入江俊郎関係文書

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憲政資料室 作成

受入事項
所蔵
資料形態
原資料
数量
173点
書架延長
3.9m
旧蔵者
入江俊郎 (いりえとしお)
旧蔵者生没年
1901-1972
旧蔵者出身地
東京
旧蔵者履歴
1901.1.10東京生まれ。1924.4東京帝国大学法学部卒。1924.5内務省入省、1927.6法制局参事官、1934.8兼行政裁判所評定官、1939.4法制局第3部長、1945.9法制局第1部長、1945.11法制局次長、1946.3~47.5法制局長官、1947.5貴族院議員、1948.4国立国会図書館専門調査員、1948.7衆議院法制局長、1952.8最高裁判所判事、1971.1定年退官。1972.7.18死去。
受入
1977年、個人より寄贈。2011年、1点追加寄贈。
主な内容
日本国憲法制定過程資料を中心に、法制局事務関係資料、臨時法制調査会、法制審議会等の資料に大別される。憲法制定課程の主な資料としては、ポツダム宣言受諾後の9月、法制局内で非公式に着手された憲法調査に関する各種メモ類と、その契機となった「終戦ト憲法」と題する手書きの草稿、幣原内閣のもとに松本国務大臣を中心に組織された憲法問題調査委員会関係の資料などがある。憲法問題調査委員会関係資料中には、いわゆる松本案をはじめとして、民間団体や各政党が作成した各種の憲法改正試案等も散見される。また当室所蔵で同じく憲法制定関係資料を中核とする「佐藤達夫関係文書」とは重複しないものとして、マッカーサー草案提示後の閣議の模様を、陪席していた入江が綴った手記や、「憲法改正草案要綱」発表後の憲法口語化の経緯に関する資料等がある。この他に戦前、戦中の法制局事務関係として「宣戦・戒厳」と題された綴や降伏文書関係の資料、さらに憲法制定に伴う関連法規の整備に関わるものとして、臨時法制調査会総会資料や法制審議会行政訴訟部会の資料などもある。
整理の方法
原文書は、事項別に整理され合綴されているものが多い。『入江俊郎関係文書目録』では各簿冊の表題のもとに、簿冊中の個々の文書の表題を分出して記載してある。
検索手段
  • 入江俊郎関係文書目録 (PDF 212.4 KB)
    上記は次の刊行目録をもとに作成。
    『入江俊郎関係文書目録(付)佐藤達夫関係文書目録補遺』(現代政治史資料目録2)国立国会図書館編刊、1982
複製
マイクロフィルム(54巻)で閲覧
関連資料の所在
関連文献
【資料紹介】
堀内寛雄「入江俊郎」『近現代日本人物史料情報辞典』第2巻、吉川弘文館、2005
堀内寛雄「憲法改正草案(口語化入江試案)」(稀本あれこれ)『国立国会図書館月報』419、1996.11
「入江俊郎文書」『国立国会図書館月報』182号、1976.5
渡辺恭子「日本国憲法制定過程と入江俊郎、佐藤達夫文書」『参考書誌研究』26号、1983.3
【資料集(翻刻)】
『日本国憲法制定資料全集』第1・2・6巻、芦部信喜他編著、信山社出版、1997~(入江文書及び佐藤文書中の憲法制定関連の重要資料を整理して翻刻収録)
【本人著作】
『憲法成立の経緯と憲法上の諸問題』入江俊郎論集刊行会、1976(入江の口述をもとに、1960年に憲法調査会の参考資料として作成された「日本国憲法成立の経緯」を収録)
注記 (その他)
国立国会図書館電子展示会「日本国憲法の誕生」に入江、佐藤両文書中の憲法制定関連の主要史料をテキストと合わせて掲載