日本の過去の天気図

日本の過去の天気図を調べるための資料・インターネット情報源には、以下のようなものがあります。
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1. 概要

天気図は、特定の範囲・時刻の大気の状態を、数字、記号、等値線などによって表した図です。
天気図は、実況天気図(実際の観測データをもとにした天気図)と予想天気図(観測時刻から24時間後および48時間後の予想図)に大別されます。このページでは、主に実況天気図の探し方を紹介します。
主な実況天気図には、地上天気図(地上付近の大気の状態を表した天気図)と高層天気図(上空の大気の状態を解析するための天気図)があります。
このうち、テレビや新聞などで目にする機会の多い天気図は地上天気図で、国内に向けた日本周辺域の実況天気図や、国内外での広い利用を目的としたアジア太平洋域の実況天気図(英文表記)があります。
高層天気図は、上層→下層の順に300hPa(ヘクトパスカル)、500hPa、700hPa、850hPaなど複数の高度で作成されています。
なお、気象庁では、アジア太平洋地上天気図などの観測データを再解析し、最終的な気象庁天気図が作成されています。

2. アジア太平洋域の地上天気図、高層天気図等

2-1. インターネット情報源

  • デジタル台風:100年天気図データベースLeave the NDL website. (国立情報学研究所)
    内務省地理局東京気象台(現在の気象庁の前身)が日本で初めての天気図を作成した明治16(1883)年3月1日以降の天気図を閲覧できます(戦時中を含みます)。
    日付を指定する場合は、「日付検索」から検索します。
    なお、平成元(1989)年2月以前の天気図について、天気図と合わせて日ごとの天気報告(摘要、全国の測候所で観測した気圧、風力、降雨量など)も閲覧したい場合は、国立国会図書館デジタルコレクションで以下の電子資料 『天気図』をご覧ください。

2-2. 電子資料

  • 『天気図』(気象庁)(国立国会図書館デジタルコレクション:インターネット公開
    明治16(1883)年3月1日以降の天気図を閲覧できます(戦時中を含みます)。
    収録内容は、おおむね「デジタル台風:100年天気図データベース」と同様ですが、平成元(1989)年2月までは、天気図に加えて、当日の天気報告(摘要、全国の測候所で観測した気圧、風力、降雨量など)も収録しています。
    年代ごとの収録内容は以下のとおりです。
    • 明治16(1883)年3月~昭和33(1958)年7月
      アジア太平洋地上天気図、当日の天気報告
    • 昭和33(1958)年8月~平成元(1989)年2月
      アジア太平洋地上天気図、アジア太平洋高層天気図(850hPa、750hPa)、北半球高層天気図(500hPa)、当日の天気報告
    • 平成元(1989)年2月~平成8(1996)年2月
      アジア太平洋地上天気図、アジア太平洋高層天気図(850hPa、750hPa)、北半球高層天気図(500hPa)
    • 平成8(1996)年3月~平成11(1999)年1月
      アジア太平洋地上天気図、アジア太平洋高層天気図(300hPa、500hPa、750hPa、850hPa)、北半球地上天気図、各種平均天気図、北半球地上天気図、北半球高層天気図(500hPa)、台風経路図
    • 平成11(1999)年2月~
      アジア太平洋地上天気図、アジア太平洋高層天気図(300hPa、500hPa、750hPa、850hPa)、日本域地上天気図、北半球地上天気図、各種平均天気図、北半球地上天気図、北半球高層天気図(500hPa)、台風経路図

3. 日本周辺域の地上天気図

3-1. インターネット情報源

  • 日々の天気図Leave the NDL website. (気象庁)
    平成14(2002)年1月分以降の、毎日9時時点の日本周辺域の最終的な天気図を1か月ごとにまとめ、解説を付したファイルが掲載されています。当月分のファイルは、3か月後の25日頃に掲載されます。
    なお、平成13(2001)年以前の同様の天気図を参照したい場合は、国立国会図書館デジタルコレクションで以下の電子資料・冊子体資料をご覧ください。
    気象庁が公開している天気図については、気象庁のページLeave the NDL website. >知識・解説>天気図(実況・予想)Leave the NDL website. に解説があります。

3-2. 電子資料・冊子体資料

  • 『気象』(日本気象協会 月刊 【Z15-105】)(524号(2000年12月号)までは国立国会図書館デジタルコレクション:図書館・個人送信限定
    気象分野全般にわたる最新動向や話題などの情報を一般向けに発信していた月刊誌です。
    天気図については、以下の号で、「○月の天気図」または「天気図日記」として、前月分または前々月分の、毎日9時時点の天気図と解説を掲載しています。

    • 第2号(昭和32(1957)年7月号)~第45号(昭和36(1961)年2月号))
      「○月の天気図」(毎日の天気図と特徴的な気象の解説)
    • 第46号(昭和36(1961)年3月号)~第539号(平成14(2002)年3月号、以後廃刊)
      「天気図日記」(毎日の天気図と各日の気象の解説)
  • 『気象年鑑』(年刊)(2008年版までは国立国会図書館デジタルコレクション:館内限定)
    前年分の日本の気象を記録した年鑑で、昭和42(1967)年版から刊行されています(1967~1969年版【451.059-Ki276】、1970年版【ME2-M45】、1971~1985年版【ME2-6】、1986~最新版【Z43-1077】)。
    天気図については、2002年版までは前掲『気象』掲載の「天気図日記」の前年分をまとめて掲載し、2003年版以降は気象庁作成の「日々の天気図」の前年分をまとめて掲載しています。

  • 『気象要覧 = Geophysical review』(気象庁 月刊 【Z15-115】)(国立国会図書館デジタルコレクション:図書館・個人送信限定
    気象庁が観測・収集・解析した気象、地象、水象などの資料の概要を、対象年月ごとにまとめて刊行していた資料です。
    天気図については、対象年月分の、毎日9時時点の地上天気図が以下の号に掲載されています。なお、解説はありません。

    • 第617号(昭和26(1951)年1月号)~第948号(昭和53(1978)年8月号)
      同月分の「日々の天気図」など
    • 第1061号(昭和63(1988)年1月号)~第1240号(平成14(2002)年12月号、以後廃刊)
      同月分の「毎日の天気図」

各資料の天気図は、インターネット情報源「日々の天気図」Leave the NDL website. に引き継がれています。

このほか、当時の新聞が日本周辺域の地上天気図(速報値)を掲載している場合があります。新聞に掲載された天気図の一部については、「朝日新聞クロスサーチ」(当館契約データベース:館内限定)などの新聞データベースでも閲覧できます。当館で所蔵している新聞および新聞データベースの利用方法などについての詳細は、新聞資料室にお問い合わせください。

4. 類縁機関

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