企業の財務内容について調べる
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科学技術・経済情報室 作成
ここでは、国内企業の財務内容や経営指標が掲載されている情報源を紹介します。
【 】内は当館請求記号です。請求記号が記載されていないものは、版によって請求記号が異なります。国立国会図書館サーチでタイトルを入力して検索してください。
『資料名』(書誌情報)の後ろに*が付いている資料は、国立国会図書館サーチの書誌詳細画面に目次があります。
1. 企業別に調べる
1-1. 上場企業
有価証券報告書
有価証券を発行している企業が金融商品取引法に基づいて提出する企業内容の開示書類です。企業の概要、事業の概況、財務諸表および経営指標などが記載されています。EDINET(金融庁)で過去10年分の書類を閲覧できます。詳しくは有価証券報告書の調べ方をご覧ください。決算短信
上場企業が自社の決算内容の要点をまとめた書類です。当該事業年度の決算が確定した段階で公表されます。各証券取引所の上場規則によって決算後直ちに提出することが義務付けられており、速報性に優れています。適時開示情報閲覧サービス(日本取引所グループ)および東証上場会社情報サービス(日本取引所グループ)で閲覧できます。『会社四季報』(東洋経済新報社 季刊 【Z4-432】 )
国内の全上場企業の情報を収録した雑誌です。事業内容、業績、配当、財務情報、資本異動・株価・格付、株価チャート、株価指標などのほか、東洋経済新報社による業績2期予想も掲載されています。「会社財務カルテ」(『週刊東洋経済』(東洋経済新報社 週刊 【Z3-38】)の臨時増刊号)
上場している一般事業会社と銀行あわせて3,500社以上の有価証券報告書から、主要財務項目の実数値および編集部が算出した分析値が掲載されています。巻末には業種別ランキングも掲載されています。
1-2. 非上場企業
非上場企業の財務内容は入手困難なケースが少なくありませんが、以下の情報源に掲載されていることもあります。
有価証券報告書
非上場企業であっても、一定の条件を満たす場合、有価証券報告書の提出義務があります。詳しくは有価証券報告書の調べ方をご覧ください。決算公告
株式会社は、定時総会終了後に財務内容を公告することが会社法により定められています。ただし、上場企業は有価証券報告書を提出するため、この義務を免除されます。決算公告は、官報、日刊新聞または各企業のホームページなどに掲載されます。官報は「官報情報検索サービス」(館内限定: 当館契約データベース)で検索できます。『会社四季報. 未上場会社版』(東洋経済新報社 年刊 【Z4-B62】)
注目会社、有力・成長企業、有力中堅・ベンチャー企業など約13,000社の企業情報を掲載しています。各社の設立、決算期、資本金、従業員、特色、事業、上場予定、過去3から5期分の業績、配当などを記載しています。各企業のホームページ
企業によっては、自社のホームページで財務内容を公開している場合もあります。
2. 業種別に調べる
『産業別財務データハンドブック』(日本経済研究所 年刊 【Z41-645】)*
企業の経営指標を業種別に集計しています。東京証券取引所「プライム市場」「スタンダード市場」、名古屋証券取引所「プレミア市場」「メイン市場」のいずれかに11年以上上場を続けている企業(金融・保険業を除く。)を対象としています。『全国企業財務諸表分析統計』(帝国データバンク 年刊 【Z41-6225】)*
帝国データバンクが運営する非上場企業を含む企業財務データベース(COSMOS1)のデータをもとに、金融・保険業を除く企業の経営指標を業種別・規模別に分析しています。『TSR中小企業経営指標』(東京商工リサーチ 年刊 【YH247-944】)
中堅・中小企業約27万社を対象として集計した業種別の標準財務比率が収録されています。『TDBキャッシュフロー分析統計』(帝国データバンク 年刊 【Z71-K175】)
財務指標のうち、キャッシュフローに関係する指標を集めています。「早わかり知識編」と「最新データ編」の2分冊になっています。「最新データ編」には、営利法人約20万社(金融・保険業を除く。)を対象として集計した業種別キャッシュフロー分析統計が掲載されています。日本政策金融公庫
「刊行物・調査結果」の「国民生活事業」のページに、「小企業の経営指標調査」が掲載されています。
上記の資料で除かれることの多い金融・保険業については、業界個別での資料が発行されています。詳しくは以下をご覧ください。