進展に伴い、携帯電話、デジタルカメラ、電子書籍など携帯電子機器において、さらなる小型化・多機能・高性能化が求められている。小型化・多機能化・高性能化を果たすため、従来のLSI 集積回路デバイスの高密度化を行う方法としてトラジスタのゲート長、配線を微細化することで高密度化が果たされてきた。しかし、5-7 nm と言われている配線幅の微細化による高密度化は限界が近づいてきている。そのため、新しい高密度化の手法として、縦方向に対して積層して集積していくLSIチップの積層実装技術が注目されている。3 次元チップ積層実装用LSIデバイスは、LSI 中にTSV (Through-Silicon Via)と言われるシリコン基板貫通電極を微細かつ高密度に形成することで伝送経路の短縮化と伝送信号の並列化による高速伝送が可能となる。このTSV 貫通電極に微細金属バンプを形成して、相互にLSI チップ間を接続することで3 次元積層実装が可能となる。現在、積層実装技術により超広帯域伝送を実現できるHBM2 規格DRAM メモリは、2016 年から市場に投入されており、さらにこの規格の第2 世代規格では1024 bit のメモリ帯域幅を持ち、最大341 GB/s の伝送速度を達成している。また、モバイル用途向けのCMOS イメージセンサーでは、CMOS センサ、メモリ、ロジックのLSI 三層積層構造において、TSV を用いてデバイス層間を接続し、19.3 Mpix 静止画で120 fps（ 2.2Gbps/lane）という高速読み出しを実現した研究開発やCMOS センサの高速な伝送を実現するため、Via Last 方式のCu TSV 形成プロセスによって、高密度に6 μmφ- 20,000/chip と高い歩留まりで作製する手法が報告されている。このような背景から、3 次元チップ積層実装の実用化に向けて、チップ間を高い信頼性で確実に接続する接合技術の開発が重要課題となっている。本研究では、5 μmφ レベルの微細なバンプ作製技術及びバンプ接合形成技術の開発に取り組んだ。本研究で利用しているナノパーティクルデポジション(NPD)法は、Heガス中で金属源を蒸発させることで、凝集作用により金属ナノ粒子を生成して、He ガスと共にナノ粒子を吹き付け堆積させる手法である。NPD装置は2 つのチャンバを搬送管で相互につないだ構造となっている。ナノ粒子を生成するチャンバには、He ガス導入部と加熱部があり、大気圧レベルのHe ガス中で金属源としてのAu を蒸発させることで30 nmレベルのナノ粒子が生成できる。別のチャンバは、減圧真空環境になっており、生成室と堆積室の圧力差により、ノズルよりHe ガスと共にAuナノ粒子を吐出させることができる。このNPD 法を用いた円錐金バンプは、円柱形状のフォトレジストホールパターンを形成し、ステージをスキャン移動させながらレジストパターンへの熱ダメージを抑えて、金ナノ粒子を堆積させることで、ホール開口部にひさし構造が成長し、自己整合的に円錐形状の金バンプが形成できることが分かった。この円錐金バンプの圧縮形状は円錐台形状を保つため、荷重の平方根によって圧縮変位が比例することが分かった。また、圧縮部は板状に広がるが、その面積は円錐金バンプの高さの57%以上圧縮するとバンプ直径を超えることが分かった。また、円錐金バンプの圧縮応力を評価すると200℃ 以上で圧縮応力が低下した。そこで結晶粒径のサイズによって機械特性は大きく変化するため、NPD 膜を4 端子法で電気的抵抗率を測定することで結晶粒径の変化の評価を行った。その結果150℃ で抵抗率の変化点、結晶粒界の成長が行われたことを見出した。200℃ -30 s のフリップチップでも結晶粒径の成長が確認でき、200℃ 以上のフリップチップ接合では低荷重化が期待できることが分かった。熱処理による円錐金バンプの低荷重化について、接合強度の低下をもたらす懸念があるため、まず、単体バンプのシェア試験を実施した。作製直後のシェア強度5 mN が100℃ の熱処理により低下し、加熱温度を上昇させることで強度が改善することが分かった。バンプの圧縮応力と異なり、100℃ の熱処理でシェア強度の低下が見られた原因を探るため、スパッタ法で形成された金配線パターンの再結晶温度を評価したところ、70-120℃ の温度範囲となった。以上の結果から、金配線から160 nmの位置で派生した破断面は、金配線部の再結晶化の影響により、シェア強度が低下したと考えられる。さらに150℃ 以上に加熱温度を上昇させることで円錐バンプを構成する金ナノ粒子の再結晶化と熱拡散が進み、シェア強度が改善したと考えている。微細円錐金バンプを接合するため、フリップチップ接合の加圧ヘッドとステージ間の平行度を1 μm/10 mm 以下に調整するスタッドバンプにより平行度を評価する手法を見出した。これにより、平行度0.6 μm/10 mmに調整すること実現し、フリップチップ接合を行った。フリップチップ接合したバンプ高さは、バンプ圧縮試験とエリアアレイのチップを圧縮した試験から求めた応力から導いた設計値と比較し200℃ 時では0.6 μm 以内で一致することができた。4 端子法で40,000 個の電気的接続を確認するとすべての接続が確認できた。また、その時の1 個当たりのバンプ抵抗値は10 mΩ と微細な抵抗値であった。; 用語解説 4要旨 6第1章 序論 81.1 研究開発の背景 91.2 半導体チップ-基板間における微細接続の問題点 101.3 各種接続技術の現状 121.4 ナノパーティクルデポジション(NPD )法の概要 131.5 NPD 法で作製した円錐金バンプ接続法の特徴 141.6 微細円錐金バンプの研究開発の目標 151.7 参考文献 16第2章 円錐金バンプの作製 172.1 微細円錐金バンプの作製原理 182.2 円柱形状レジストホールパターン形成方法 212.3 NPD 法による膜堆積方法 252.4 NPD 膜堆積のための膜堆積制御プログラム 272.5 NPD 法による円錐金バンプの成長過程 282.6 参考文献 30第3章 円錐金バンプの機械的・電気的基礎評価 313.1 円錐金バンプの圧縮変形過程 323.2 円錐金バンプ圧縮応力の温度依存性 373.3 エリアアレイ円錐金バンプの圧縮変形過程 443.4 バンプシェア試験 473.5 フリップチップ接合および電気特性評価 483.6 参考文献 51第4章 結論 52第5章 今後の研究課題 55謝辞 58付録 59付録 A フリップチップ接合装置のアライメント精度評価 60付録 B フリップチップ接合装置の平行度調整 62付録 C フリップチップ接合装置の接合形成温度評価 64; 主指導教員 : 青柳昌宏
• DOI: 10.24561/00018670; https://doi.org/10.24561/00018670
• Persistent ID (NDL): info:ndljp/pid/11346112; https://dl.ndl.go.jp/pid/11346112
• Collection: 障害者向け資料
• Collection (Materials For Handicapped People:1): テキストデータ
• Collection (particular): 国立国会図書館デジタルコレクション > デジタル化資料 > 博士論文; https://dl.ndl.go.jp/collections/A00014
• Acquisition Basis: 博士論文（自動収集）
• Date Accepted (W3CDTF): 2019-09-07T00:28:35+09:00
• Format (IMT): application/pdf
• Access Restrictions: 国立国会図書館内限定公開
• Service for the Digitized Contents Transmission Service: 図書館・個人送信対象外
• Availability of remote photoduplication service: 可
• Periodical Title (URI): https://doi.org/10.24561/00018670; http://id.nii.ac.jp/1586/00018670/
• Data Provider (Database): 国立国会図書館 : 国立国会図書館デジタルコレクション; https://dl.ndl.go.jp

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2023-09-04 再収集