化粧品・医薬部外品に関する基準・規格について調べる
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科学技術・経済情報室 作成
化粧品・医薬部外品の成分・原料などは、おもに告示・通知などの法令で定められています。ここでは、それらの告示・通知などが掲載されている代表的な資料やインターネット情報源を紹介します。【 】内は当館請求記号です。
『資料名』(書誌情報)の後ろに*が付いている資料は、国立国会図書館サーチの書誌詳細画面に目次があります。
なお、過去の法令を含む法令の詳しい調べ方は、「日本の法令の調べ方」、「訓令・通達・通知の調べ方」をご覧ください。
1. 化粧品
化粧品は、医薬品・医薬部外品よりも作用が緩和なもので、肌や毛髪を清潔にしたり美化したりすることを目的としたものです(医薬品医療機器等法第2条第3項)。
石けん、メイクアップ化粧品、スキンケア化粧品、ヘアケア化粧品などが含まれます。
1.1. 「化粧品基準」(平成13(2001)年4月発効)以降
化粧品に含まれる成分に関する基準です。化粧品への配合を禁止する物質や最大配合量などが定められています。
平成12年9月29日厚生省告示第331号により定められ、平成13(2001)年4月1日から適用されています。
- 化粧品・医薬部外品等ホームページ(厚生労働省)
最新の「化粧品基準」、化粧品・医薬部外品に関する厚生労働省の最新の告示・通知などが掲載されています。 - 厚生労働省法令等データベース(厚生労働省)
「法令検索」の「本文検索」からキーワードを「化粧品基準」で検索すると、最新の「化粧品基準」を閲覧できます。
また、「通知検索」の「本文検索」から「化粧品基準」のキーワードで検索すると、「化粧品基準」に関する告示・通知などを過去にさかのぼって探すことができます。 - 化粧品基準及び安全対策関係通知(東京都健康安全研究センター)
「化粧品基準」をはじめ、化粧品に関する厚生労働省のおもな告示・通知が掲載されています。「化粧品基準」の改正履歴も示されています。
1.2. 「化粧品基準」以前
平成13(2001)年3月31日以前には、「化粧品品質基準」(昭和42年)、「化粧品原料基準」(昭和42年)、「化粧品種別許可基準」(昭和61年)などの基準が定められていました。
1.2.1. 化粧品品質基準【廃止】
化粧品の安全性に関する基準です。化粧品への配合を禁止する物質や最大配合量などが定められています。
昭和35年8月1日厚生省告示第234号「ホルモン等を含有する化粧品基準」が全面改正されるかたちで、昭和42年8月8日厚生省告示第321号により定められました。平成13(2001)年3月31日に廃止されています。
『化粧品原料基準注解』(薬事日報社 1968 【PA555-3】)(国立国会図書館デジタルコレクション:図書館・個人送信限定)※該当ページ
『化粧品原料基準注解 追補2』(薬事日報社 1975 【PA555-3】)(国立国会図書館デジタルコレクション:図書館・個人送信限定)※該当ページ
『化粧品原料基準注解2』(第2版 薬事日報社 1984.8 【PA555-38】)*(国立国会図書館デジタルコレクション:図書館・個人送信限定)※該当ページ
それぞれ、付録の中に刊行時点での最新の改正を反映した「化粧品品質基準」が掲載されています。「該当ページ」をクリックしてご覧ください。『香粧品科学』(朝倉書店 1997.3 【PA555-G13】)*
付録として、平成3(1991)年8月15日改正を反映した「化粧品品質基準」(一部省略あり)が掲載されています。
1.2.2. 化粧品原料基準【廃止】
化粧品原料に関する基準です。通称は「粧原基」です。
昭和42年8月8日厚生省告示第322号により定められ、平成13(2001)年3月31日に廃止されています。
国立国会図書館サーチから「化粧品原料基準」をタイトルとして図書を検索すると、関連資料を探すことができます。以下では、制定当時の基準と最終改正が掲載された資料のみ紹介します。
- 『化粧品原料基準』(厚生省 1967 【576.7-Ko657k】)(国立国会図書館デジタルコレクション:図書館・個人送信限定)
昭和42(1967)年制定時の「化粧品原料基準」です。 - 『化粧品原料基準』(新訂版 薬事日報社 1999.8 【PA555-G41】)*
廃止前の最終改正(平成11年8月6日厚生省告示181号)を反映しています。
1.2.3. 化粧品種別許可基準【廃止】
化粧品に配合される各成分の基準を、口紅、シャンプーなどの種別ごとに定めたものです。
昭和61年7月29日薬審二第678号厚生省薬務局審査第二課長・監視指導課長通知により定められました。平成11(1999)年まで毎年改正され、平成13(2001)年3月31日に廃止されました。
国立国会図書館サーチから「化粧品種別許可基準」をタイトルで図書を検索すると、関連資料を探すことができます。以下では、制定当時の基準と最終改正が掲載された資料のみ紹介します。
- 『化粧品種別許可基準』(薬事日報社 1986.8 【PA555-53】)(国立国会図書館デジタルコレクション:館内限定)
昭和61(1986)年制定時の「化粧品種別許可基準」です。索引が付されています。 - 『化粧品種別許可基準. 1999』(薬事日報社 1999.4 【PA555-G2】)*
廃止前の最終改正を反映しています。
2. 医薬部外品
医薬部外品は、医薬品よりも作用が緩和なもので、化粧品に類似する医薬部外品としては、体臭・肌荒れの防止や育毛・除毛を目的としたものがあります(医薬品医療機器等法第2条第2項)。
いわゆる「薬用化粧品」(シャンプー、リンス、化粧水、クリーム・乳液類、日焼け止め剤など)は、医薬部外品に含まれ、商品ごとに厚生労働省の承認を得て発売されます(平成20年12月25日付薬食審査発第1225001号厚生労働省医薬食品局審査管理課長通知)。
2.1. 医薬部外品原料規格
2.1.1. 医薬部外品原料規格2021
令和3年3月25日薬生発第0325第1号厚生労働省医薬・生活衛生局長通知によって「医薬部外品原料規格2021」が制定されました。医薬部外品の原料に関する規格で、通称は「外原規2021」です。
- 化粧品・医薬部外品等ホームページ(厚生労働省)
令和3年3月25日薬生発第0325第1号厚生労働省医薬・生活衛生局長通知「医薬部外品原料規格2021について」の別添で、規格本文が掲載されています。
2.1.2.医薬部外品原料規格2006【廃止】
平成18年3月31日薬食発第0331030号厚生労働省医薬食品局長通知によって「医薬部外品原料規格2006」が制定されました。その際、平成13(2001)年に廃止されていた「化粧品原料基準」および「化粧品種別配合成分規格」から成分が追加されています。なお、「医薬部外品原料規格2021」が定められたことにより、「医薬部外品原料規格2006」は廃止されました。通称は「外原規2006」です。
- 厚生労働省法令等データベース(厚生労働省)
「通知検索」の「本文検索」から「医薬部外品原料規格2006」のキーワードで検索すると、過去に出された正誤表や、改正履歴などを調べることができます。ただし、規格本文は掲載されていません。
国立国会図書館サーチから「医薬部外品原料規格」をタイトルとして図書を検索すると、規格本文が掲載された以下の資料を探すことができます。
- 『医薬部外品原料規格 : 統合版. 2006』(薬事日報社 2013.11 【M361-L126】)*
『医薬部外品原料規格 : 統合版. 2006 追補』(薬事日報社 2017.7 【M361-L508】)
『医薬部外品原料規格 : 統合版. 2006 追補2』(薬事日報社 2018.6 【M361-L591】)
「医薬部外品原料規格2006」について、平成25(2013)年11月までの改正や訂正を反映させた統合版です。追補には、本編刊行後の追加・改正が掲載されています。
2.1.3. 医薬部外品原料規格(旧外原規)【廃止】
平成3年5月14日薬発第535号厚生省薬務局長通知により定められ、平成18(2006)年3月31日に「医薬部外品原料規格2006」に改正されました。通称は「旧外原規」です。
- 『医薬部外品原料規格』(薬事日報社 1991.6 【PA23-E59】)*
『医薬部外品原料規格 追補』(薬事日報社 1993.2 【PA23-E59】)*
『医薬部外品原料規格 追補2』(薬事日報社 1998.6 【PA23-E59】)*
平成3(1991)年に定められた当初の「医薬部外品原料規格」が掲載されています。追補には、本規格策定以後の追加・改正が掲載されています。
2.2. 医薬部外品添加物リスト
医薬品の添加物に関して、医薬部外品への配合前例などが掲載されたリストです。
平成13(2001)年3月31日に廃止された「化粧品種別許可基準」に代わるものとして、平成13年3月29日医薬審発第322号厚生労働省審査管理課長通知「医薬部外品添加物リストの作成について」によって定められました。
その後、平成18(2006)年に「医薬部外品原料規格2006」が制定されたことを受け、平成20年3月27日薬食審査発第0327004号厚生労働省審査管理課長通知「医薬部外品の添加物リストについて」が作成されました。これに伴い、平成13(2001)年の「医薬部外品添加物リストの作成について」は廃止されました。
- 厚生労働省法令等データベース(厚生労働省)
「通知検索」の「本文検索」から「医薬部外品添加物リスト」のキーワードで検索すると、平成20(2008)年以降の「医薬部外品の添加物リストについて」の改正履歴や訂正履歴などを調べることができます。 - 『医薬部外品添加物リスト』(改訂版 薬事日報社 2017.7 【SD2-L145】)
厚生労働省通知の「医薬部外品添加物リスト」、「染毛剤添加物リスト」、「パーマネント・ウェーブ用剤添加物リスト」を一覧表にまとめた資料です。
平成28年10月13日薬生薬審発1013第2号による改正を受けて編集されています。また、平成29年9月19日薬生薬審発0919第1号を受けた追加・訂正についての記載もあります。
2.3. 化粧品原料基準外成分規格・化粧品種別配合成分規格【廃止】
「化粧品原料基準」、「日本薬局方」、「食品添加物公定書」に未収載の成分を収載した、化粧品原料に関する規格です。通称は「粧外規・粧配規」です。
当初は「化粧品種別許可基準」の別記として定められていましたが、平成5年10月1日薬審第813号厚生省薬務局審査課長通知により「化粧品原料基準外成分規格1993」に全面改訂され、別立てとなりました。さらに、平成6(1994)年に「化粧品種別配合成分規格」に改称されました。「医薬部外品原料規格2006」が定められたことにより、平成18(2006)年3月31日に廃止されました。
- 『化粧品種別配合成分規格』(薬事日報社 1997.4. 【PA555-G17】)
『化粧品種別配合成分規格 追補1』(薬事日報社 1998.4 【PA555-G17】)*
『化粧品種別配合成分規格 追補2』(薬事日報社 1999.4 【PA555-G17】)*
平成9(1997)年3月11日の改正までの変更を反映させた「化粧品種別配合成分規格」および追補です。追補には、平成9(1997)年改正以降の追加・改正が掲載されています。 - 『化粧品原料基準外成分規格 1993』(薬事日報社 1993.10 【PA555-E28】)*
『化粧品原料基準外成分規格 1993 追補』(薬事日報社 1994.3 【PA555-E28】)*
平成5(1993)年制定時の「化粧品原料基準外成分規格1993」が掲載されています。追補には、本規格策定以降の追加・改正が掲載されています。