化粧品について調べる
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科学技術・経済情報室 作成
化粧品について調べるための資料には、以下のようなものがあります。化粧品・医薬部外品に関する基準・規格については、化粧品・医薬部外品に関する基準・規格について調べるをご覧ください。【 】内は当館請求記号です。
『資料名』(書誌情報)の後ろに*が付いている資料は、国立国会図書館サーチの書誌詳細画面に目次があります。
1. 事典類
- 『化粧品ハンドブック : 基礎から応用までよくわかる!』(第2版 薬事日報社 2018.5 【PA2-L58】)*
化粧品に関するさまざまな基礎的事項をまとめたハンドブックです。化粧品・医薬部外品の定義、法規制、製造販売、化粧品原料などについて解説しています。 - 『化粧品事典』(丸善 2003.12 【PA2-H17】)*
化粧品に関する内容を総合的に網羅した事典です。前半の「総論」では、化粧の歴史、化粧品の種類、皮膚の構造と機能などを概説しており、後半の「各論」では、化粧品に関する専門用語をわかりやすく解説しています。 - 『トコトンやさしい化粧品の本』(第2版 日刊工業新聞社 2020.1 【PA555-M13】)*
化粧品について、皮膚の機能・構造、化粧品の種類や作り方などの基本を、見開き2ページでわかりやすく解説した入門書です。
2. 化粧品に関する技術について調べる参考図書
- 『香粧品科学:理論と実際』(第4版 フレグランスジャーナル社 2001.6 【PA555-H12】)*
香粧品に関連する科学と技術について解説した資料です。皮膚の構造と作用、香粧品原料、各種化粧品の種類、製造、試験などについて解説しています。 - 『化粧料分野における公知技術集』(2018年版 日本化粧品工業連合会 2018.1 【M351-L552】)*
特許情報には至らないものの、関連企業により何らかの形で公開されている化粧品の技術情報を、IPC(国際特許分類)のカテゴリーに沿って分類し、解説した資料です。主要成分、剤型または製剤、処方例などを掲載しています。
3. 化粧品の成分について調べる参考図書
化粧品の成分表示については、平成13(2001)年4月から薬事法に基づく全成分表示制度が導入されています。また、全成分表示の際に用いる成分の名称は、日本化粧品工業会作成の「化粧品の成分表示名称リスト」等を利用することとされています。
3-1. 化粧品使用者向けの参考図書
- 『化粧品成分ガイド』(第7版 フレグランスジャーナル社 2020.4 【PA555-M19】)*
基礎化粧品、メイクアップ、ヘアケア化粧品などに含まれる化粧品成分の効能や用途を、化粧品・美容関係者および化粧品使用者に向けて解説した資料です。化粧品や美容に関するQ&Aも掲載されています。 - 『化粧品成分用語事典2012』(改訂・完全版 中央書院 2012.8 【PA2-J57】)*
化粧品に使われている主要原料や新成分に関する用語を、化粧品業界および一般向けに解説しています。巻頭に「最新の新成分の動向」および「用語総索引」があります。
3-2. 化粧品製造・販売関係者向けの参考図書
※INCI名:化粧品成分の国際的表示名称です。化粧品原料国際命名法に基づき、米国パーソナルケア製品評議会(PCPC)が作成しています。
※CAS番号:化学物質の識別番号です。米国化学会の情報部門であるChemical Abstracts Serviceが運営・提供しています。
- 『日本化粧品成分表示名称事典』(第3版 薬事日報社 2013.4 【PA2-L8】)
- 『日本化粧品成分表示名称事典 : 付録』(第3版 薬事日報社 2013.4 【PA2-L7】)
化粧品成分について、表示名称ごとに、INCI名、CAS番号、配合目的、商品名、取扱業者などの関連情報を記載しています。別冊の付録には、INCI名、商品名、CAS番号、配合目的などと表示名称の対応一覧があります。 - 『化粧品・医薬部外品成分表示名称ガイドブック』(化粧品原料検討会編 薬事日報社 2007.11 【PA2-J1】)
化粧品成分の表示名称と他の表示名称との対応を示した資料です。第1部では医薬部外品成分の表示名称との対応、第2部では米国(INCI名)、欧州(EU-INCI名)との対応を示しています。 - 『香粧品原料便覧』(第5版 フレグランスジャーナル社 2005.7 【PA2-L9】)*
香粧品に使われる主要な原料について、一般名称ごとに、表示名、英名、INCI名、基原、分類、特性、適合規格、商品名・取扱会社、販売会社などを掲載しています。 - "International cosmetic ingredient dictionary and handbook"(Sixteenth edition Personal Care Products Council [2015] 【PA2-B81】)
INCI名を定めている米国パーソナルケア製品評議会が編集・出版している、全5巻の資料です。第1巻から第3巻までには、各化粧品成分についての情報をINCI名順に排列し、CAS番号、定義、化学的分類、機能、起源、商品名などを掲載しています。第3巻以降には、商品分類、CAS番号、日本名などのリストや、技術上または流通上の名称とINCI名の対応リストなどを掲載しています。
※第16版をもって紙媒体での刊行は終了しています。
3-3. 化粧品輸出入関係者向けの参考図書
- 『国際化粧品規制 : EU・アセアン・中国・米国・韓国・台湾・日本 2021』(化粧品法規制研究会編 薬事日報社 2021.8 【PA555-M25】)*
化粧品成分を含め、国内外の化粧品に関する様々な規制を解説した資料です。第一部の成分編では、EU・ASEAN・中国・米国・韓国・台湾・日本において規制される配合禁止成分などをまとめています。第二部の規制編では、これらの国・地域における化粧品の製造販売や広告などの規制を解説しています。なお、出版者のホームページで補足・訂正事項および正誤表を閲覧できます。
4. 国立国会図書館サーチで検索するには
その他の資料は、国立国会図書館サーチで検索できます。タイトルや編者・出版者名に含まれるキーワードから探してください。
科学技術振興機構が提供するJ-GLOBALにて別名や同義語を調べ、キーワードを広げることも有用です。
国立国会図書館サーチの検索結果を所蔵場所「科学技術・経済情報室」で絞り込むと、科学技術・経済情報室で開架している参考図書類を検索できます。
ここでは、国立国会図書館分類表(NDLC)による分類や国立国会図書館件名標目表(NDLSH)による件名から検索する代表的な方法を紹介します。
分類
以下のような分類記号に、キーワードとして「化粧品」、「香粧品」、「香料」などを掛け合わせて検索します。
- 辞典・便覧類(化学・化学工業) PA2
- 香料・化粧品 PA555
件名
「化粧品」、「香料」、「香水」などが普通件名として挙げられます。
また、Web NDL Authorities(国立国会図書館典拠データ検索・提供サービス)の分類記号検索において「NDLC」を選択し、「PA555」で検索すると、化粧品に関連するほかの普通件名を探すことができます。
5. インターネット情報源
- 日本化粧品工業会
医薬品医療機器等法(医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律)、厚生労働省告示及び通知に基づき、「化粧品の成分表示名称リスト」を作成、公表しています。リストには、成分番号、表示名称、INCI名および定義が記載されており、検索することができます。
また、「資料館」のページで、同会が所蔵する化粧品・装粧品に関する蔵書類を検索できます。一部の資料はPDFで閲覧できます。 - ポーラ文化研究所
化粧品の歴史や関連文化についての情報が公開されています。例えば「化粧と生活の調査レポート」では、化粧行動や化粧意識に関する調査など、同研究所が1970年代から行っているさまざまな調査データを見ることができます。
また、同研究所が収集し、無料で一般公開している「ポーラ化粧文化情報センター」の蔵書を検索できます。