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Records of the U.S. Marine Corps in the Pacific War

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憲政資料室 作成

資料群名(日本語)

米海兵隊太平洋戦争文書

請求記号

MCJ

資料形態

マイクロフィッシュ

数量

6,357枚

主言語

英語

資料の構成

大きく分けて、「米海兵隊地理ファイル」、「米海兵隊第二次世界大戦文書」、「モノグラフおよび論評ファイル」、「第二次世界大戦ドキュメントファイル」、「F111ファイル」、「機密指定件名ファイル」、「その他の資料」の7つのサブグループから成る。

1. 米海兵隊地理ファイル U. S. Marine Corps Geographic File
収集文書の約3分の2を占めるこのファイルは、海兵隊司令部歴史課(現在の同歴史センター)が受領した、第二次世界大戦中の海兵隊の戦闘に関わる計画、命令、報告、日誌、電文、その他の作戦記録を、軍の展開した作戦地域単位でまとめた文書群。
  • (1) Accession no. 63A-2534: U. S. Marine Corps Geographic File, 1940-1949
    ※含まれる主な作戦地域は、中国(主に華北)、ガダルカナル。ほかに、ハワイ、マキン(ギルバート諸島)、ミッドウェー、フィリピン、ウェーキ。対日戦以外のアイスランド関係資料も含まれている。中国関係文書は主として終戦後の占領関係のもので、現地日本軍の降伏文書なども含まれる。ハワイ関係文書には、真珠湾攻撃時の海兵隊の報告書も含まれる。
  • (2) Accession no. 65A-5188: U. S. Marine Corps Geographic File, 1940-1945
    ※マーシャル諸島、ニューブリテン、ニューギニア、沖縄、フィリピン。ほかに、パラオ諸島、ラッセル諸島、サモア、トラックなど。太平洋戦域以外に、シチリア関係資料もあり。特に、沖縄上陸作戦関係文書約30箱には軍団・タスクフォースレベルから大隊レベルまでの作戦計画書および作戦報告書や、陸軍の第10軍の各種報告書などが含まれる。
  • (3) Accession no. 127-75-54: U. S. Marine Corps Geographic File, 1940-1945
    ※日本関係1箱。福岡占領軍による占領初期の電文等。
  • (4) Accession no. 65A-4556: U. S. Marine Corps Geographic File, 1940-1945
    ※ブーゲンビル、ギルバート諸島、硫黄島、日本本土、グアム、サイパン、テニアン等マリアナ諸島。ほかに、アッツ、キスカ、ソロモン諸島など。特に、日本本土関係文書約18箱には終戦直後の米軍の初期占領関係文書が含まれている。たとえば、横浜・横須賀・館山地域や佐世保・長崎・北九州地域での海兵隊の活動報告が含まれるほか、それらの上位組織である第3艦隊、第5艦隊、第6軍などの占領初期の活動報告も含まれている。また、約28箱にのぼる硫黄島関係文書には作戦計画書・報告書のほか、日本軍に対する心理戦関係文書や諜報関係文書も含まれている。
  • (5) Accession no. 127-74-93: U. S. Marine Corps Peleliu File, 1944-1945
    ※ペリリュー関係のみ。
2. 米海兵隊第二次世界大戦文書 Accession no. 127-78-0050: U. S. Marine Corps World War Ⅱ Records
海兵隊の第二次世界大戦関係文書のうち、特に重要と判断された作戦報告及び作戦研究等を含む。
3. モノグラフおよび論評ファイル Accession no. 14051: Monograph and Comment File, 1944-1955
モノグラフシリーズなど、海兵隊が刊行ないしは計画した、第二次世界大戦の主要諸作戦に関する公式記録集に関わる原稿や論評等。
4. 第二次世界大戦文書ファイル Accession no. 127-76-30: World War Ⅱ Document File, 1916-1949
第二次世界大戦の諸作戦に関連する文書。一部に、第一次世界大戦及び戦間期に作成された文書も含む。
5. F111ファイル Accession no. 73A-2326: "F111 File"
オマール・プファイファー准将(Omar T. Pfeiffer、略号F-111)が1941年4月~1943年6月の米太平洋地域司令官兼米太平洋艦隊司令長官付き勤務、1943年6月~1945年11月の合衆国艦隊司令長官付き海兵参謀としての勤務、1945年11月~1946年2月の第7艦隊司令官付き勤務、の3つの期間中に職務遂行のために維持していたファイル。文書は、組織順、件名のアルファベット順、作戦の地理区分順の3種類に分かれている。海兵隊による著名な作戦のコードネーム(Iceberg=沖縄作戦、等)を冠したフォルダーを多く含んでいるので、「地理ファイル」の文書と併せて利用すると便利。
6. 機密指定件名ファイル Accession no. 62A-2086: Classified Subject File
本文書の沿革や所蔵経緯はよくわかっていない。当館が収集した時点で海兵隊歴史センターでも不明であったようだが、内容としては、第二次世界大戦中の技術情報、地理情報、諜報関係情報が多く含まれている。
7. その他の文書
文書収集の過程で、どの受領番号にも所属しない関連文書が見つかったため、形式上「Miscellaneous」という受領番号グループを設け、それらの文書を収めたもの。
歴史

米海兵隊は、1798年7月の法律により設置された。設立当初には法的な位置づけが問題となったが、その後、海軍省の組織の一部ではないが、海軍機構(The Naval Establishment)の一部であるという解釈が確立した。
設立当初の主な任務は、艦船上の安全を確保し、上陸部隊を援護することであったが、戦間期に敵地への海上からの上陸作戦(amphibious warfare)を他に先駆けて研究・実践し、確立した。
第二次世界大戦の太平洋戦域においては、海兵隊の部隊は、1944年までは主にマッカーサー麾下の南西太平洋地域(軍)に編入され、ガダルカナル、ニューギニア、フィリピンなどで戦闘に従事し、1944年以降、ニミッツ麾下の太平洋地域にも編入され、サイパン、硫黄島、沖縄などでの戦闘に従事した。日本降伏時の太平洋艦隊海兵軍(Fleet Marine Force, Pacific)は、6個師団(第1~第6海兵師団)と5航空機大隊(第1~第5海兵航空機大隊、西海岸海兵航空機隊)を擁する2軍団(第3、第5上陸戦軍団)と太平洋艦隊海兵軍補給部により編制されていた。
1945年8月30日、第6海兵師団(6th Marine Division)隷下の第2海兵連隊(2d Marine Regiment)が横須賀に上陸し、その後、横須賀地区を占領した。占領地域は1945年10月14日に横須賀海軍基地に限定され、兵力を縮小しながら、占領は1946年6月まで続けられた。
また、九州は第5上陸戦軍団(Ⅴ Amphibious Corps)の占領担当地域とされ、同軍団隷下の第5海兵師団(5th Marine Division)が9月22日佐世保に上陸し、東進し、長崎県北部、福岡県、山口県、佐賀県、大分県を占領し、同第2海兵師団(2d Marine Division)が同年9月23日長崎市に上陸し、南進し、長崎県南部、熊本県、宮崎県、鹿児島県を占領した。その後、第5海兵師団は、その占領地のうち、福岡県・山口県・大分県は陸軍の第32歩兵師団(32d Infantry Division)に、長崎県北部と佐賀県は第2海兵師団それぞれに引き継ぎ、1945年12月に任務を解かれ、帰国した。1946年1月には第5上陸戦軍団も任務を解かれ、帰国した。第2海兵師団は、陸軍の第8軍隷下の第1軍団の下で占領を継続し、1946年1月31日には山口県、福岡県、大分県の占領を第32歩兵師団から引き継いだが、1946年3月23日に山口県の占領を第9ニュージーランド旅団(9th NZ Brigade)、1946年6月15日に九州全県の占領を第24歩兵師団にそれぞれ引き継ぎ、任務を解かれ、引き揚げた。
一方、第3上陸戦軍団(Ⅲ Amphibious Corps)は、日本軍の降伏の受諾と日本人の引き揚げを監視するため、中国の華北地方に進駐した。

原所蔵機関

当館の整理・撮影が終了した後、米国国立公文書館(NARA)に移管された(RG127)

受入

当館が1995年から1997年にかけて海兵隊歴史センターの公文書部で目録データを作成し、マイクロフィルムに撮影し収集した。

検索手段
関連資料

米海兵隊鹵獲日本文書(憲政資料室所蔵 YF-A41)