博士論文
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性特異的行動発現に関わる神経回路の性差の解明
- Persistent ID (NDL)
- info:ndljp/pid/9921606
- Material type
- 博士論文
- Author
- 服部, 達哉
- Publisher
- -
- Publication date
- 2015-03-15
- Material Format
- Digital
- Capacity, size, etc.
- -
- Name of awarding university/degree
- 麻布大学,博士(学術)
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Note (General):
- 多くの動物は雌雄2つの性による有性生殖を行うが、この有性生殖を行うためには、まず相手の性を正しく知る性認知と、性認知に基づき雌雄が適切な社会行動を示す必要がある。多くの研究から、動物の性認知に嗅覚情報が関与することが明らかになっている。特にマウスでは、嗅覚系のうちフェロモン物質とその情報伝達に関わる...
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Digital
- Material Type
- 博士論文
- Author/Editor
- 服部, 達哉
- Author Heading
- Publication Date
- 2015-03-15
- Publication Date (W3CDTF)
- 2015-03-15
- Alternative Title
- Identification of sexual dimorphic neural circuit regulating sex-specific behavior in mice
- Degree grantor/type
- 麻布大学
- Date Granted
- 2015-03-15
- Date Granted (W3CDTF)
- 2015-03-15
- Dissertation Number
- 甲第62号
- Degree Type
- 博士(学術)
- Conferring No. (Dissertation)
- 甲第62号
- Text Language Code
- jpn
- Target Audience
- 一般
- Note (General)
- 多くの動物は雌雄2つの性による有性生殖を行うが、この有性生殖を行うためには、まず相手の性を正しく知る性認知と、性認知に基づき雌雄が適切な社会行動を示す必要がある。多くの研究から、動物の性認知に嗅覚情報が関与することが明らかになっている。特にマウスでは、嗅覚系のうちフェロモン物質とその情報伝達に関わる鋤鼻神経系が重要な役割を担う。鋤鼻神経系は、フェロモン受容器である鋤鼻器から始まる神経回路であり、鋤鼻器に存在する鋤鼻受容体からのフェロモン情報は、鋤鼻感覚神経により副嗅球、扁桃体を経て視床下部へ伝達される。この視床下部には雌雄の社会行動を制御するいくつかの神経核の存在が示されている。鋤鼻器の破壊や鋤鼻神経系の機能低下により、雌雄マウスの異常な社会行動が観察されることから、鋤鼻器からのフェロモン情報を受容した視床下部の神経核が行動を制御していると考えられている。しかし、社会行動の発現に関わる単一のフェロモン物質、そのフェロモン物質と特異的に結合する受容体が未同定であったことから、フェロモン受容から社会行動の発現に至るまでの神経回路の全容解明は達成されていなかった。2005年、Kimotoらは、成熟した雄マウスの涙の中に含まれ、雌雄マウスの鋤鼻神経細胞を活性化するペプチドの存在を報告し、Exocrine gland-secreting peptide 1(ESP1)を単離同定した。この研究を受け、修士過程においてESP1が鋤鼻受容体V2Rp5へ特異的に結合し、雌マウスの雌特異的な社会行動の1つである性行動中の雄受容姿勢を亢進する作用をもつことを明らかにした。さらに、このESP1の効果はV2Rp5を遺伝的に欠損した雌マウスでは消失することを示した。すなわち、ESP1は雌マウスの性認知に利用され、雌の雄受容姿勢の発現を亢進する雄フェロモン物質であるといえる。また、雌雄マウスを用い、ESP1情報により活性化した神経細胞を神経活性マーカーの1つである早期発現遺伝子c-fosにより可視化した。その結果、鋤鼻神経系に属する副嗅球、扁桃体内側核が雌雄で同程度活性化することを明らかにし、一方で、実際に社会行動発現に関わるとされる視床下部領域では、雌雄で異なる脳領域の神経細胞が活性化していることを報告した。これらの結果は、単一のESP1情報により活性化する社会行動制御領域に性差が存在し、ESP1により誘起される行動にも性差が存在する可能性を示している。また、このような活性化する脳領域に性差が形成されるためには、鋤鼻神経系という一連の神経回路の中で、単一のフェロモン情報によって雌雄で異なる脳領域を活性化するための情報の分岐点が存在することが示唆される。 本研究では、雄マウスフェロモンESP1に対する雌雄マウスの反応の性差に着目し、性認知に利用される雄フェロモンがどのように行動の性差を生み出すのか、そしてその行動の性差はどこで形成されるのかを明らかにすることを目的とした。この目的達成のために3つの実験を行った。まずESP1がそれを受容した雄マウスの社会行動へどのような影響を及ぼすかを調査した(第1章)。次に、特定の刺激に反応した神経細胞を人為的に操作可能な遺伝子改変マウスを用いて、ESP1により誘起される雌雄の社会行動の性差と雌雄の脳内でのESP1情報への神経細胞の反応性の性差との関連を調査した(第2章)。最後に、このようなESP1情報への反応性の性差形成に関与する神経伝達物質の同定を試みた(第3章)。第1章:雄特異的な社会行動発現へのESP1の影響の調査 雄マウスの攻撃行動の発現において、個体認知と相手の性を知る性認知が重要な役割を果たすことが知られている。鋤鼻器にはフェロモン情報を動物の必要とする個体や性に関する神経シグナルへと置換する機能があり、この機能が攻撃行動に関わると言われている。これまでマウスの尿中に含まれるいくつかの物質が、攻撃行動の誘発に関わるフェロモン候補物質とされてきたものの、これらの物質に対する特異的受容体が不明なままであることから、フェロモン受容から攻撃行動発現に至る詳細な神経回路は未だ解明されていない。 攻撃行動の開始にあたり、雄マウスが他個体へ積極的な匂い嗅ぎ行動を示すことから、相手の涙の中に含まれるESP1を受容している可能性は高い。そこでESP1が受容した雄マウスの行動へどのような影響を持つかを明らかにすることを目的とし、縄張りをもつ雄マウスESP1を暴露し、侵入した他個体に示す雄特異的な社会行動の1つである攻撃行動の発現頻度により評価した。その結果、ESP1を受容した雄マウスは、自身とは異なる系統の雄尿存在下で、縄張り内へ侵入した他個体へ高い攻撃性を示すことが明らかになった。また、ESP1の特異的受容体V2Rp5を遺伝的に欠損した遺伝子改変マウスでは、ESP1による攻撃行動の促進作用が消失した。このことからESP1は縄張り性攻撃行動の雄情報として使用され、その受容にV2Rp5が必要であることが示された。 野生種のマウスでは多くの系統がESP1を分泌していること(Kimoto et al, 2005)、実験動物として維持されているマウスの系統ではESP1を分泌する系統と分泌しない系統とが存在すること(Haga et al., 2010)が知られている。そこで、ESP1を分泌する系統の雄マウスを用い、他個体から受容したESP1だけでなく、自身の分泌するESP1が攻撃行動の促進という効果が存在するかどうかを調べた。その結果、ESP1を分泌する系統であるBALB/c系統雄では分泌しないC57BL/6系統雄に比べて高い攻撃性を示すこと、またESP1を分泌するがV2Rp5を遺伝的に欠損した遺伝子改変BALB/c系統のマウスでは、この効果が消失した。このことから、雄マウスでは自身の分泌するESP1もまた、攻撃行動を促進する効果持つことが明らかとなった。第2章:ESP1情報に対する神経回路の活性化の性差と行動の性差の関連性の調査 ESP1を受容した雌雄マウスでは、鋤鼻器から情報伝達を受ける副嗅球とそれに続く扁桃体内側核ではESP1情報により活性化する神経細胞の局在に性差はなく、その後の社会行動の発現制御領域とされる視床下部の各領域で、その活性化に性差が存在する(Haga et al., 2010)。ここで、ESP1情報によって活性化する脳領域の性差が、第1章で見出されたESP1により誘起される行動の性差とどのような関係性を持つかという新たな課題が生じた。この課題解決のために、神経細胞の活性化によりc-Fosタンパク質を発現した細胞へ人為的に合成した変異型興奮性ムスカリン受容体hM3Dqを強制発現させ、hM3Dqの特異的リガンドであるCNOの投与によって、これらの神経細胞を人為的に再活性化できる遺伝子改変マウスhM3Dqfosマウスを用いた。ESP1情報により活性化した神経細胞へhM3Dq受容体を強制発現させた雌雄マウスへ、ESP1非存在下でCNOを投与し、雌雄マウスの性特異的社会行動が人為的に誘起できるかを雄マウスでは攻撃行動を、雌マウスでは性行動中の雄受容姿勢を指標に評価した。その結果、CNO投与されたhM3Dq雄マウスでは攻撃行動が促進され、雌マウスでは雄受容姿勢が亢進されることが明らかになった。さらに、CNOを投与した雌雄マウスにおいて、c-Fosタンパク質の抗体を用いた免疫組織化学的観察を行った。その結果、社会行動発現の制御に関わる視床下部領域で活性化する神経細胞の局在に性差が認められた。さらに、これまで性差が認められないとされていた扁桃体内側核について、解剖学的に詳細な検討をした結果、扁桃体内側核領域亜核でc-Fos陽性細胞の局在が雄マウスでは尾部腹側部へ、雌マウスでは尾部背側部へと異なることを見出した。以上の結果から、雌雄マウスでESP1により誘起される行動反応の性差は、活性化する視床下部の社会行動制御領域の性差により直接的に制御されていること、そして、この情報伝達の性差は鋤鼻神経系上の扁桃体内側核領域亜核を起点としていることが明らかになった。第3章:ESP1情報伝達に関わる神経伝達物質の探索 ESP1情報によって活性化する情報伝達回路では、扁桃体内側核でESP1情報が雌雄で異なる領域亜核へと選択的に伝達されることにより、これに続く視床下部の活性化する領域の性差が形成され、最終的に雌雄マウスのESP1に対する行動反応に性差が認められることが明らかになった。一方で、この情報伝達に性差を示す神経回路において機能する神経伝達物質は不明なままである。そこで、多くの動物種において攻撃行動や親和行動への関与が報告されている神経伝達物質、オキシトシンに着目した。近年、オキシトシン神経系は社会認知メカニズムの根幹をなすという報告もある。我々は縄張りをもつ雄マウスが他個体と出会った際に、その他個体が自身と異系統である場合、同系統である場合と比べ激しい攻撃行動を示すと報告した(Hattori et al., 2014)。また、ESP1による咬みつき行動の促進効果は、異系統の雄尿の共提示を必要とすることを見出した。これらの結果からESP1情報の伝達経路において、オキシトシン神経系が関与している可能性が高いと考えた。そこでオキシトシン受容体を遺伝的に欠損した遺伝子改変マウスを用いて、ESP1による雄マウスの攻撃行動、雌マウスの性行動の増強効果を評価した。その結果、オキシトシン受容体遺伝子を欠損した雄マウスは、異系統雄尿だけでなく同系統雄尿存在下であってもESP1による攻撃行動の促進効果が認められた。一方雌マウスでは、ESP1による雄受容姿勢の亢進効果が消失した。これらの結果から、雌マウスではESP1の情報伝達に関わる神経回路内でオキシトシン神経系の機能が重要であると考えられた。さらに、このオキシトシン神経系の中でもオキシトシン受容体を発現している神経細胞、あるいは神経細胞集団が雌雄で異なる機能を持ち、この情報伝達に関わる性差が、ESP1情報伝達経路での扁桃体内側核を起点とした神経回路の性差形成に関与しているのかもしれない。 本研究では雄マウスフェロモンESP1の持つ3つの特徴(1)鋤鼻器受容体V2Rp5に特異的に結合すること(2)雌雄マウスの鋤鼻神経細胞を同程度活性化すること(3)受容した雌マウスの雄受容姿勢を亢進することに着目し、性認知とそれに続く社会行動の発現に関わる神経回路の同定と、雌雄マウスの社会行動に性差をもたらす神経メカニズムの解明を目的とした。本研究から、ESP1は雄マウスでは攻撃行動を誘起するという作用を持つことが明らかになり、ESP1が雌雄マウスの性認知に利用され性特異的な行動を誘起するフェロモン物質であることが確定した(第1章)。そして、この性認知に利用されるESP1情報伝達回路の中で、扁桃体内側核領域亜核が性差形成の起点としての役目を持ち(第2章)、オキシトシン神経系が適切な社会行動発現のための制御機能を持つ(第3章)という重要な価値ある知見を示した。To ensure reproductive success, animals need to recognize other sex correctly and express adaptive behaviors to each other. In rodents, many studies showed that vomeronasal system is involved in the sexual recognitions and behavior expression. Vomeronasal system is one of the olfactory signal circuits from the vomeronasal organ (VNO) to the hypothalamic nucleus via the vomeronasal sensory neurons (VNs). The hypothalamic nucleus regulates social behavior in both sexes. The ablating of the VNO or the dysfunctional VNs causes abnormal social behavior in both sexes suggest that the function of the vomeronasal system is necessary to exhibit normal social behavior. So far, the pheromones inducing social behaviors have not been well revealed, therefore the neural mechanisms from sexual recognition to expression of social behavior have not discovered. Exocrine gland-secreting peptide 1 (ESP1) is released into tear fluids of adult male mice and stimulates the VNO in both sexes (Kimoto et al., 2005). In the previous study, we showed that female mice which received ESP1 via specific vomeronasal receptor, Vmn2r116 (V2Rp5), exhibit robust sexual receptive behavior called lordosis upon male mounting (Haga and Hattori et al., 2010). Therefore, ESP1 is a single molecule that acts as a male pheromonal signal leading to behavioral responses in female mice. Additionally, there are sexually dimorphic activation patterns of c-fos expression upon stimulation with ESP1 signals in the higher brain regions of male and female that received ESP1. In males, neurons in the bed nucleus of the stria teminalis (BNST) and the medial preoptic area (MPA) were c-fos-activated, whereas a c-fos increase was observed in the posteromedial cortical amygdaloid nucleus (PMCo) and the ventromedial hypothalamic nucleus (VMH) in females. These results suggest that the higher brain area has a sexual dimorphism that is activated by ESP1 signals, and the social behavior induced by ESP1 has a sexual dimorphism. It also implies the possibility that ESP1 signal processing has a sex-dependent switching point somewhere in the vomeronasal systems for induction of the sex-dependent behavior.In this study, we investigated how male pheromone, ESP1, induces sexual dimorphic behavior, and the responsible brain regions that form these dimorphic behaviors in the mice brain. We have addressed the following three chapters: Chapter 1: ESP1 induced male-specific social behavioral output, what behaviors are exhibited by male mice when they receive ESP1? Chapter 2: Sexually dimorphic brain activation patterns are responsible for sex-specific behavioral outputs, are sexually dimorphic brain activation patterns responsible for sex-specific behavioral output? Chapter 3: Neural transmitters involved in these sex-dependent brain activation patterns by ESP1, which neural transmitters are involved in these sex-dependent brain activation patterns by ESP1 signal?Chapter 1: ESP1 induced male-specific social behavioral outputIn male mice, recognition of an individual and the sex is necessary for aggressive behavior. Previous study showed that VNO has a function of pheromonal signal transmission about individual and sex information. Many substances in male urine have been the candidate pheromones, involved in the induction of aggressive behaviors. However the details of the mechanism, from reception of the pheromone molecule to expression of aggressive behaviors have not been revealed.At the beginning of aggressive behaviors, male mice show aggressive sniffing to the intruders. This aggressive sniffing raises the possibility of receiving ESP1 from the intruders. We first examined aggressive behavior in male mice when they were exposed to ESP1 before encountering to the intruders. Male mice that were pre-exposed to both ESP1 and male urine engaged in a greater number of attack bites than other groups that were exposed to different vomeronasal activators. In addition, males that lack an ESP1 specific-receptor, V2Rp5, the attack bites did not increase. These results suggest that ESP1 enhances aggressive behavior in male mice via its specific receptor, V2Rp5.Most wild-derived mice secret ESP1 in tear fluids (Kimoto et al, 2005), and laboratory BALB strains also secret ESP1 (Haga and Hattori et al., 2010). Using BALB males, we examined ESP1 effects on aggressiveness by self-exposure. As the results, BALB males that were pre-exposed to B6 urine alone exhibited aggressive behavior, as frequently as those pre-exposed to both ESP1 and B6 urine. In V2Rp5 null-BALB male, which secreted ESP1 but could not perceived ESP1 due to a lack of V2Rp5, the effect of ESP1 could not be seen. These results suggest that ESP1 secreted by males also have a function of increasing intrinsic aggressiveness by self-exposure.Chapter 2: Sexually dimorphic brain activation patterns are responsible for sex-specific behavioral outputsMale and female mice receive ESP1, and there are sexual dimorphic activated patterns in the higher brain regions by ESP1 signals (Haga and Hattori et al., 2010). We addressed the question whether these sexually dimorphic brain activation patterns are responsible for sex-specific behavioral outputs. The activity of c-fos-induced neurons are artificially manipulated and behavioral changes were observed. We adopted transgenic mice that carried two transgenes (hM3Dqfos mice). The first allele was c-fos-tTA (FT), codes for the tetracycline transcriptional activator (tTA) under the control of a c-fos promoter. The second allele, TRE-hM3Dq (M3), allows expression of hM3Dq under the tet operator (tetO), which is activated when binding with tTA. The mice in which c-fos-induced neurons expressed the hM3Dq receptor, and c-fos-activated neurons following ESP1 stimulation were reactivated by CNO, an hM3Dq agonist in males and females. In male aggression test, the number of attack bites was significantly higher in the CNO-injected hM3Dqfos double transgenic (FT/M3) males under the presence of BALB urine as compared to all other groups. In female sexual behavior test, the lordosis quotient was higher in the CNO-injected hM3Dqfos double transgenic (FT/M3) female mice as compared to all other groups. In addition, c-fos immunoreactivity revealed the sexually dimorphic c-fos induction patterns in the hypothalamic nucleus. Interestingly, in medial amygdaloid nucleus (MEA), we found higher c-fos immunoreactivity in the posterior-ventral portion (MEApv) in male, and also in the posterior-dorsal portion (MEApd) in females. These results suggest that sexually dimorphic c-fos-activation patterns are responsible for the sex-specific behaviors induced by ESP1, providing evidence that sexually dimorphic circuitry in the vomeronasal neural pathway across the synapse toward the hypothalamus ensures pheromone-induced innate reproductive behavior. In addition, MEA sub-nucleus areas have a switching point for regulation of sexually dimorphic ESP1 signals processing in the vomeronasal systems. Chapter 3: Neural transmitters involved in these sex-dependent brain activation patterns by ESP1The different activated patterns by ESP1 signals in the MEA sub-nucleus between male and female are the key to induce sex-specific behavior by ESP1. However, what neural transmitters are involved in these signal processing is unknown. We focused on the oxytocin system, which has been reported to be involved in aggression, affiliative, and social recognition. Previously, we reported that the resident male mice exhibited higher frequencies of attack bites against intruders of different strains than against intruders of their own strain (Hattori et al., 2014). In chapter 1, we found that the increase of aggressive behavior by ESP1 required the presence of different strain male urine. Thus, the oxytocin system was likely to be involved in ESP1 signal processing. Using oxytocin receptor (OTR) null-B6 mice, we examined male aggressive behavior and female sexual behavior when encountering to ESP1. In the aggression test, when OTR null-B6 male was exposed to both ESP1 and B6 urine (same strain), they showed a higher frequency of attack bites equal to when they were exposed to ESP1 and BALB urine (different strain). In the sexual behavior test, OTR null-B6 female did not show effect of ESP1. These results suggest that the oxytocin systems have an important role in ESP1 signal processing in female, but not in male mice. In addition, oxytocin receptor expressing neurons or neural population in the oxytocin system is supposed to be different between male and female, and these sexual differences in the oxytocin function may be involved in sexual dimorphic neural pathway in the MEA regarding ESP1 signal processing. In this study, we focused on three unique characters of ESP1, (1) binding with the specific-receptor, V2Rp5 (2) equally-activated to VNs between male and female (3) female which received ESP1 exhibit robust sexual receptive behavior called lordosis upon male mounting. We hypothesized that the male pheromone, ESP1, induce sexually dimorphic behavior and there is a switching neural pathway in ESP1 processing that regulates sexually dimorphic behavior in mice. Our results are; 1) ESP1 enhanced aggressive behavior in male mice and induced sex-specific behavior in both sexes (Chapter 1). 2) In ESP1 signal processing, the MEA sub-nucleus takes a role in switching ESP1 processing for the induction of sex-specific behavior (Chapter 2). 3) Oxytocin systems are involved in the expression of social behavior in male and female (Chapter 3).
- Persistent ID (NDL)
- info:ndljp/pid/9921606
- Collection
- Collection (Materials For Handicapped People:1)
- Collection (particular)
- 国立国会図書館デジタルコレクション > デジタル化資料 > 博士論文
- Acquisition Basis
- 博士論文(自動収集)
- Date Accepted (W3CDTF)
- 2016-04-01T14:32:40+09:00
- Date Created (W3CDTF)
- 2015-03-17
- Format (IMT)
- PDF
- Access Restrictions
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- 図書館・個人送信対象外
- Availability of remote photoduplication service
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- Periodical Title (URI)
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