昭和22年産米及び甘藷の供出に対するリンク制実施要領
閣議決定年
昭和22年9月19日 閣議決定
収載資料:食糧管理史 V 制度篇 各論(上) 食糧庁食糧管理史編纂室・統計研究会食糧管理史研究会編 統計研究会 1958 pp.315-318 当館請求記号:611.31-Sy9576s-T
さきに決定された流通秩序確立要綱に基くリンク制の拡大及び計画化に関する措置要綱並びに農業生産の調整及び主要食糧の供出制度要綱に則り農家の要望に応じた農家必需物資を供出にリンクして特別配給する。
一、リンク物資は二十二年産米及び甘藷につき次の場合にこれを配給する。
1 二十二年産米にあつてはこれが早期供出、供出完遂及び超過売渡されたとき。
2 二十二年産甘藷にあつてはこれが早期供出されたとき。
二、リンク物資の種類・数量及びリンク配給基準は次の通りとする。
(一)リンク物資の種類及び数量
リンク物資 単位 数量 備考
(一)窒素肥料 トン 55,000
(二)塩 〃 27,292
(三)酒 石 160,000
(四)煙草 千本 350,000
(五)薪炭 キロ 11,775
(六)飼料 〃 29,000
(七)繊維製品及び日用品
(1)点数制によるもの
イ 紺織 千反 3,875
ロ 作業衣 千着 2,000
ハ 軍手 千双 2,750
ニ 地下足袋 千足 1,000
ホ ゴム長靴 〃 15
ヘ ゴム深靴 〃 120
ト ゴム半長靴 〃 60
チ 革靴 〃 47
リ 自転車タイヤー 〃 150
ヌ チューブ 〃 150
ル リヤカータイヤー 〃 15
ヲ チューブ 〃 15
ワ ゴム草履 千足 195
カ バケツ 千個 30
(2)点数制によらないもの
イ ラジオ 千個 38
ロ 化粧品 〃 250
ハ 鍋及びカマ 〃 380
ニ 自転車 台 若干
ホ リヤカー 〃 若干
ヘ サッカリン又はズルチン トン 4
(二)リンク配給基準
(1)早期供出及び早掘供出の場合
二十二年産米にあつては同年十月三十一日までに、同年甘藷にあつては同年十月二十日までに供出した農家に対し、その供出量につき、左の基準によりリンク物資を配給する。
リンク物資 米一俵につき 甘藷一俵(十二貫)につき
酒 二合 一合
煙草 三本 ―
(2)供出完遂の場合
二十二年産米を農林大臣の定める期限内において都道府県知事の定める期日までに供出責任数量の供出を完遂した農家に対しその供出数量につき、左の基準により左のリンク物資を配給する。
リンク物資 | 米一俵につき | 供出農家一戸につき | 備考 |
繊維製品及び日用品 | 別表に掲げるものの中二点に相当するもの | ||
塩 | 七キロ | 製塩用石炭の割当状況及び輸入塩の輸入状況により変更されることがある。 | |
酒 | 一合 | ||
煙草 | 三本 | ||
薪炭 | 木炭換算一俵以上 | 米単作地帯のみとし、新潟県・富山県は一俵その他は二俵の予定 |
(3)超過売渡の場合
二十二年産米を供出責任数量を超えて売渡した農家に対しその超過売渡数量につき、左の基準により左のリンク物資を配給する。
リンク物資 | 米一俵につき |
窒素肥料 | 硫安換算二貫 |
繊維製品及び日用品 | 別表に掲げるものの中四点に相当するもの |
塩 | 〇・五キロ |
酒 | 四合 |
煙草 | 八本 |
(三)供出完遂及び超過売渡の場合においては、右の外その農家中希望するものに対し甘味料四トン又はこれに代るべき甘味食品、化粧品(香油、ポマード、クリーム)二五万個、鍋カマ計三八万個、ラジオ三万八千台、自転車並びにリヤカー若干台を抽籤その他農林大臣の指示に従い都道府県知事の定める方法により別途配給する。
(四)なお、米単作地帯における米単作農家に対しては飼料を特配すること。
繊維製品及び日用品点数
品名 単位 点数
作業衣 一着 二五
紺織 一反 二五
軍手 一双 五
地下足袋 一足 一五
リヤカーチューブ 一本 二五
ゴム長靴 一足 二五
ゴム深靴 〃 一五
ゴム半長靴 〃 一五
革靴 〃 二五
自転車タイヤー 一本 二五
自転車チューブ 〃 二五
リヤカータイヤー 〃 二五
ゴム草履 一足 五
バケツ 一個 一〇