JIS規格
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関西館総合閲覧室 作成
JIS規格の調べ方と国立国会図書館の所蔵等について紹介します。
1. JIS規格とは
JIS(Japanese Industrial Standards)は正式名称を「日本産業規格」(旧名称:日本工業規格)といい、産業標準化法に基づき制定される、日本の国家規格です。
JISの原案は各分野の関係団体によって作成され、日本産業標準調査会(JISC)の審議を経て、各分野の担当大臣(主務大臣)によってJISとして制定されます。制定されたJISは、規格票として、(一財)日本規格協会(JSA)から出版されており、同協会から入手できます。また、JISCのウェブサイトで、現行のJISの全文をPDFファイルで閲覧することができます。
※JISの規格番号
JISをはじめとした規格は、個別の規格番号を持ちます。JISの規格番号は「JIS」で始まり、その後ろに分野を表すアルファベット1文字、番号、発行年が付記されます(例:JIS X 0208:1997)。ひとつの規格が複数のパートに分かれる場合は、番号に続けてハイフン、枝番が表示されます(例:JIS K 7152-3:2006)
規格番号がわからない時は、JSA Group WebdeskのJIS規格詳細検索画面で、規格の標題から規格番号などを調べることができます。
2. 国立国会図書館の所蔵
当館では、規格票及びハンドブックを所蔵しています。
- 規格票
個々のJISをA4サイズで印刷した小冊子です。規格票には解説が付属している場合があります。解説には、規格制定の趣旨や、改正された規格であれば改正理由、おもな改正点などが記載されています。
当館では、廃止・改訂された古い規格、JSAが作成・発行する英訳版も含め、関西館で所蔵しています。 - JISハンドブック
JISの全文(一部の規格については抜粋)を縮小印刷して収録したA5判のハンドブックです。分野別に約90冊で構成され、各分野1~3年程度で改訂版が発行されます。
当館では、日本語版のハンドブックを所蔵しています。また英語版の『JIS Handbook』も所蔵しています。
ハンドブックに収録されていないJISもありますので、ご注意ください。
3. 所蔵資料の検索方法
当館で所蔵するJIS規格は、国立国会図書館サーチで所蔵を確認することができます。
3-1. 規格票の検索
国立国会図書館サーチの詳細検索画面で検索できます。
資料種別の「規格・テクニカルレポート類」を選択し、「キーワード」欄に、規格番号を入力して検索してください。検索がうまくいかないときは、規格番号の前後に半角アスタリスク(*)をつけて検索してみてください。
一つの番号でも、現行の規格、改訂された規格、廃止された規格、英訳版などの複数の規格が検索されることがあります。
- 例:「JIS Q 14001」を探す場合
詳細検索画面にて資料種別の「規格・テクニカルレポート類」を選択し、「キーワード」欄で「JIS Q 14001*」を入力し検索すると、次のような規格票が検索されます。
1.JIS Q 14001:2015 現行の規格です。
2.JIS Q 14001:2004(改定規格) 改訂される前の規格です。
3.JIS Q 14001:2004 (英訳) 日本規格協会による英訳版です。
なお、「タイトル」や「著者」では、ほとんどの場合検索できません。
3-2. JISハンドブックの検索
国立国会図書館サーチの詳細検索画面で検索できます。
資料種別の「図書」を選択し、「タイトル」欄に「JISハンドブック」を入力して検索してください。分野名や探したい年の西暦が決まっている場合には、同じく「タイトル」欄に入力してください。
- 例: 詳細検索画面にて資料種別の「図書」を選択し、「タイトル」に、「JISハンドブック 電気設備 2020」と入力して検索すると次のハンドブック等が検索されます。
1.JISハンドブック 電気設備 2020-3 (照明・関連器具)
2.JISハンドブック 電気設備 2020-2 (電気機械器具/低圧遮断器・配線器具)
3.JISハンドブック 電気設備 2020-1 (一般/電線・ケーブル/電線管・ダクト・附属品)
書誌詳細表示画面にて、所蔵場所を確認してください。
3-3. 収録ハンドブックの特定方法
個々の規格が収録されているハンドブックを特定するには、以下の方法があります。
(1) 日本語版(現行の規格)
- JSA Group Webdesk
JSA Group WebdeskのJIS詳細検索画面では、JISハンドブックへの収録有無、収録されている巻号を特定することができます。
また、「JISハンドブック」の項目に進むと、ハンドブックを一覧でき、各巻の目次を見ることも可能です。 - JIS総目録
JISハンドブックの第0巻にあたる「JIS総目録」では、各巻の収録内容を調べることができます。
(2)廃止規格
- JIS総目録
JISハンドブックの第0巻にあたる「JIS総目録」のうち、その規格が有効だった年のもので、調べることができます。 - その他
神奈川県立川崎図書館作成の「所蔵規格検索フォーム」で検索ができる場合があります。
(3)英訳JIS
- JSA Group Webdesk
JSA Group Webdeskの「英訳JISハンドブック」の項目に進むと、ハンドブックを一覧でき、各巻目次を見ることも可能です。
近年刊行された分野は、「鉄鋼」(I、II)、「ねじ」、「配管」、「金属表面処理」、「非鉄」、「機械要素(ねじを除く)」、「熱処理」です。 - JIS Handbook Yearbook
英語版JISハンドブックの収録有無や、どの巻に収録されているかは『JIS Handbook Yearbook』(Japanese Standards Association 年刊 【Z63-B784】)で調べることができます。2002年版から2014年版を所蔵しています。 - その他の方法
神奈川県立川崎図書館作成の「所蔵規格検索フォーム」で検索ができる場合があります。
また、NDLサーチで、一部の英訳JIS Handbookの目次情報を検索可能になっています。
4. インターネットでJISを閲覧するには
日本産業標準調査会(JISC)のホームページで、現在有効なJISの本文を閲覧することができます。(要・利用者登録)
JIS検索にアクセスし、規格の名称やキーワード、規格番号を入力して検索します。
検索結果から「JIS規格詳細画面」を開くと、規格本文のPDFファイルを閲覧できます。ダウンロードや印刷はできません。
5. 国立国会図書館での利用
5-1. 閲覧
- 規格票
関西館および東京本館でご覧いただけます。東京本館での閲覧は関西館からの取寄せとなります。
所要日数は最短で3開館日です(国立国会図書館サーチから申し込む場合は最短で6開館日後)。取寄せには利用者登録が必要です。詳しくは国立国会図書館の利用者登録(個人)についてをご覧ください。 - JISハンドブック
関西館および東京本館でご覧いただけます。最新版のJISハンドブックは、関西館総合閲覧室、東京本館科学技術・経済情報室で開架しています。
5-2. 複写
JISの本文は、全文複写ができます。
ただし、各規格票の後ろについている解説や、英訳されたJISの本文は、著作権法の制約により、複写できる範囲は半分までです。
複写の申込みについての一般的なご案内は複写サービスをご覧ください。
5-3. 図書館間貸出し
規格票は図書館間貸出しができません。
JISハンドブックは最新版をのぞき、図書館間貸出しができます。図書館間貸出し全般については他の図書館への資料の貸出し(図書館間貸出しサービス)をご覧ください。
6. 国立国会図書館以外での閲覧/入手手段
- JIS規格票について、現行及び改正前の規格、廃止規格等を所蔵しています。
- 利用を希望する場合は、事前にメールで、何年のどの規格番号の規格票を希望するかお伝えください。
メール: tosho(at)iri-tokyo.jp ※(at)を@に置き換えてメールしてください。 - 著作権法の範囲内での複写サービスもあります。
7. 参考
- 『世界の規格・基準・認証ガイドブック』(日本規格協会 2004.3 【M2-H46】)
- 日本産業標準調査会(JISC)
- JSA Group Webdesk