昭和34年3月27日 閣議決定

収載資料：農林行政史　第13巻　農林省大臣官房総務課編　1975　pp.646-647　当館請求記号：611.1-N955n4
一、方針
　蔬菜の価格統制及び配給統制を廃止した後においても、その生産及び集出荷については次のごとき確保措置を講じ蔬菜の時期的、地域的不均衡を是正し、需給の円滑と価格の安定を図るものとする。
二、措置
　（1）生産出荷の確保
　　（イ）蔬菜指定産地制度
　　　　蔬菜指定地産制度はこれを継続し、蔬菜の計画生産及び出荷に努めることとし、特に端境期に出荷する蔬菜の増産を図り、年間を通じ蔬菜の均衡ある生産出荷の態勢を整備する。
　　（ロ）生産出荷資材
　　　　蔬菜の必要量の生産確保に必要な肥料、農薬等の生産資材及ぴ出荷に必要な木材、くぎ等の出荷資材を確保する。
　　（ハ）労需物資
　　　　蔬菜出荷農家に対する衣料その他の労需物資を確保する。
　（2）輸送の確保
　　（イ）蔬菜の鉄道及び船舶輸送については、生鮮食料品の特性上変質、腐敗を防止するため、従来通りの優先輸送を実施する。
　　（ロ）大都市向出荷用トラックに対するガソリン及び代用燃料については一定数量の範囲内において、リンク配給を継続実施する。
　（3）金融の確保
　　　中央卸売市場法による卸売人、その他別に定める消費地域の荷受機関に対する融資については、当分の間従来程度の確保措置を講ずる。