過去の災害を調べる(地震・津波・火山噴火・水害等)
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科学技術・経済情報室 作成
過去の災害を調べるための資料には、以下のようなものがあります。
ここでいう“災害”には、豪雨、地震、雪崩などの自然災害のほか、交通機関の事故、公害、山岳遭難などの社会的災害も含みます。
【 】内は当館請求記号です。請求記号が記載されていないものは、巻によって請求記号が異なります。国立国会図書館サーチに資料名を入力し、検索してください。
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1. 日本の災害史に関する資料
- 『昭和災害史事典』(日外アソシエーツ 1993.7- 1995.11 【EG77-E134】)*
- 『昭和災害史年表事典. 2』(日外アソシエーツ 1992.6 【EG77-E134】)*
昭和2(1927)年から昭和63(1988)年までに日本で発生した自然災害および社会的災害を発生順に掲載した、全6巻の資料です。死傷者数や被害規模などの概略を記述しています。総索引は災害名の五十音順索引で、発生年月日が示されています。なお、第1巻、第3-5巻および総索引の資料名が『昭和災害史事典』であるのに対し、第2巻のみ資料名が『昭和災害史年表事典』となっています。国立国会図書館サーチで検索するときは、請求記号【EG77-E134】で検索すると、全巻がヒットします。 - 『平成災害史事典. 平成元年-平成10年』(日外アソシエーツ 1999.5 【EG77-G532】)*
- 『平成災害史事典. 平成11年-平成15年』(日外アソシエーツ 2004.5 【EG77-H149】)*
- 『平成災害史事典. 平成16年~平成20年』(日外アソシエーツ 2009.3 【EG77-J139】)*
- 『平成災害史事典. 平成21年~平成25年』(日外アソシエーツ 2014.3 【E2-L81】)*
- 『平成災害史事典. 平成26年~平成30年』(日外アソシエーツ 2019.3 【E2-M9】)*
- 『令和災害史事典. 令和元年~令和5年』(日外アソシエーツ 2024.3 【E2-R7】)
- 『平成災害史事典. 総索引』(日外アソシエーツ 2019.6 【E2-M24】)
昭和64・平成元(1989)年から令和5(2023)年までに日本で発生した自然災害および社会的災害を発生順に掲載した資料です。死傷者数や被害規模などの概略を記述しています。 - 『日本災害史事典. 1868-2009』(日外アソシエーツ 2010.9 【EG77-J340】)*
明治元(1868)年から平成21(2009)年までに日本で発生した自然災害および社会的災害を発生順に掲載した資料です。死傷者数や被害規模などの概略を記述しています。 - 『わが国の災害誌. 1965』(全国防災協会 1965 【369.3-Z24w】)*(国立国会図書館デジタルコレクション:館内限定)
- 『わが国の災害誌. 第3編(昭和60年版)』(全国防災協会 1985.5 【M91-24】)*(国立国会図書館デジタルコレクション:館内限定)
- 『わが国の災害誌. 第4編(平成16年版)』(全国防災協会 2004.12 【M91-H2】)*
- 『わが国の災害誌. 第5編 (平成26年版)』(全国防災協会 2016.3 【M91-L9】)*
日本で発生した災害の事例について、発生状況および行政対応を統計資料や各種データ(天気図や地形図など)を用いて詳細に解説した資料です。2023年9月現在、第5編まで刊行されていますが、第2編『わが国の災害誌 1976(続)』(1976.8)は当館未所蔵です。それぞれ以下の期間に発生した災害を扱っています。
第1編:昭和8(1933)年から昭和36(1961)年まで
第3編:昭和48(1973)年から昭和58(1983)年まで
第4編:昭和59(1984)年から平成15(2003)年まで
第5編:平成16(2004)年から平成25(2013)年まで - 『日本の自然災害』(改訂 日本専門図書出版 2005.7 【M91-J7】)*
飛鳥時代から平成7(1995)年までに発生した自然災害の情報を収録した資料です。第Ⅱ章では主要な災害を年表形式でまとめています。第Ⅲ章から第Ⅶ章では日本で発生した自然災害を地震・津波、火山噴火などの種類別に解説しており、被害写真や科学的データ(天気図、震度分布図など)も掲載しています。
2. 世界の災害史に関する資料
- 『世界災害史事典. 1945-2009』(日外アソシエーツ 2009.10 【E2-J115】)*
1945年から2009年6月末までに世界各地で起きた大災害を発生順に掲載しています。死傷者数や被害規模などの概略を記述しています。 - 『日本の自然災害 : 世界の大自然災害も収録 : 1995~2009年』(日本専門図書出版 2009.7 【M91-J3】)*
平成7(1995)年から平成21(2009)年までに発生した災害事例を収録したフルカラーの資料です。災害の種類別に、まずその災害の概要や対策などについて述べ、次に、世界の災害事例を被害状況の写真を用いて解説しています。日本の災害については死者・行方不明者数が100人以上、世界の災害については1,000人以上の規模のものを収録対象の目安としています。 - 『自然災害の事典』(朝倉書店 2007.2 【M91-H6】)*
様々な自然災害の仕組みや特徴を解説した資料です。付録の「日本の主な自然災害年表」および「世界の主な自然災害年表」に、1901年から2006年8月31日までに発生した自然災害に関する情報を掲載しています。 - 『環境・災害・事故の事典』(丸善 2001.3 【M93-G44】)*
環境問題や様々な分野の災害および事故を扱った資料です。年表、用語解説、参考文献、事例解説などを掲載しています。 - 『近代世界の災害』(国会資料編纂会 1996.1 【M91-G2】)*
地震災害、火山災害、津波災害、気象災害、土砂災害、環境災害、宇宙・地球規模災害、磁気嵐災害について解説した資料です。各災害について、概要をまとめた後、世界各地で発生した災害の事例に関する解説を掲載しています。
3. 日本の地震・津波・火山に関する資料
- 『日本活火山総覧』(第4版 気象庁 2013.3 【YU9-L41】)*
日本にある活火山について掲載した、全3巻の資料です。火山名、標高、緯度・経度、噴火や火口の様子を撮影した写真、概要、最近1万年間の火山活動、有史以降の火山活動、地図、近年の火山活動、ハザードマップ情報などを掲載しています。気象庁ホームページの「日本活火山総覧(第4版)Web掲載版」にて、内容を閲覧できます。 - 『日本被害地震総覧 : 599-2012』(東京大学出版会 2013.9 【ME75-L20】)*
推古7(599)年から平成24(2012)年までに日本で発生した被害地震について、発震年月日(西暦、和暦、時刻)、震央地名、震源の緯度・経度・規模・深さ、地震の名称、解説、図表(震度分布図、被害状況など)を掲載しています。 - 『日本の火山性地震・微動のデータベース』(火山地震データ編集グループ 2004.3 【ME75-H57】)*
日本で記録された火山性地震や微動について書かれた論文や報告書を火山ごとに分類整理し、まとめた資料です。各地震または微動について、典拠文献(論文や報告書の書誌事項)、発生日時、震央位置、深さ、特徴的な周期・周波数、発生メカニズム、関連する火山活動などを掲載しています。 - 『日本被害津波総覧』(第2版 渡辺偉夫著 東京大学出版会 1998.2 【ME75-G48】)*
津波について、「総論」と「各論」の二部構成で解説した資料です。「各論」で、天武13(684)年から平成8(1996)年までに日本およびその周辺で発生した津波について、発震年月日(西暦、和暦、時刻)、波源(震央)の地名と位置(緯度・経度、深さ)、地震マグニチュード、津波マグニチュード、地震名、解説、震度分布図などを掲載しています。
本書は『日本被害津波総覧』(東京大学出版会 1985.11 【ME75-90】)*(国立国会図書館デジタルコレクション:図書館・個人送信限定)の改訂版ですが、改訂にあたり内容が大幅に変更、または削除された津波の情報が多くあります。
4. 世界の地震・津波・火山に関する資料
- 『地震の事典』(第2版 朝倉書店 2001.7 【ME2-G25】)*
地震発生のメカニズムとそれに伴う災害などの地震現象について解説した資料です。巻末に付録として、外国の主な地震の表を掲載しており、16世紀以降の地震について、発生年月日、発生した国、死亡者数をまとめています。1901年以降については、震源の位置とマグニチュードも記述しています。なお、日本の主な地震についての表も掲載されています。 - 『世界の被害地震の表 : 古代から1989年まで』([宇津徳治] 1990.5 【ME75-E15】)
紀元前から1989年までに世界各地で発生した被害地震を発生年度順にまとめた表形式の資料です。各地震について、発生年月日時分、緯度・経度・深さ・マグニチュード、津波記録の有無、死者数・負傷者数、被害の程度などを掲載しています。また、国際地震工学センター(IISEE)のページに、本書をウェブ上で検索できるようにしたプログラム「世界の被害地震の表(古代から2018年まで)」があります(詳細は「5.インターネット情報」参照)。 - 『世界の火山百科図鑑』(柊風舎 2008.6 【ME371-J5】)*
世界の活火山について解説した資料です。各活火山について、よく起こる火山活動、解説(特徴や過去の噴火の記録)、噴火の仕組みを示した図、火口や噴煙を記録した写真、地図などを掲載しています。
5. インターネット情報源
- 気象庁
ホーム>各種データ・資料にて、過去の災害に関する情報を提供しています。「過去の地震津波災害」では、明治以降1995年までに、日本で100人以上の死者・行方不明者を出した地震津波災害をまとめています。「過去に発生した火山災害」では、18世紀以降、日本で10人以上の死者・行方不明者が出た火山活動をまとめています。 - 国立国会図書館東日本大震災アーカイブ(愛称:ひなぎく)
東日本大震災に関する音声・動画、写真、ウェブ情報源などのデジタルデータを一元的に検索・活用できるポータルサイトです。 - 関東大震災100年 復興デジタルアーカイブ(東京都都市整備局)
東京都江戸博物館、東京都復興記念館、国立映画アーカイブなどに照会し収集した、震災当時やその後の写真・動画等をまとめています。「大震災の被害編」「復興まちづくり編」「防災都市づくり編」のタブがあり、各時代の地図上から、もしくは左の「ヒストリー」「動画」から写真や動画を選べます。 - デジタル台風(国立情報学研究所)
昭和54(1979)年以降の台風(熱帯低気圧)に関する約20万件の気象衛星画像を提供しているデータベースです。また、協働型データベース>レシピ集には具体例を用いて実践的な活用方法を紹介しています。 - 『日本中世気象災害史年表稿』ビューア(東大史料編纂所)
『日本中世気象災害史年表稿』(高志書院 2007.11 【GB9-J9】)の全文を閲覧できます。
古記録・古文書・史料の気象災害関係の記述を抜粋して年表化したもので、原出典および掲載書誌も掲載しています。10世紀から17世紀までの風水害、旱魃(かんばつ)、虫損(ちゅうそん)が対象となっています。 - 世界の被害地震の表(古代から2018年まで)(国際地震工学センター:IISEE)
東京大学地震研究所で公開されていた「世界の被害地震の表」を引き継いでいます(2002年6月以降の被害地震情報は、同センターが更新しています)。発生時期、緯度・経度、津波が伴ったか、国などを指定して検索できます。発生日時、マグニチュードの規模、死者・負傷者数などがわかります。なお、検索は、Firefoxからご利用ください。 - 東京大学地震研究所 図書室特別資料データベース
東京大学地震研究所図書室が所蔵する瓦版などの地震に関する和古書資料を検索できます。一部の資料については、デジタル化した画像データを閲覧することができます。 - 防災専門図書館(全国市有物件災害共済会)
災害、防災、減災などに関する資料を所蔵する図書館であり、一般に公開しています。 - Earthquake Hazards Program(United States Geological Survey)
United States Geological Survey(アメリカ地質調査所:USGS)が提供する地震に関するデータベースです。「Earthquakes」>「Lists, Maps, and Statistics」では、アメリカ合衆国や世界で発生した地震の震源をプロットした地図や1900年以降に世界で発生した地震のリストなどを閲覧できます。「Search Earthquake Catalog」では、過去に発生した地震をマグニチュード、日時、地域などを指定して検索することができます。