中等学校及高等学校高等科及大学予科ノ修業年限短縮ニ関スル件

昭和17年8月21日 閣議決定

収載資料:決戦国策の展開 神戸市企画課 1944 p.63 当館請求記号:312.1-Ko13ウ

一、方針
学校教育を簡素にしてその充実を図り訓育錬成を完からしめ以て学徒の実務に従事するの期を早からしむると共に学術文化の高度の進展を図るは国家不断の要請にして大東亜戦争の完遂、大東亜建設の実行に伴ひ愈々切実なるものあり、依つて教育の画期的刷新充実を図り、之と不離一連の関係に於て中等学校及高等学校の修業年限短縮を実行せんとす
二、要領
(一)教育の根本的刷新充実を図り中等学校の修業年限は四年とし高等学校高等科(大学予科を含む)の修業年限は二年とす
(二)右年限短縮は昭和十八年度入学者より之を適用す
(三)教育の根本的刷新充実を図る為必要なる措置を講ずることとし教科の刷新、教授力の充実、訓育を徹底すべき施設の充実、教育諸施設の整備拡充、教育者の確保等に関する具体的方策に付ては別途之を決定す
(四)学術文化の高度の進展を図る為最高の学術研究制度の画期的刷新等必要なる措置を講ずることとし其の具体的方策に付ては別途之を決定す