為替レートの調べ方
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科学技術・経済情報室 作成
ここでは、過去から現在までの為替レート(異なる2つの通貨を交換する際の交換比率のこと。外国為替レート、為替相場ともいいます。)を調べるための資料を紹介します。
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『資料名』(書誌情報)の後ろに*が付いている資料は、国立国会図書館サーチの書誌詳細画面に目次があります。
1. 新聞
新聞には日ごとの為替レートが掲載されている場合があります。為替レートが掲載された代表的な新聞には、以下のようなものがあります。
- 『日本経済新聞』(日本経済新聞社 日刊 【Z81-10】)
名目実効為替レート指数、主要通貨の対円レート、対ドルレートなどが掲載されています。 - "Financial times: world business newspaper"(The Financial Times 日刊 【Z92-49】)
1888年に創刊されたイギリスの経済紙です。創刊当時は週3日ごとの、近年刊行のものは日ごとの対米ドルの為替レートなどが掲載されています。
1888年から1957年まではマイクロフィルム("The Financial Times"【YB-F45】)で所蔵しています。
2. 週刊誌・月刊誌
経済統計を取り扱う雑誌に為替レートが掲載されている場合があります。為替レートが掲載された代表的な週刊誌・月刊誌には、以下のようなものがあります。
「国際経済特集」(『財政金融統計月報』(財務省 月刊 【Z3-2776】))
財務省財務総合政策研究所が発行する統計資料集『財政金融統計月報』で年に1回行われる特集です。
「各国通貨単位、対米ドル相場(平均)の推移」として、過去数年分の年ごとの対米ドル為替レートが掲載されています。最大で昭和12(1937)年まで遡って為替レートを調べることができます。
財務総合政策研究所ホームページ内「財政金融統計月報ダウンロード(国際経済特集)」のページ(刊行物>財政金融統計月報>既刊号ダウンロードへ>国際経済)から同特集のバックナンバーを閲覧することができます。『海外経済データ』(内閣府 月刊 【Z3-812】)
平成元(1989)年7月から令和5(2023)年3月まで刊行されていた、海外経済動向の調査・分析の基礎資料です。月ごとの対円為替レートのほか、各国のGDPや主要株価など、海外の経済動向に関する指標が掲載されています。『東洋経済統計月報』(東洋経済新報社 月刊 【Z3-555】)
昭和14(1939)年から平成24(2012)年まで刊行されていた、ビジネスに関する統計を掲載した情報誌です。初期は月ごとの、その後は日ごとの対円為替レートが掲載されています。『東京銀行月報』(東京銀行調査部 月刊 【Z3-461】)(国立国会図書館デジタルコレクション)
昭和24(1949)年から平成6(1994)年まで刊行されていた東京銀行の月報です。日ごとの対円、対米ドル為替レートなどが掲載されています。"International financial statistics"(International Monetary Fund 月刊 【Z51-G37】)
1948年から2018年12月まで刊行されていた、国際通貨基金(IMF)の金融統計資料です。月ごとの対米ドル為替レートなどが掲載されています。
International Financial Statisticsの最新データはIMFホームページ内「Data」で提供されており、「Exchange Rate (ER)」などのデータセットを検索して閲覧することができます。
3. 年鑑
経済統計を取り扱う年鑑に為替レートが掲載されている場合があります。為替レートが掲載された代表的な年鑑には、以下のようなものがあります。
3-1. 戦後の為替レートを調べられる年鑑
『外為年鑑』(外国為替情報社 年刊)(国立国会図書館デジタルコレクション:1959-1970年版、1971-1984年版(FNグローバル 年刊 【Z41-5869】)*
昭和34(1959)年から昭和36(1961)年までは月ごと、昭和37(1962)年以降は日ごとの、過去1年間の主要通貨の対ドル、対円の為替レートなどが掲載されています。『世界統計年鑑』(国際連合統計局 年刊 【Z41-124】)*
国際連合の総合統計書です。年ごとの対ドル為替レートが掲載されている版がありますが、統計項目の変更により、掲載されていない版もあります。当館では33集(1982)以降を所蔵しています。"International financial statistics : yearbook" (International Monetary Fund 年刊 【Z61-A112】)
国際通貨基金(IMF)の金融統計資料です。年ごとの対米ドル為替レートが掲載されています。2018年版をもって刊行を終了しました。
International Financial Statisticsの最新データはIMFホームページ内「Data」で提供されています。『東京銀行外国為替相場年表』(東銀リサーチインターナショナル 年刊 【Z41-4989】)
日ごとの対円為替レートなどが掲載されています。平成4(1992)年版をもって刊行を終了しました。これ以前に、以下の資料も刊行されています。- 『東京銀行外国為替相場年表 : 1983-1984』(東銀リサーチインターナショナル 1985 【DE146-M2】)
- 『東京銀行外国為替相場年表 : 1973-1982』(東銀リサーチインターナショナル 1985 【YQ2-1309】)(国立国会図書館デジタルコレクション)
日本が変動相場制(フロート制)に移行した昭和48(1973)年から昭和57(1982)年までの、東京銀行の日ごとの顧客向け取引のレートを収録した資料です。
3-2. 戦前の為替レートを調べられる年鑑
- 『外国経済統計』『外国経済統計年報』(日本銀行 年刊)(国立国会図書館デジタルコレクション)
1920年代から平成7(1995)年まで刊行されていた日本銀行の年報です。外国為替相場に関する情報が掲載されています。 - 『金融事項参考書』(大蔵省 年刊)(国立国会図書館デジタルコレクション)
戦前に刊行されていた大蔵省の年報です。外国為替相場に関する情報が掲載されています。
4. 長期統計
長期統計に為替レートが掲載されている場合があります。国内の主要な総合的な長期統計は、長期統計をご覧ください。
このほか、為替レートの長期統計が掲載された代表的な資料として、以下のようなものがあります。
- 『横浜正金銀行全史. 第6巻』(東京銀行 1984 【DF298-7】)*(国立国会図書館デジタルコレクション)
「戦前10ヵ年間本邦対外為替相場表」、「各国通貨換算一覧」などの表で、昭和5(1930)年から昭和16(1941)年までの月ごとの対円為替レートを確認できます。 - 『OECD経済統計 : 1960-1990』(経済協力開発機構 1992 【DT311-E7】)(国立国会図書館デジタルコレクション)
昭和35(1960)年から平成2(1990)年までの月ごとの対米ドル為替レートが掲載されています。
5. インターネット情報源
為替レートを調べるためのインターネット情報源には、以下のようなものがあります。
- FX・為替 - Yahoo!ファイナンス(LINEヤフー株式会社)
最新の主要通貨の為替レートが掲載されています。 - 時系列統計データ検索サイト(日本銀行)
為替レート(東京インターバンク相場(円・ドル)、実効為替レート)などの金融データを検索することができます。 - 日本銀行金融研究所
「歴史統計」のページの「金融市場関連統計」の章に、「外国為替相場」として、明治26(1893)年から昭和16(1941)年までの月ごとの対円為替レートが掲載されています。 - IMF Exchange Rate Archives by Month(国際通貨基金(IMF))
1995年1月以降の為替レートを調べることができます。プルダウンから年月を指定し、「Representative Rates for Selected Currencies」を選択すると、主要な通貨の日ごとの対米ドル為替レートを検索できます。 - Foreign Exchange Rates H.10 (連邦準備制度理事会)
過去から現在までの各国通貨の日ごとの対米ドル為替レートが掲載されています。年代ごとにページが分かれており、プルダウンから「Through 1989」を選択すると1971年1月のデータまで遡ることができます。 - European Central Bank (欧州中央銀行)
「Statistics」>「EURO exchange rates」のページに「Euro foreign exchange reference rates」が掲載されており、1999年1月以降の各国通貨の日ごとの対ユーロ為替レートを確認することができます。